いつの世にも、生活感がないと言うのか、自分を客観視出来ず安易に夢を語ろうとする人間どもが存在するものだ。
つい先ほど新聞を開いて、こんな奴が書いた本などいくら暇があっても読みたくないとダレる新聞相談に出会った。
それでは早速、朝日新聞本日(7月25日)付別刷「be」“悩みのるつぼ”30代男性による「再就職せず、作家の夢追いたい」 なる相談の内容を以下に要約して紹介しよう。
2年前にリストラされて以来、正社員で再就職することも出来ず親のすねをかじる日々だ。リストラ後1年程は就活したが管理職経験もなく口下手で人付き合いが苦手なせいで、面接を受けても落とされるだけ。 心底自分が人間のクズのように思える。 鬱屈した日々を送る中、「自分が本当にやりたい仕事は何か?」と自己分析し唯一導き出せたのが、文章を書く事である。 小学校の作文から高校や大学での論文、雑誌投稿に至るまで自分の文章を褒めてもらえたことは何よりの喜びだった。 新人賞に応募するため小説の執筆を始めた。もちろんデビューするのが難しいのは百も承知だ。 しかし今の私には他に全力投球できそうなことが思い浮かばない。 私には妻子はいないがもう若くない両親がいて、大学受験浪人、就活失敗リストラと心配をかけてばかりだ。 定職に就かず作家を目指すのは「逃げ」のようにも思うし、これ以上両親を心配させるのは怖くて仕方ない。 こんな臆病で優柔不断な私が腹をくくるにはどうすればよいか?
ここで、原左都子の私見に入ろう。
相談者の貴方。両親に相当甘やかされて育ってしまったね…
一人っ子なのかなあ? そんな気がする相談内容だね。
我が家の娘も一人っ子で現在大学4年生就活中の身だけど、私は決して甘やかして育ててないよ。 大学院へ進学する気がないのなら、必ずや自分で就職先をゲットしろ!と厳しく発破を掛け続けている。
今日もこの猛暑の中、娘は某就活先の二次試験に出かけたよ。 新聞相談者同様に口下手で人付き合いが苦手な娘故に、一次の筆記試験は合格ゲット出来るが、二次以降の面接にどうしても引っかからない… 親としてその対策も採った。 とにかく面接相手の目を見て出来るだけ大きな声で喋るように! 企業毎に質問内容をあらかじめ想定してその解答を脳内に準備してから出かけろ! 個人面接の場合はこちらからも質問事項を用意するように。 決して黙り込む事無く、面接の最後まで相手と対等に会話する姿勢を保つように。
新聞相談者男性の場合、本人が同居ご両親に対して引け目を感じているのならば、ここは思い切って“遅ればせながら”実家を出ては如何だろうか? 実家パラサイトではなく、自分の食い扶持を自分で稼げるようになってから「作家」を目指しても少しも遅くないはずだ。
私の推測によれば相談者のご両親はおそらく未だ70歳前後世代であろうが、その年代の高齢者とはまだまだご自身の自己実現が可能な時期であろう。 多少お元気故に“出来の悪い息子”のために今現在は親として貢献したいのだろうが…。
だが、高齢化が進んだ挙句の果てのご両親を介護するのは貴方の役割だよ。 それは必ずや貴方に降りかかってくる使命だ! そういう厳しい未来に少しは思いを馳せているのかなあ。
ここで原左都子の私事を語らせて頂こう。
私の場合、相談者より10代若い20代前半期に郷里より上京し、その後ずっと東京にて生活を営んで来ている。
若き時代に結婚願望がほどんどなかった私は、20代にして既に一生独り身で生きて行く覚悟の上に励んだ事とは「貯蓄を増強」する事だ。 しかもそれをある程度成就出来た30歳時点で、私は自己所有不動産物件を単独にて購入した。
その時より我が独り身の将来に渡る収支決算を脳裏に描いていた。 私の場合、医学関係の確固たる専門職に恵まれていたとは言えども、経済情勢等時代の趨勢や自己の人生設計の変化等々により、それが途絶えるであろう事態も想定内だった。 もしも、自己所有物件が将来的に「賃貸物件」として活用可能ならばこれぞ我が身を助けてくれるはず!と目論み、実際問題晩婚後はそれを賃貸運営活用し自己資産を更に増殖させた。
話題を新聞相談者に戻すが、貴方は如何程までにご自身のこの後の人生設計を描き実行しているのだろうか?
