昨年流行した新型インフルエンザのワクチンが、厚労省の過剰発注の失策により医療機関において大量の在庫を積み上げる結果となっている実情に関しては、「原左都子エッセイ集」のバックナンバー「インフルワクチン過剰発注が招いた巨額損失」において既述している。
昨日(8月2日)の衆院予算委員会において厚労省大臣の長妻氏は、上記ワクチン大量在庫に関する質問に対し「製造販売業者、販売会社、卸売業者のご負担によって買い戻していただくことになった」と述べ、メーカーの買戻しによって医療機関在庫の解消を進めることを明らかにした。
上記の長妻厚労相の表明を受けたものと拝察するのだが、昨日、拙ブログの上記バックナンバー「インフルワクチン過剰発注が招いた巨額損失」の記事宛に、2名の見知らぬ方々より時を同じくして、貴重なトラックバックとコメントによるご意見を有難くも頂戴した。
その一つは“あじさい文庫だより”様より頂いたトラックバックである。(“あじさい文庫だより”様のサイトへは左欄の“最新トラックバック”よりご訪問いただけますので読者の皆様、是非ご訪問下さい。)
“あじさい文庫だより”様はご自身のサイトで以下のようにご指摘されている。
「(厚労省発表によると新型ワクチンの過剰は208万人分、約30億円とのことで)、この損失をメーカー120社が費用負担し、9月末までに買取りそのすべてを廃棄処分するとのことであるが、今回の厚労省の発表の数字には違和感を覚えた。…」(詳細はサイトを直接訪問下さればと思います。)
このご指摘には、原左都子もまったく同感である。
我がバックナンバーにおいても、朝日新聞記事を引用してその巨額の損失額を既に公表している。 新型インフルワクチンの余剰はなんと1億3千万人分! 実際にワクチン接種した国民がわずか約2283万人とのことであるのだから、このワクチン余剰数は妥当な数字であろう。 そして、厚労省は既に輸入ワクチンに対する解約違約金支払いについては853億円の損失を計上しているのだ。(この損失に関しては未だ国民には未公開のままである。)
昨日の衆院予算委員会において長妻厚労相が公表した数値はあくまでも国内の製薬会社等のメーカーに買い取らせた数値であるとしても、208万人分、約30億円はあまりにも少額であり、信じがたい数字であると私も捉える。
加えて、国政の失策の“尻拭い”をメーカー等民間業者になすりつけ民間企業に損失のすべてを背負わせて一件落着させる新政権政治のあり方とは一体どうしたことなのか??
さて次に、昨日我がバックナンバー「インフルワクチン過剰発注が招いた巨額損失」に頂いた“研究者”様よりの「お粗末すぎます政治家主導」と題するコメントの全文を以下に紹介させていただくことにしよう。
1か月も前のことに関してコメントが遅すぎて申し訳ありません。インフルエンザワクチンに関しては毎年の生産量が医師会によって示唆され、それに基づき厚労省がメーカーに発注していました。政権が代わってから、政治主導というのが勘違いされて現場の意見が伝わりません。日本は世界で最も優秀なインフルエンザウイルス研究者が多数いる国なのをご存知でしょうか。今回のワクチンの輸入に関しても研究者からは必ず余ると指摘されていたのですが、大臣は聞きません。日本の国民は何人いるか知らないのでしょう。ウイルス学会の学会誌にもこのことを予測した論文が出ています。さらにひどいのはそれに関して責任の話が全く出ないことです。数百億円の無駄を出してほうかむりです。さらにご存知でしょうか、この輸入ワクチンの国辱的な経緯を。このワクチンには日本で認められていない添加物(アジュバント)が使用されています。メーカーからは万が一副作用があっても一切メーカーに責任を求めないこと、さらに言い値(欧米の10倍)で購入させられたこと等、枚挙にいとまがない問題が含まれています。ワクチンに関しては欧米は無料接種のところが多いのですが、日本は違います。この差はワクチンの開発は税金で行われているからです。そのために開発後は無償で接種できるわけです。現政権はおかしなところは左翼的ですが、この様な民間で健常人に接種試験を行うなどということができないために、諸外国では国主導でやっていることは、官から民というばかげた発想です。素人政権が医療を担当するのは非常に危険であると日々恐ろしくなっています。
