近年、国内外に於ける相次ぐ大手航空会社の経営破綻現象と平行するかのように、格安航空会社による激安運賃化が急速に進んでいる。
原左都子も、郷里への帰省や国内外旅行等である程度の頻度で空路を利用している人種だ。
航空運賃は安価であるに越した事はないのだろうが、私の場合は空路道中でも“旅の安らぎ”を求めたい意向が強いため、あえて格安航空会社を選択するという事はない。
現在では、旅をする時期や予約のタイミング、あるいは旅行会社の選び方等々によって割安航空券をゲットできるチャンスは多いため、何も好き好んで格安航空会社を選択せずとも比較的リーズナブルかつ心地よい旅行(移動)が可能な時代ではなかろうか。
一方で、現在世界中で展開されている格安航空会社による激安航空機運賃競争に於いては、例えば国内片道¥1,000-等、桁違いに激安の航空券が販売されているとの情報もあるようだが…
この夏も郷里帰省予定の私はそろそろその航空券の手配でもしようかと考えていた矢先、航空機内サービスに関する“信じ難い”記事を目にした。
朝日新聞6月4日付社会面 「機内での苦情 受け付けません」 と題する記事を以下に要約して紹介することにしよう。
航空会社スカイマークが、乗客向けの対応方針を示した「サービスコンセプト」が話題を呼んでいる。
早速スカイマーク社が呈示する「サービスコンセプト」の主な項目を以下に列挙する。
○ お客へのサービス
・荷物はお客様の責任で収納を。 収納の援助は致しません。
・従来の航空会社のような丁寧言葉遣いを義務付けておりません。
○ 乗務員の服装・メーク
・会社支給のポロシャツ、ウィンドブレーカーを含めて服装は自由、
メーク、ヘアスタイルも自由としております。
○ 苦情について
・乗務員の私語について苦情を頂くことがあるが、お客様に直接関係のない苦情はお受け
致しかねます。 幼児の泣き声などの苦情も一切受付けません。
スカイマーク社によると、上記の主要項目を含めた「サービスコンセプト」は8項目。5月18日から各席前のポケットに入れた。以前から接客方針は同じだが「荷物の収納をなぜ手伝わないのか」などの問い合わせが顧客からあり明示したという。
これに対するネット上の書き込みが1千通以上あった。「目的地に着くならそれで十分」「普段の態度がいい加減だと、緊急時の対応が心配」
国土交通省の幹部は「挑戦的な内容にも読めるので、これが元で機内トラブルが起きないか心配」 とはしながらも、このコンセプトの内容が法規に違反しているとは言えず指導の対象外らしい。
スカイマーク側は、客室乗務員について「サービス担当者」より「保安要員」としての役割を重視しているという。
(以上、朝日新聞記事より要約引用)
ここで、原左都子の私事に入らせていただこう。
実は私も過去に於いて、上記朝日新聞記事に取り上げられている“スカイマーク”機に搭乗した経験がある。
十年程前のことだっただろうか、我が過疎地の田舎への空路に スカイマーク社 が一時進出していた時期があるのだ。 その頃、この航空会社を利用して我が一家が帰省した時の様子をここで再現しよう。
当時のスカイマークは特別“格安”という訳ではなく、大手他社よりも少しだけ安価という程度だった。 当該航空会社では当時航空券発行業務が未だシステム化されていない様子で、空港で手渡されたのはスーパーのレジで発行されるレシートのごとくペラペラ紙片であり、それを搭乗口で係員より回収され機内へと入った記憶がある。 さらに当時は機内で飲料サービスがあったのだが、これがペットボトル形式だったことが印象深い。 その後このペットボトルを乗務員女性がビニールの“ゴミ袋”を持参しつつ回収に訪れる。 我が過去の海外旅行時にその海外国内移動のために利用したマイナー航空機内に於いて、まったく同じ光景を既に経験済みだった事を思い起こした。 そんな私にとっては、当時のスカイマーク社の対応はむしろ“合理的”と映り心地良かったものである。
スカイマーク社にとっては我が田舎への空路は採算が取れない路線だったらしく早期撤退と相成り、その後利用する機会はなく現在に至っている。
おそらく現在のスカイマーク社とは私が過去に搭乗した時期より大幅に経営方針を変更し、更なる格安航空機会社に変貌するべくしてその地位を保ち続けているのであろう。
現在世界規模で存在する格安航空会社とは、効率化の向上により低価格かつサービスの簡素化により航空輸送サービスを提供する航空会社であることを、世界人民の要請から余儀なくされるに至っている。
そのため格安航空会社にとっては、 運航コストの低減、地方中小空港への乗り入れ、多頻度・定時運航による航空機の有効活用、等々により経費節減を行うのはもちろんのこと、自社内での人件費の削減は一番はずせない課題となろう。
人件費削減目的に関しては、既に大手航空会社でも客室乗務員をパート化する等の政策が採られて久しい今の時代である。
パート化施策ですら、格安航空会社に取ってはコスト面で厳しい現状と言うのであろうか?