相談内容によれば、大卒であられるようだし、作文が得意とのことは、ある程度の頭脳もお持ちのはずだ。 それを何故、自分自身の今後の人生設計に活用不能なのか!? それ程までにご両親に甘やかされたのか、あるいは自身が世の動向や自らの立身出世に一切興味がないのか??
ここで、今回の“悩みのるつぼ”回答者であられる美輪明宏の回答の一部を紹介しよう。
相談者は文学で身を立てると言うが、「好き」と「似合っている」は洋服と同じで違う。 仕事も同じで、サラリーマンや職人さんも好きでやっている人はごくわずか、皆その辺に折り合いを付けて生きているのに、この人は幼稚だ。 妻子がいないと言うが、誰も生活力がない人のところに嫁に行かない。 親御さんが亡くなった場合、どうやって生計を立てるのか。 今はインターネットが発達して本が売れない時代。 本屋さんは大変だし、作家も大変。純文学の人など特に大変。 だから文筆業の人の多くはアルバイトや他の仕事を持っている。 芥川賞や直木賞を取った人でも食べるのに大変な時代だ。 今は翌年になったら忘れられているのだから…。 老婆心まで。
最後に、原左都子の私論でまとめよう。
おそらく一人っ子と想像する相談者のご両親が、息子さんに対して現在優しく対応されている事と把握申し上げる。
ご両親は、現在同居中の息子さんが「作家」を目指しておられることをご存知なのであろうか?
そうでないとしても、自宅でパラサイト中の息子氏の姿を日々見ておられるであろうし、その食事の支度を日々母親氏が実行しておられるのだろう。
ここは親として、少しは自らの息子さんの真なる未来を見つめては如何か?
近い将来、必ずやご両親は老後介護期を迎えられる。 その事態に至って、自分らの老後の世話を息子さんに任せたいと志そうが、貴方達の息子さんにはその能力すら備わっていない現状を私は憂えるのだが…
未だ30代との若い世代の息子さんを、少しでも将来的に役立つべく尽力するのが親としての残された役割ではないかと私は信じる。
そして、新聞投稿の息子さんよ。
貴方はまだまだ若い! 現実逃避して「作家になる」なる“プー太郎”人生に安易に流れるのではなく、ここは自宅パラサイトを早めに脱却し、親から自立することからご自身の人生を立て直しては如何か!
つい先ほど新聞を開いて、こんな奴が書いた本などいくら暇があっても読みたくないとダレる新聞相談に出会った。
それでは早速、朝日新聞本日(7月25日)付別刷「be」“悩みのるつぼ”30代男性による「再就職せず、作家の夢追いたい」 なる相談の内容を以下に要約して紹介しよう。
2年前にリストラされて以来、正社員で再就職することも出来ず親のすねをかじる日々だ。リストラ後1年程は就活したが管理職経験もなく口下手で人付き合いが苦手なせいで、面接を受けても落とされるだけ。 心底自分が人間のクズのように思える。 鬱屈した日々を送る中、「自分が本当にやりたい仕事は何か?」と自己分析し唯一導き出せたのが、文章を書く事である。 小学校の作文から高校や大学での論文、雑誌投稿に至るまで自分の文章を褒めてもらえたことは何よりの喜びだった。 新人賞に応募するため小説の執筆を始めた。もちろんデビューするのが難しいのは百も承知だ。 しかし今の私には他に全力投球できそうなことが思い浮かばない。 私には妻子はいないがもう若くない両親がいて、大学受験浪人、就活失敗リストラと心配をかけてばかりだ。 定職に就かず作家を目指すのは「逃げ」のようにも思うし、これ以上両親を心配させるのは怖くて仕方ない。 こんな臆病で優柔不断な私が腹をくくるにはどうすればよいか?
