いや~人生にはいろんなハプニングというものが付きまといますね。
前のブログで利尻岳のお話は終わるつもりでしたが、その後の慌てぶりとウニ丼のお話もしておくことにします。
2時間待って『利尻富士温泉』に浸かるところまでが前回のお話でした。利尻富士温泉は設備こそピカピカではありませんが、3つの湯船があります。露天と泉質の違った2つの内風呂がありました。ひとつだけちょっとツルツル感があるお湯でした。
空港行きのバスが11時47分なので、あまりゆっくりしていられませんが普通に間に合います。直前に反対方向に向かうバスが来るので間違わないようにしましょうね。
小銭を用意しておこうと思ってバス会社に料金を確認しておきました。空港まで320円と事務の人に言われたのに、実際は370円でした。なんででしょ(笑)
バスは鴛泊経由で空港に吸い込まれました。
空港の喫茶室で食事しようと二階にあがりましたが、営業は12時半からだと言われてもう一度一階のカウンター前にある待合いに腰を下ろしました。
なんだかインフォメーションの画面に文字が浮かび上がってきました。
『新千歳空港から利尻空港へ向かうANA4929便は、只今天候調査中です』と…。そうです、僕が乗る飛行機が来ないかも知れないんです。
今までのハイな気分は一気に下降線を描き始めました。確かに霧が濃いとは思っていたけど、青空も覗いてるし何も問題ないと思っていました。
そして一番恐れていたことが現実になってしまったのです。
島に来る飛行機は小さな機体だし、実際に滑走路を目視出来ないと本当に降りれないみたいです。
さて、そんなことより今後の対応を決めなければなりません。そういうこともあるかと思って、欠航の場合の下調べもしてありました。
その日のうちに帰る方法はただ一つ、14時25分のフェリーに乗って稚内港に行きます。接続のバスで稚内空港に移動するんですが、接続の時間がシビアなのでなるべく急いでバス乗り場へ駆け込みます。バスは時間通りに出発するので、船の遅れはお構いなしです。
嫌なことに、今回は車両積み込みに時間がかかって10分以上遅れてしまいました。その遅れはほとんど縮まることはありませんでした。
つまりはタクシーで移動するしかありません。
その後稚内空港から新千歳空港へ飛び、新千歳空港から羽田空港行きに乗り継ぐということになります。
同じ飛行機で羽田まで戻る予定だったご夫婦と、話し合いながらタクシーも相乗りさせていただくことが出来ました。こんな時に同じ目的がある方と知恵を出し合って行けたのは大変心強いです。
さて、1時間半ほどで稚内に入港しました。バスは行っちゃったのでタクシー移動です。タクシーの運ちゃんと稚内の気候の話をしましたが、利尻島の方が気温もちょっと高いと言ってました。稚内がガスだと島は晴れ、島がガスだと稚内は晴れやすいとも言ってました。本当かどうかは分かりませんけどね。
海上はずっと霧の中を進んでいる感じでしたが、稚内が近づいてくると急速に晴れてきました。でも、相変わらずガスがかった晴れという感じです。港に着いた時点で陸上を移動するか、空の便が無事に到着できることを前提にするかを決めなければなりません。関東圏内に戻るにはJRスーパー宗谷が16時半あたりに出ますので、それに乗って何度かの乗り継ぎを繰り返し翌朝到着となります。その場合はすべて交通費は自費です。
出来れば保証された空路で無駄な出費も抑えたいのですが。
飛行機が欠航の場合は、稚内から移動して札幌に行っておかないと次の日早い(とは言っても仕事には間に合いません)時刻に戻って来れません。
さらに飛行機の欠航を告げられてからだと翌日すべてを棒に振ることになります。とてもとても難しい判断です。いっそのことこのまま稚内人になってしまおうか…と思いたくなる程です。
はたして僕はどうなるのか…。
念のため僕がいないことを想定しての営業と予約をストップするように山田に連絡しておきます。
遊びに行って仕事に帰って来れないなんて、許されることではありません。なんとかしたいものです。
空港では搭乗手続きを進めていますが、稚内空港でも天候調査中という状況になってしまいました。あとで知ったのですが、各地で大気の状態が相当不安定だったようですね。