(以上は、“研究者”様より頂戴したコメントを全文引用させていただきました。)
“研究者”様、「原左都子エッセイ集」に研究現場からの貴重なご意見を誠にありがとうございます。 私が推測するところでは“研究者”様は、おそらく現役の民間製薬会社の研究者として現在バリバリにご活躍のことなのでしょう。
ワクチンの生産量が医師会によって決定されそれに基づき厚労省がメーカーに発注すること、せっかく政権交代したにもかかわらず研究現場にはその効力が一切ないこと、国内に優秀なワクチン研究者が存在するのにそれを有効利用できる大臣初め国政担当者が存在しないのに加えて結果責任も放棄したままであること、そして輸入ワクチンの国内不認可アジュバントの大手を振っての認可、あちらの言い値での購入等々、医薬品の輸入に関する国政の“お寒い実情”にも十分に触れさせていただけまして誠にありがとうございました。
原左都子がバックナンバー記事「インフルワクチン過剰発注が招いた巨額損失」の最後の部分に指摘させていただいた通りの現状を実感させていただける思いである。
厚労相をはじめ現政権の閣僚等の“狭い利害関係”のみに頼って指名した医学諮問機関に医療に関する国政の判断を全面依存するがごとくの旧態依然とした体質を繰り返す過ちよりも、もっと高度な専門的アドバイスが可能な機関や人材がこの国にはいくらでも存在するはずなのである。
まさにこの国にはすばらしい人材が数多く育っていることを、原左都子は我が拙いブログに頂戴する世間からの反応で実感させていただける思いである。
いつまでも“有名無実”の人材に選挙の行く末を頼るのではなく、上記のごとくの真に実力のある貴重な人材を有効活用するべく体制を根本から創り直すのも、国政を担おうとする政党の役割と心得て欲しいものであるよな~~。
昨日(8月2日)の衆院予算委員会において厚労省大臣の長妻氏は、上記ワクチン大量在庫に関する質問に対し「製造販売業者、販売会社、卸売業者のご負担によって買い戻していただくことになった」と述べ、メーカーの買戻しによって医療機関在庫の解消を進めることを明らかにした。
上記の長妻厚労相の表明を受けたものと拝察するのだが、昨日、拙ブログの上記バックナンバー「インフルワクチン過剰発注が招いた巨額損失」の記事宛に、2名の見知らぬ方々より時を同じくして、貴重なトラックバックとコメントによるご意見を有難くも頂戴した。
その一つは“あじさい文庫だより”様より頂いたトラックバックである。(“あじさい文庫だより”様のサイトへは左欄の“最新トラックバック”よりご訪問いただけますので読者の皆様、是非ご訪問下さい。)
“あじさい文庫だより”様はご自身のサイトで以下のようにご指摘されている。
「(厚労省発表によると新型ワクチンの過剰は208万人分、約30億円とのことで)、この損失をメーカー120社が費用負担し、9月末までに買取りそのすべてを廃棄処分するとのことであるが、今回の厚労省の発表の数字には違和感を覚えた。…」(詳細はサイトを直接訪問下さればと思います。)
このご指摘には、原左都子もまったく同感である。
我がバックナンバーにおいても、朝日新聞記事を引用してその巨額の損失額を既に公表している。 新型インフルワクチンの余剰はなんと1億3千万人分! 実際にワクチン接種した国民がわずか約2283万人とのことであるのだから、このワクチン余剰数は妥当な数字であろう。 そして、厚労省は既に輸入ワクチンに対する解約違約金支払いについては853億円の損失を計上しているのだ。(この損失に関しては未だ国民には未公開のままである。)
昨日の衆院予算委員会において長妻厚労相が公表した数値はあくまでも国内の製薬会社等のメーカーに買い取らせた数値であるとしても、208万人分、約30億円はあまりにも少額であり、信じがたい数字であると私も捉える。
加えて、国政の失策の“尻拭い”をメーカー等民間業者になすりつけ民間企業に損失のすべてを背負わせて一件落着させる新政権政治のあり方とは一体どうしたことなのか??