ここで、原左都子の私見に入ろう。
相談者の貴方。両親に相当甘やかされて育ってしまったね…
一人っ子なのかなあ? そんな気がする相談内容だね。
我が家の娘も一人っ子で現在大学4年生就活中の身だけど、私は決して甘やかして育ててないよ。 大学院へ進学する気がないのなら、必ずや自分で就職先をゲットしろ!と厳しく発破を掛け続けている。
今日もこの猛暑の中、娘は某就活先の二次試験に出かけたよ。 新聞相談者同様に口下手で人付き合いが苦手な娘故に、一次の筆記試験は合格ゲット出来るが、二次以降の面接にどうしても引っかからない… 親としてその対策も採った。 とにかく面接相手の目を見て出来るだけ大きな声で喋るように! 企業毎に質問内容をあらかじめ想定してその解答を脳内に準備してから出かけろ! 個人面接の場合はこちらからも質問事項を用意するように。 決して黙り込む事無く、面接の最後まで相手と対等に会話する姿勢を保つように。
新聞相談者男性の場合、本人が同居ご両親に対して引け目を感じているのならば、ここは思い切って“遅ればせながら”実家を出ては如何だろうか? 実家パラサイトではなく、自分の食い扶持を自分で稼げるようになってから「作家」を目指しても少しも遅くないはずだ。
私の推測によれば相談者のご両親はおそらく未だ70歳前後世代であろうが、その年代の高齢者とはまだまだご自身の自己実現が可能な時期であろう。 多少お元気故に“出来の悪い息子”のために今現在は親として貢献したいのだろうが…。
だが、高齢化が進んだ挙句の果てのご両親を介護するのは貴方の役割だよ。 それは必ずや貴方に降りかかってくる使命だ! そういう厳しい未来に少しは思いを馳せているのかなあ。
ここで原左都子の私事を語らせて頂こう。
私の場合、相談者より10代若い20代前半期に郷里より上京し、その後ずっと東京にて生活を営んで来ている。
若き時代に結婚願望がほどんどなかった私は、20代にして既に一生独り身で生きて行く覚悟の上に励んだ事とは「貯蓄を増強」する事だ。 しかもそれをある程度成就出来た30歳時点で、私は自己所有不動産物件を単独にて購入した。
その時より我が独り身の将来に渡る収支決算を脳裏に描いていた。 私の場合、医学関係の確固たる専門職に恵まれていたとは言えども、経済情勢等時代の趨勢や自己の人生設計の変化等々により、それが途絶えるであろう事態も想定内だった。 もしも、自己所有物件が将来的に「賃貸物件」として活用可能ならばこれぞ我が身を助けてくれるはず!と目論み、実際問題晩婚後はそれを賃貸運営活用し自己資産を更に増殖させた。
話題を新聞相談者に戻すが、貴方は如何程までにご自身のこの後の人生設計を描き実行しているのだろうか?
相談内容によれば、大卒であられるようだし、作文が得意とのことは、ある程度の頭脳もお持ちのはずだ。 それを何故、自分自身の今後の人生設計に活用不能なのか!? それ程までにご両親に甘やかされたのか、あるいは自身が世の動向や自らの立身出世に一切興味がないのか??
ここで、今回の“悩みのるつぼ”回答者であられる美輪明宏の回答の一部を紹介しよう。
相談者は文学で身を立てると言うが、「好き」と「似合っている」は洋服と同じで違う。 仕事も同じで、サラリーマンや職人さんも好きでやっている人はごくわずか、皆その辺に折り合いを付けて生きているのに、この人は幼稚だ。 妻子がいないと言うが、誰も生活力がない人のところに嫁に行かない。 親御さんが亡くなった場合、どうやって生計を立てるのか。 今はインターネットが発達して本が売れない時代。 本屋さんは大変だし、作家も大変。純文学の人など特に大変。 だから文筆業の人の多くはアルバイトや他の仕事を持っている。 芥川賞や直木賞を取った人でも食べるのに大変な時代だ。 今は翌年になったら忘れられているのだから…。 老婆心まで。
最後に、原左都子の私論でまとめよう。
おそらく一人っ子と想像する相談者のご両親が、息子さんに対して現在優しく対応されている事と把握申し上げる。
ご両親は、現在同居中の息子さんが「作家」を目指しておられることをご存知なのであろうか?
そうでないとしても、自宅でパラサイト中の息子氏の姿を日々見ておられるであろうし、その食事の支度を日々母親氏が実行しておられるのだろう。
ここは親として、少しは自らの息子さんの真なる未来を見つめては如何か?
近い将来、必ずやご両親は老後介護期を迎えられる。 その事態に至って、自分らの老後の世話を息子さんに任せたいと志そうが、貴方達の息子さんにはその能力すら備わっていない現状を私は憂えるのだが…
未だ30代との若い世代の息子さんを、少しでも将来的に役立つべく尽力するのが親としての残された役割ではないかと私は信じる。
そして、新聞投稿の息子さんよ。
貴方はまだまだ若い! 現実逃避して「作家になる」なる“プー太郎”人生に安易に流れるのではなく、ここは自宅パラサイトを早めに脱却し、親から自立することからご自身の人生を立て直しては如何か!