その後新千歳空港へ引き返すこともあるという条件付きの出発となりました。
そんな不安をよそに、新千歳空港からの最終便は無事に着陸出来ました。ものすごく安心しました。この飛行機に乗ってしまえば新千歳空港から羽田へは、よほどのことがない限り運行されます。
ハラハラドキドキで結果オーライでしたが、こんな事が起きるのも利尻岳登山の難しさなんだと思います。普通に行けちゃった人は何とも感じないでしょうがそれはラッキーなだけです。欠航が何日も続くこともあるので一番確実なのは、新千歳空港まで空を使っても稚内まで陸路さらに利尻まではフェリーというのが確実な線だと思います。
ただ、2日間では無理ですね。
とまあこんな感じで仕事に穴をあけることもなく無事に利尻岳登頂を成功させられました。
でもね、欠航という悪いことばかりじゃなかったんですよ。フェリーに乗るために鴛泊港に行きますが、そこに佐藤食堂というちょっとした人気の店があります。
そこの生ウニ丼がエラく美味しいんだとか。そしてなんと、今日バフンウニが入ったと…まだ値が高くてすべてバフンウニで埋め尽くすわけにはいかないけれど、ムラサキウニと半々で食べ比べしてみないかと。
『おばちゃ…おねぇさん、それ!それにする』とウニがそんなに好きでもない僕も一度は本当のウニの味を知っておきたかったので注文してしまいました。お値段3500円。
むさぼる僕。まるで生卵のように絡みつくバフンウニと磯の風味とわずかな食感があるムラサキウニ、どちらもものすごく美味しいと思いました。これが取れたてのウニというものか…。
新鮮だと言われるムラサキウニを札幌で食べたけど、全然違いました。
佐藤食堂だからなのか、島のウニ丼すべてがそうなのか分かりませんが、とにかく佐藤食堂のウニ丼は旨かったです。
欠航のショックを忘れさせてくれる利尻の味でした。むしろ欠航してくれてありがとうの味でした。
それからね、島には加工工場がないのでお土産食品は内地から持ってきたものらしいですよ。
(画像はエゾノハクサンイチゲです)
ティンカーベルのホームページはこちら→http://at-tink.com
前のブログで利尻岳のお話は終わるつもりでしたが、その後の慌てぶりとウニ丼のお話もしておくことにします。
2時間待って『利尻富士温泉』に浸かるところまでが前回のお話でした。利尻富士温泉は設備こそピカピカではありませんが、3つの湯船があります。露天と泉質の違った2つの内風呂がありました。ひとつだけちょっとツルツル感があるお湯でした。
空港行きのバスが11時47分なので、あまりゆっくりしていられませんが普通に間に合います。直前に反対方向に向かうバスが来るので間違わないようにしましょうね。
小銭を用意しておこうと思ってバス会社に料金を確認しておきました。空港まで320円と事務の人に言われたのに、実際は370円でした。なんででしょ(笑)
バスは鴛泊経由で空港に吸い込まれました。
空港の喫茶室で食事しようと二階にあがりましたが、営業は12時半からだと言われてもう一度一階のカウンター前にある待合いに腰を下ろしました。
なんだかインフォメーションの画面に文字が浮かび上がってきました。
『新千歳空港から利尻空港へ向かうANA4929便は、只今天候調査中です』と…。そうです、僕が乗る飛行機が来ないかも知れないんです。
今までのハイな気分は一気に下降線を描き始めました。確かに霧が濃いとは思っていたけど、青空も覗いてるし何も問題ないと思っていました。
そして一番恐れていたことが現実になってしまったのです。
島に来る飛行機は小さな機体だし、実際に滑走路を目視出来ないと本当に降りれないみたいです。
さて、そんなことより今後の対応を決めなければなりません。そういうこともあるかと思って、欠航の場合の下調べもしてありました。
その日のうちに帰る方法はただ一つ、14時25分のフェリーに乗って稚内港に行きます。接続のバスで稚内空港に移動するんですが、接続の時間がシビアなのでなるべく急いでバス乗り場へ駆け込みます。バスは時間通りに出発するので、船の遅れはお構いなしです。
嫌なことに、今回は車両積み込みに時間がかかって10分以上遅れてしまいました。その遅れはほとんど縮まることはありませんでした。