さて次に、昨日我がバックナンバー「インフルワクチン過剰発注が招いた巨額損失」に頂いた“研究者”様よりの「お粗末すぎます政治家主導」と題するコメントの全文を以下に紹介させていただくことにしよう。
1か月も前のことに関してコメントが遅すぎて申し訳ありません。インフルエンザワクチンに関しては毎年の生産量が医師会によって示唆され、それに基づき厚労省がメーカーに発注していました。政権が代わってから、政治主導というのが勘違いされて現場の意見が伝わりません。日本は世界で最も優秀なインフルエンザウイルス研究者が多数いる国なのをご存知でしょうか。今回のワクチンの輸入に関しても研究者からは必ず余ると指摘されていたのですが、大臣は聞きません。日本の国民は何人いるか知らないのでしょう。ウイルス学会の学会誌にもこのことを予測した論文が出ています。さらにひどいのはそれに関して責任の話が全く出ないことです。数百億円の無駄を出してほうかむりです。さらにご存知でしょうか、この輸入ワクチンの国辱的な経緯を。このワクチンには日本で認められていない添加物(アジュバント)が使用されています。メーカーからは万が一副作用があっても一切メーカーに責任を求めないこと、さらに言い値(欧米の10倍)で購入させられたこと等、枚挙にいとまがない問題が含まれています。ワクチンに関しては欧米は無料接種のところが多いのですが、日本は違います。この差はワクチンの開発は税金で行われているからです。そのために開発後は無償で接種できるわけです。現政権はおかしなところは左翼的ですが、この様な民間で健常人に接種試験を行うなどということができないために、諸外国では国主導でやっていることは、官から民というばかげた発想です。素人政権が医療を担当するのは非常に危険であると日々恐ろしくなっています。
(以上は、“研究者”様より頂戴したコメントを全文引用させていただきました。)
“研究者”様、「原左都子エッセイ集」に研究現場からの貴重なご意見を誠にありがとうございます。 私が推測するところでは“研究者”様は、おそらく現役の民間製薬会社の研究者として現在バリバリにご活躍のことなのでしょう。
ワクチンの生産量が医師会によって決定されそれに基づき厚労省がメーカーに発注すること、せっかく政権交代したにもかかわらず研究現場にはその効力が一切ないこと、国内に優秀なワクチン研究者が存在するのにそれを有効利用できる大臣初め国政担当者が存在しないのに加えて結果責任も放棄したままであること、そして輸入ワクチンの国内不認可アジュバントの大手を振っての認可、あちらの言い値での購入等々、医薬品の輸入に関する国政の“お寒い実情”にも十分に触れさせていただけまして誠にありがとうございました。
原左都子がバックナンバー記事「インフルワクチン過剰発注が招いた巨額損失」の最後の部分に指摘させていただいた通りの現状を実感させていただける思いである。
厚労相をはじめ現政権の閣僚等の“狭い利害関係”のみに頼って指名した医学諮問機関に医療に関する国政の判断を全面依存するがごとくの旧態依然とした体質を繰り返す過ちよりも、もっと高度な専門的アドバイスが可能な機関や人材がこの国にはいくらでも存在するはずなのである。
まさにこの国にはすばらしい人材が数多く育っていることを、原左都子は我が拙いブログに頂戴する世間からの反応で実感させていただける思いである。
いつまでも“有名無実”の人材に選挙の行く末を頼るのではなく、上記のごとくの真に実力のある貴重な人材を有効活用するべく体制を根本から創り直すのも、国政を担おうとする政党の役割と心得て欲しいものであるよな~~。