原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

税理士受験奮闘記

2007年11月01日 | 自己実現
 私は4年前から税理士試験にチャレンジしている。とは言え、現在中だるみ状態の軟弱受験者で今年は受験を断念した。(参考のため、税理士試験は毎年1回のみ8月に実施される。)
 なぜ私が税理士試験受験を志したかと言うと、高齢のため自分が納得できる再就職先もなく(当ブログ「就職活動悪戦記」参照)、その頃我が家では不動産売買に伴う確定申告書の作成を毎年私が担当していたこともあり、いっそ税理士にでもなろうかと軽く考えたのがそもそものきっかけである。 加えて、私は経営法学修士を取得しているため、税理士試験全5科目のうちなんと税法3科目が受験免除なのである。(既に3年前に免除申請を通過している。)すなわち、私はあと会計2科目に合格すれば税理士になれる訳である。(正確には2年間の実務研修も免許取得の条件であるが。)法的にこんなに優遇してもらって5科目受験者には本当に申し訳ない思いであるが、修士取得も並大抵の努力ではなかったし、税法3科目受験免除申請のための修士論文まとめ直しも大変な作業だったので、ご容赦願うことにしよう。(だが税理士実務界では、科目免除合格者は使い物にならないというのが定説であるようだ。わかる気がする…、私もきっと使い物にならない…) 数年前税理士法が改正され、現在では修士取得者の受験免除科目は減らされて5科目受験者との格差は縮まっている。
 という訳で、現在私は会計2科目(簿記論、財務諸表論)受験中なのだが、軟弱受験者である私はその2科目受験にさえ難儀しているふがいない有様である。 平成18年商法大規模改正に伴い本年(平成19年)度から税理士試験内容もこの改正に合わせ大幅に変更されることとなり、受験者は学習の大幅なやり直しを余儀なくされることとなった。軟弱な私はこの商法改正項目の網羅が本試験までに間に合わず今年の受験を断念せざるを得なかったのある。 これだけ社会が混沌とし、そんな社会に対応するべくめまぐるしく法改正がなされる中、税理士試験に限らず資格試験の内容も自ずと変容していき、資格試験受験者はその対策に苦慮するはめとなる訳である。(一発合格すればよいのだが、なかなかそうもいかず…)
 受験してみればわかるのだが、税理士試験とはまるで格闘技のようだ。例えば、財務諸表論の場合、2時間の試験時間で問題用紙がA4約8枚、解答用紙がB4約5枚ある。問題に目を通すだけでも大変なのに、例えば理論問題の場合解答は記述式でB4用紙2枚を埋め尽くさなければならない。しかも、鉛筆禁止のため書き直しが出来ない。計算問題は実際に財務諸表を作成するのだが、これまたB4用紙3、4枚を埋め尽くす作業である。高齢の私など2時間で精根尽き果てる。その分、やり遂げた爽快感も大きいが。(合格すると尚達成感があるのだが、残念ながら未だ合格通知は手にしていない……)
 現在受験勉強中の簿記論、財務諸表論のうち、元々理論派の私は財務諸表論の理論の学習が一番感情移入しやすい。(実際の試験ではなかなか点数は取れないが…) 時代の変遷と共に会計観もどんどん移り行く。債権者保護のために企業の担保能力の算定を重視した財産計算中心の静態論の時代から、投資家保護のため企業の収益力を表示する損益計算重視の動態論の時代を経て、現在は投資家への情報提供として企業の経済的資源の状態を表示する資産負債アプローチの時代に突入している。それに伴い利益概念が大きく様変わりした。(などと3か月ぶりに復習してみると、勉強していた頃がなんだが懐かしいなあ~)

 本年度税理士受験断念以降、受験勉強をすっかり棚に上げて9月にブログなどを開設してしまった私だが、さて来年度受験はどうしたものか。会計2科目はやはり合格しておきたい。受験する気なら早めに気持ちの切り替えをするべきである。そろそろ方向性を定める時だが…。
 
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