つまりはタクシーで移動するしかありません。
その後稚内空港から新千歳空港へ飛び、新千歳空港から羽田空港行きに乗り継ぐということになります。
同じ飛行機で羽田まで戻る予定だったご夫婦と、話し合いながらタクシーも相乗りさせていただくことが出来ました。こんな時に同じ目的がある方と知恵を出し合って行けたのは大変心強いです。
さて、1時間半ほどで稚内に入港しました。バスは行っちゃったのでタクシー移動です。タクシーの運ちゃんと稚内の気候の話をしましたが、利尻島の方が気温もちょっと高いと言ってました。稚内がガスだと島は晴れ、島がガスだと稚内は晴れやすいとも言ってました。本当かどうかは分かりませんけどね。
海上はずっと霧の中を進んでいる感じでしたが、稚内が近づいてくると急速に晴れてきました。でも、相変わらずガスがかった晴れという感じです。港に着いた時点で陸上を移動するか、空の便が無事に到着できることを前提にするかを決めなければなりません。関東圏内に戻るにはJRスーパー宗谷が16時半あたりに出ますので、それに乗って何度かの乗り継ぎを繰り返し翌朝到着となります。その場合はすべて交通費は自費です。
出来れば保証された空路で無駄な出費も抑えたいのですが。
飛行機が欠航の場合は、稚内から移動して札幌に行っておかないと次の日早い(とは言っても仕事には間に合いません)時刻に戻って来れません。
さらに飛行機の欠航を告げられてからだと翌日すべてを棒に振ることになります。とてもとても難しい判断です。いっそのことこのまま稚内人になってしまおうか…と思いたくなる程です。
はたして僕はどうなるのか…。
念のため僕がいないことを想定しての営業と予約をストップするように山田に連絡しておきます。
遊びに行って仕事に帰って来れないなんて、許されることではありません。なんとかしたいものです。
空港では搭乗手続きを進めていますが、稚内空港でも天候調査中という状況になってしまいました。あとで知ったのですが、各地で大気の状態が相当不安定だったようですね。
その後新千歳空港へ引き返すこともあるという条件付きの出発となりました。
そんな不安をよそに、新千歳空港からの最終便は無事に着陸出来ました。ものすごく安心しました。この飛行機に乗ってしまえば新千歳空港から羽田へは、よほどのことがない限り運行されます。
ハラハラドキドキで結果オーライでしたが、こんな事が起きるのも利尻岳登山の難しさなんだと思います。普通に行けちゃった人は何とも感じないでしょうがそれはラッキーなだけです。欠航が何日も続くこともあるので一番確実なのは、新千歳空港まで空を使っても稚内まで陸路さらに利尻まではフェリーというのが確実な線だと思います。
ただ、2日間では無理ですね。
とまあこんな感じで仕事に穴をあけることもなく無事に利尻岳登頂を成功させられました。
でもね、欠航という悪いことばかりじゃなかったんですよ。フェリーに乗るために鴛泊港に行きますが、そこに佐藤食堂というちょっとした人気の店があります。
そこの生ウニ丼がエラく美味しいんだとか。そしてなんと、今日バフンウニが入ったと…まだ値が高くてすべてバフンウニで埋め尽くすわけにはいかないけれど、ムラサキウニと半々で食べ比べしてみないかと。
『おばちゃ…おねぇさん、それ!それにする』とウニがそんなに好きでもない僕も一度は本当のウニの味を知っておきたかったので注文してしまいました。お値段3500円。
むさぼる僕。まるで生卵のように絡みつくバフンウニと磯の風味とわずかな食感があるムラサキウニ、どちらもものすごく美味しいと思いました。これが取れたてのウニというものか…。
新鮮だと言われるムラサキウニを札幌で食べたけど、全然違いました。
佐藤食堂だからなのか、島のウニ丼すべてがそうなのか分かりませんが、とにかく佐藤食堂のウニ丼は旨かったです。
欠航のショックを忘れさせてくれる利尻の味でした。むしろ欠航してくれてありがとうの味でした。
それからね、島には加工工場がないのでお土産食品は内地から持ってきたものらしいですよ。
(画像はエゾノハクサンイチゲです)
ティンカーベルのホームページはこちら→http://at-tink.com