例えば上記の朝日新聞内においてスカイマーク社が言うところの、客室乗務員のユニフォームなど、それこそどうでもよい課題であると私も同感する。 まさか男性乗務員がメークをして顧客の前に現れないであろうが、それと同じく女性乗務員がメークをしていようか否かなど二の次でよい話であろう。
ただし、ヘアスタイルに関してはそれこそスカイマーク社が掲げている「保安要員」としての職責を満たせるべくスタイルを規定して欲しい思いだ。 最低限有事の際に乗務員が機敏に活動可能なヘアスタイルを、スカイマーク社をはじめとする各航空機会社が規定していることに期待したいものである。
ここで航空機内の安全のため、ひとつだけ航空各社に原左都子が要望したいことがある。
それは客席の上部に位置する棚に収納する荷物に関してなのだが、比較的最近の出来事として(航空会社を特定して申し訳ないが)ANAの客室乗務員の点検ミスにより上部荷物棚が開いた状態で飛行機が動き出した事を私は実体験している。
それにすぐさま気付いた私だが、シートベルト着用のサインの下、こんな事があって許されるのかとの思いと共に、その事実を如何なる手段で(おそらくパートであろう)乗務員に訴えるべきか躊躇してしまったのだ…。 その時、近くの男性が座席から立ち上がってそれを閉めてくれたから助かった思いだったものの、もしもそのまま離陸して乱気流にでも巻き込まれていたなら一体どうなっていたのかと、今でも印象深い出来事である。
もうひとつ、スカイマーク社にお願いしたいことがある。
それは乗務員の私語に関してだが、これだけは顧客側としては是が非でも勘弁願いたいものだ。 私自身は航空機内で乗務員の私語になど出くわした経験はないものの、航空機内に限らずあらゆる職場において、働く人員の私語など許容されるものではないであろうに…
これに関してはスカイマーク社が何を顧客に要望したいのかが不明である。
だが、これと同列で顧客幼児の泣き声苦情を受け兼ねる事態を「サービスコンセプト」として語っている現状を慮るに、要するにスカイマーク社とは今後乗客とは一切コンタクトしたくない意向を“身勝手にも”この「サービスコンセプト」で表明していると捉えるべきなのかもしれない。
このスカイマーク社の論理が少しは理解できる思いもする私だが、同社のコンセプトを受け入れる乗客のみを顧客対象とするとの経営方針であるならば、その運命もそれに追随するということなのであろうか…
以外や以外、それを支持する乗客層を摑み取れるならば、この種の格安航空機会社も今後共世界規模でしばらく生き残れるという話なのか…。
原左都子自身はやはり多少の出費を覚悟してでも、旅は危険性なく、かつ人間関係がギスギスしない環境下で心地よく寛ぎたい心境である。
原左都子も、郷里への帰省や国内外旅行等である程度の頻度で空路を利用している人種だ。
航空運賃は安価であるに越した事はないのだろうが、私の場合は空路道中でも“旅の安らぎ”を求めたい意向が強いため、あえて格安航空会社を選択するという事はない。
現在では、旅をする時期や予約のタイミング、あるいは旅行会社の選び方等々によって割安航空券をゲットできるチャンスは多いため、何も好き好んで格安航空会社を選択せずとも比較的リーズナブルかつ心地よい旅行(移動)が可能な時代ではなかろうか。
一方で、現在世界中で展開されている格安航空会社による激安航空機運賃競争に於いては、例えば国内片道¥1,000-等、桁違いに激安の航空券が販売されているとの情報もあるようだが…
この夏も郷里帰省予定の私はそろそろその航空券の手配でもしようかと考えていた矢先、航空機内サービスに関する“信じ難い”記事を目にした。
朝日新聞6月4日付社会面 「機内での苦情 受け付けません」 と題する記事を以下に要約して紹介することにしよう。
航空会社スカイマークが、乗客向けの対応方針を示した「サービスコンセプト」が話題を呼んでいる。
早速スカイマーク社が呈示する「サービスコンセプト」の主な項目を以下に列挙する。
○ お客へのサービス
・荷物はお客様の責任で収納を。 収納の援助は致しません。
・従来の航空会社のような丁寧言葉遣いを義務付けておりません。
○ 乗務員の服装・メーク
・会社支給のポロシャツ、ウィンドブレーカーを含めて服装は自由、
メーク、ヘアスタイルも自由としております。
○ 苦情について
・乗務員の私語について苦情を頂くことがあるが、お客様に直接関係のない苦情はお受け
致しかねます。 幼児の泣き声などの苦情も一切受付けません。
スカイマーク社によると、上記の主要項目を含めた「サービスコンセプト」は8項目。5月18日から各席前のポケットに入れた。以前から接客方針は同じだが「荷物の収納をなぜ手伝わないのか」などの問い合わせが顧客からあり明示したという。
これに対するネット上の書き込みが1千通以上あった。「目的地に着くならそれで十分」「普段の態度がいい加減だと、緊急時の対応が心配」
国土交通省の幹部は「挑戦的な内容にも読めるので、これが元で機内トラブルが起きないか心配」 とはしながらも、このコンセプトの内容が法規に違反しているとは言えず指導の対象外らしい。
