先週から始まった朝ドラ、主人公の家が酒蔵とあって親しみが湧きますわ。たまにしか観てませんけども。
初回の「甑倒し」に続き、昨日はサラッと「初呑み切り(はつのみきり)」との言葉が…
「初呑み切り」、「呑み切り」とも言いますが、ところどころで挿入されるそういう場面がにくいですねぇ。
ちなみに、「呑み切り」とは・・・
『 貯蔵している清酒を検査するため呑口(のみくち・タンクの酒の出し口)をあけて、酒を出し、鑑定することを呑切り(のみきり)という。
清酒は普通、冬期の寒い間に造られ、4月ごろに火入れ(加熱処理)をして貯蔵される。この貯蔵中の酒質の変化 とくに火落(好ましくない菌が悪さをすること)の有無、調熟の度合を調べ、個々の貯蔵タンクの酒質を判定し、出荷の順序やブレンドの組み合わせなどを造る参考とする。
酒造家の大切な行事の一つである。 』
秋山裕一・原 昌道(どちらも農学博士で国税庁醸造試験所第一研究室長・試験所長を歴任)
共著 「酒類入門」より
で、「呑み切り」については過去のマイタのブログで何回か話題にしてますのでよろしければご覧ください。一つだけ貼り付けます。
さて、その「呑み切り」の目的のひとつでもあります酒の熟し加減、これが日本酒にはとても重要な工程なんですねぇ。早飲みタイプのお酒や出来立ての新酒などにはそれなりに特有の良さがあるとして、高い技術力を持ってつくられた日本酒は月日を追うごとに美しく熟し、時間に磨かれて見事な風格を備えるようになっていきます。例えるならば、レオタード姿で「愛の水中花」を歌ってキラキラと輝きを放っていた40数年前の松坂慶子さんや、やはり40年以上前の「汚れた英雄」のころの超イケメンな草刈正雄さんが酒で言うところの新酒で、今の朝ドラで酒蔵の幼い当主を守り育てる祖母の松坂慶子さんや今の草刈さんが熟成酒。昔からどちらも素敵ですが、安定感と言うか大らかさと言うか、さすが一流の役者さんだわ・・・と感じるオーラが最近の演技からは伝わってくる… みたいな。酒ならとてもいい熟成ですわ。
などと言うのは私と同年代かそれ以上の人じゃないと分かり難いと思いますが、逆に言ったら「よく分かる!」と言ってくださる世代のかたがたもいらっしゃるはず。 ですよね?
なにはともあれ全ての事柄は熟成するのですよ。だから私も良い方向に熟成したいと励んでおります、これでも。
ということで本日も日本酒で乾杯!(^o^)丿