原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

親の子との関わり方を再考させられる事件が多発中だが…

2016年09月01日 | 時事論評
 8月21日に台湾旅行から帰宅した翌日、テレビニュースを見ていた私の耳に飛び込んで来たのが “父親が子供が勉強をしないから殺害した” との事件報道だ。


 早速、ネットより当該事件に関する情報を以下に要約引用して紹介しよう。
 8月21日に名古屋のマンションで、小学6年生の男の子が刃物で刺されて死亡するとの事件が発生した。
 逮捕された父親がたびたび激しく叱りつけているのを、近くに住む人が聞いていたことが分かった。 父親は、「中学受験の勉強をしないので息子と口論になった」という趣旨の供述をしているということで、警察は詳しいいきさつを調べている。
 長男で小学6年生の男児(12)は、父親も通った名古屋市内の私立中学校の受験を目指していて、捜査関係者によると、容疑者である父親は「息子が中学受験のための勉強をしないので口論になった」という趣旨の供述をしているとのこと。
また、同じマンションに住み、家族を知る女性は「少年は小学3年生のころからベランダに出されて泣いていることがあった。最近も父親のどなる声が何度か聞こえ心配していた。 事件の2日前には『ちゃんとしろ、何でできないんだ』と叱る声が聞こえた」と話した。
 警察は中学受験をめぐる感情のもつれが背景にあるのではないかとみて、詳しいいきさつを調べている。
 (以上、ネット情報を要約引用したもの。)

 
 早速、原左都子の私論に入ろう。

 この事件の場合、容疑者である父親に元々“虐待”癖があった様子だ。 
 恐らく今回の殺人事件に限らず、男児は習慣的に父親から虐待を受けていたのではなかろうか? 

 それにしても、“中学受験の勉強をしない!???  この父親は何ともくだらぬことで可愛い子供の命を奪ったものだ。 
 子供が勉強をしないことを叱るのは愚かな母親の専売特許かと思っていたが、この父親の“人間の小ささ”に軽蔑の念を抱くと共に、もっと自分自身が他に趣味等没頭出来る事柄でもなかったのかと哀れに思ったりもする。 
 本来子どもとは親の背中を見て自然と育つものだ。 父親など(どうせ家庭内では大して役に立たないのだし、あっと!大変失礼な物言いをお許し下さい。)、その背中を見せるだけで十分かと私は思う。 父親自身が没頭できる対象がある事で可愛い息子に偏向した異様な視線を注ぐことが避けられ、殺害せずに済んだだろうにと無念感を抱く。
 この父親は自身が通った私立中学へ息子を入学させたかったようだが、その学校が素晴らしかったと思うからこそ息子にも同様の道を歩んで欲しかったのだろう。 ただ申し訳ないが、貴方の偏向した息子への態度を垣間見るに、一体貴方はその学校で何を学んで来れたのか、私には理解不能だ。 

 私も我が娘のサリバン先生(お抱え家庭教師)を、22年の年月に渡り実行して来ている身だ。 
 その道程に、確かに私立中学受験も経験している。 ただ一度足りとて、我が身や亭主が歩んだ道程を娘にも歩ませようと志向した事など無い。 あくまでも娘の個性と持って生まれた資質・能力を最大限開花させてやるべく道程だった。
 娘に向かって「勉強しろ!」などと叫んだ事も一度も無い。 必ずや娘の横に座り、娘と共に二人三脚で歩んだものだ。 いやもちろん、堪忍袋の緒が切れたこともある。 ただ、その都度サリバン側の私の指導方針を考え直したものだ。 
 中学受験など、後で考えれば子どもの成長期にとって大したイベントでもない。 その後の大学受験や大学に於いての学び、そして就活、社会人となってからの真の勝負こそが、子どもの未来によほど多大なる影響を及ぼすビックイベントであると実感している。

 どうか世の親御さん達、未だ小学生の子供を捕まえて「勉強しない」ことを責め立てないで欲しい。
 それよりも貴方達がやるべき事とは、自分達なりの素晴らしい“背中”を子供さんに披露し続ける事だろう。


 次なる懸案は、タレント2世の強姦致傷容疑事件だ。

 高畑祐太容疑者に関しては、私はNHK連続テレビ小説「まれ」に出演していた事により把握している。
 その母親である高畑淳子氏に関しても、遅ればせながら女優として日の目を見て、今や熟年女優として大活躍中である事も存じている。

 さてさてこの事件の場合、世間で何が騒がれているかと言うと、息子である容疑者の罪の深さよりも、母である淳子氏の「母としての責任観念」であるようだ。(これ、根本的に間違っているぞ!! まずは息子の罪に関して問うのが先決問題だろう!)
 と言いたいところだが、世間が騒いでいる様子を重視し、ここで原左都子の私論を述べることとする。

 母親である淳子さん側は、既に長男逮捕に関し「共に贖罪すべきと思っている」との記者会見を大々的にマスメディアを通して実行している。
 私もそのテレビ放映を見たのだが、淳子さんの涙に若干の“嘘臭さ”を感じた立場だ。

 原左都子の私論に入ろう。

 この親子、どうも紆余曲折した人生を歩んでおられる様子だ。
 高畑淳子さんの幾度となく繰り返される離再婚に伴い、祐太容疑者も、その母の人生に翻弄された事には間違いない。
 ただ、やはり芸能人の息子だ。 大人になった暁には裕太容疑者も(おそらく必然的に)その道を歩む事となったのだろう。
 (ここで少しだけナイショの私事だが、最近その世界にほんの少し首を突っ込んた立場で考察するに、芸能界とはそのほとんどが世襲や縁故で成り立っている特殊な世界と表現して誤りでなかろう。)

 さて、その息子氏である裕太容疑者が、「発達障害」を抱えているとの噂もある。 確かに今回の事件の悪質性を鑑みた場合、元々その異常素質を抱えていたようにも想像出来る。 そうであるならば、話はもっと複雑だ。
 発達障害児の息子のケアをする暇が、果たして母親である淳子氏にあったのかどうか‥‥  もしも、淳子氏がそれに気付く事もなく、多忙にかまけて息子氏を放置しておいたとすれば、息子成人後も母親の責任が問われかねないと私は推測する。

 今回裕太容疑者が起こした事件は、刑事罰として重い判決が下されるものと私は予想している。
 それに加えて、裕太氏がキャンセルするべく芸能界での損害賠償の程が5億円に達するとの報道。

 売れっ子熟年女優である高畑淳子氏は、今後息子氏のために如何なる行動を取るのだろうか???


 最後に原左都子の私論で締めくくろう。

 人間、子どもを産んだら最後! とまで言ってしまっては極論だが、実際子どもを産んで育てるとの行為は壮絶極まりないのが事実だ。

 22年間に渡りそれをずっと体験して来ている私からのアドバイスだが、今後子供を産まんと志している方々は、是非とも産んだ子供を最後まで愛しその責任を取る覚悟で産んで欲しいものだ。


 ただ、22歳にまで成長している我が娘と日々接している母の立場として、娘がこの世に存在する事自体が我がこの上ない幸せでもあるのも原左都子の素直な思いなのが事実だが…