スカイマーク側は、客室乗務員について「サービス担当者」より「保安要員」としての役割を重視しているという。
(以上、朝日新聞記事より要約引用)
ここで、原左都子の私事に入らせていただこう。
実は私も過去に於いて、上記朝日新聞記事に取り上げられている“スカイマーク”機に搭乗した経験がある。
十年程前のことだっただろうか、我が過疎地の田舎への空路に スカイマーク社 が一時進出していた時期があるのだ。 その頃、この航空会社を利用して我が一家が帰省した時の様子をここで再現しよう。
当時のスカイマークは特別“格安”という訳ではなく、大手他社よりも少しだけ安価という程度だった。 当該航空会社では当時航空券発行業務が未だシステム化されていない様子で、空港で手渡されたのはスーパーのレジで発行されるレシートのごとくペラペラ紙片であり、それを搭乗口で係員より回収され機内へと入った記憶がある。 さらに当時は機内で飲料サービスがあったのだが、これがペットボトル形式だったことが印象深い。 その後このペットボトルを乗務員女性がビニールの“ゴミ袋”を持参しつつ回収に訪れる。 我が過去の海外旅行時にその海外国内移動のために利用したマイナー航空機内に於いて、まったく同じ光景を既に経験済みだった事を思い起こした。 そんな私にとっては、当時のスカイマーク社の対応はむしろ“合理的”と映り心地良かったものである。
スカイマーク社にとっては我が田舎への空路は採算が取れない路線だったらしく早期撤退と相成り、その後利用する機会はなく現在に至っている。
おそらく現在のスカイマーク社とは私が過去に搭乗した時期より大幅に経営方針を変更し、更なる格安航空機会社に変貌するべくしてその地位を保ち続けているのであろう。
現在世界規模で存在する格安航空会社とは、効率化の向上により低価格かつサービスの簡素化により航空輸送サービスを提供する航空会社であることを、世界人民の要請から余儀なくされるに至っている。
そのため格安航空会社にとっては、 運航コストの低減、地方中小空港への乗り入れ、多頻度・定時運航による航空機の有効活用、等々により経費節減を行うのはもちろんのこと、自社内での人件費の削減は一番はずせない課題となろう。
人件費削減目的に関しては、既に大手航空会社でも客室乗務員をパート化する等の政策が採られて久しい今の時代である。
パート化施策ですら、格安航空会社に取ってはコスト面で厳しい現状と言うのであろうか?
例えば上記の朝日新聞内においてスカイマーク社が言うところの、客室乗務員のユニフォームなど、それこそどうでもよい課題であると私も同感する。 まさか男性乗務員がメークをして顧客の前に現れないであろうが、それと同じく女性乗務員がメークをしていようか否かなど二の次でよい話であろう。
ただし、ヘアスタイルに関してはそれこそスカイマーク社が掲げている「保安要員」としての職責を満たせるべくスタイルを規定して欲しい思いだ。 最低限有事の際に乗務員が機敏に活動可能なヘアスタイルを、スカイマーク社をはじめとする各航空機会社が規定していることに期待したいものである。
ここで航空機内の安全のため、ひとつだけ航空各社に原左都子が要望したいことがある。
それは客席の上部に位置する棚に収納する荷物に関してなのだが、比較的最近の出来事として(航空会社を特定して申し訳ないが)ANAの客室乗務員の点検ミスにより上部荷物棚が開いた状態で飛行機が動き出した事を私は実体験している。
それにすぐさま気付いた私だが、シートベルト着用のサインの下、こんな事があって許されるのかとの思いと共に、その事実を如何なる手段で(おそらくパートであろう)乗務員に訴えるべきか躊躇してしまったのだ…。 その時、近くの男性が座席から立ち上がってそれを閉めてくれたから助かった思いだったものの、もしもそのまま離陸して乱気流にでも巻き込まれていたなら一体どうなっていたのかと、今でも印象深い出来事である。
もうひとつ、スカイマーク社にお願いしたいことがある。
それは乗務員の私語に関してだが、これだけは顧客側としては是が非でも勘弁願いたいものだ。 私自身は航空機内で乗務員の私語になど出くわした経験はないものの、航空機内に限らずあらゆる職場において、働く人員の私語など許容されるものではないであろうに…
これに関してはスカイマーク社が何を顧客に要望したいのかが不明である。
だが、これと同列で顧客幼児の泣き声苦情を受け兼ねる事態を「サービスコンセプト」として語っている現状を慮るに、要するにスカイマーク社とは今後乗客とは一切コンタクトしたくない意向を“身勝手にも”この「サービスコンセプト」で表明していると捉えるべきなのかもしれない。
このスカイマーク社の論理が少しは理解できる思いもする私だが、同社のコンセプトを受け入れる乗客のみを顧客対象とするとの経営方針であるならば、その運命もそれに追随するということなのであろうか…
以外や以外、それを支持する乗客層を摑み取れるならば、この種の格安航空機会社も今後共世界規模でしばらく生き残れるという話なのか…。
原左都子自身はやはり多少の出費を覚悟してでも、旅は危険性なく、かつ人間関係がギスギスしない環境下で心地よく寛ぎたい心境である。