原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

結局大ボラだった義母の“携帯電話必要”騒動

2020年12月24日 | 医学・医療・介護
 冒頭より、3本前に公開した義母に関するエッセイ記述の一部を以下に再掲載させていただこう。

 
 助かるのは義母の「補聴器」に関する訴え内容が、今週の月曜日よりガラリと「携帯電話」に一転変化したことだ。
 これを機に、義母の電話対応担当を亭主に全面的に譲った。
 認知症者の心理動向とは実に不思議なもので、脳内に存在する懸案テーマが一旦他の事項に移行すると、その前の懸案をすっかり忘却するとの特徴がある。 (これは、保証人としては大いに助かる現象だが。)😛

 義母の携帯電話がどうしたのかを少し説明すると。

 何分義母が現在重度の難聴故に、電話での会話が成り立たない。 特に携帯電話に関しては、補聴器装着時の携帯電話音声受信の場所を元々義母がまるで理解できないままに今まで過してきている。
 補聴器を装着している場合、補聴器の音声受信場所に電話口をあてがわねばならないのに。 誰がいくら指導しても補聴器の耳栓を挿入した耳にギュウギュウ押しつけるばかりだ。 これでは、電話の音声が聞き取れるはずもない。 

 2,3ヶ月前の事だっただろうか?
 この状況を見かねた亭主が、「通話が成り立たない携帯電話を持っていても仕方ないから、廃止しよう」と義母に告げたところ。 当時はそれに素直に従って廃止に持ち込んだはずだったのが…

 どうしたことか、今週の月曜日から義母が電話を掛けてきて嘆願するには。
 「施設長さんが入居者に携帯電話が無いと困る、と言っている。 早く作りたいから施設へ来て欲しい。」
 おそらく義母の作り話か、何かの勘違いであろう。
 携帯電話を廃止した件に関しては、施設長もご存じのはずだ。 ご存じで無くとて、あれ程までの難聴の義母に対し「携帯を持て!」と指導するはずもない。 
 それにしても、義母の電話は“しつこい”(いつものことだが…) 毎日何度も同じ用件で電話を寄越す。 
 明日亭主が施設へ行って義母と直に面談し、この件に関しては決着を付ける予定だが。 
 軟弱かつ義母に甘い亭主故に、決着に持ち込めるかどうか…
 最悪の場合、「結局義母の携帯電話を作ることになったから、今度は〇子(私のこと)が義母を携帯ショップへ連れて行ってね~~」などと安直に言い始めることも大いに考えられるのが、恐怖だ… 😱 😱 😱

 (以上、本エッセイ集3本前のエッセイより一部を引用したもの。)


 昨日亭主が義母が暮す高齢者施設へ行き、上記話題に登場した施設長も同席の上、三者面談の実施と相成ったらしい。
 その席で施設長氏が義母に対し、「入居者皆が携帯電話を持たねばならないとは一言も指示していない。 各入居者さまの事情に合わせて自由にすればよい。」旨の話を、義母にも分かり易くかつ実に親切に伝えて下さったらしい。

 “鶴の一声”とはこのことだろう。

 元々“権力に弱い”義母でもある故に、これですっきりと一件落着だ。 
 (余談だが、高齢者って何故これ程に“お上”に従順なのだろう?? もちろん高齢者とて個人差が大きいのだろうが… 義母に関しては、何処でその習性を獲得したのか私は知るすべも無いのだが、とにかくめっぽう“権力に従順”な人種だ。 あんな風には年老いたくないと日々思わせてくれる反面教師でもある。)😖 


 そうなると、困ったことには…

 またもや義母の関心が“補聴器の耳栓”に舞い戻ってしまうのは必然だった!😱 😭 

 亭主が帰宅して私に告げるには、「〇子(私のこと)は、この前特注した義母の耳栓を保存してる? もし保存してあるのならば、義母があれの装着練習をしたいと言っている。」


         
 これが義母の言う特注耳栓なのだが。
 あれ程までに、「私は新しい耳栓など作りたいとは一言も言っていない! そんなもの要らないから返品して!!」と大騒ぎした故に。
 特注制作のため返品不能なことを何度伝えても義母が理解不能のため、仕方なく私の金銭負担にてこっそり支払いを済ませて、我が家に保存してあるのだが。

 亭主曰く、昨日の携帯電話の件が一件落着した直後に。
 義母が亭主に言うには、「この前特注で補聴器の耳栓を作ったのよ。それを担当者が私の耳に入れて下さったところ明瞭に音声が聞こえたの。 あれを付けたい。」

 正直言って怒り心頭😡 の私だが。
 亭主には「あれは私が保存してあるよ。でも何故今になってそれを思い出したのだろうね?? おそらく携帯電話の件が解決して安心し、今度は補聴器に義母の関心が移ったのだろうが。 それにしても義母も我が儘放題だねえ。 耳鼻科からの帰り道のタクシーの中で、あの耳栓の件でどれだ私を責めたか! 『あんなもの要らないのに誰が作ろうと言ったの!! 私は今後絶対にあんなものの装着練習はしない!!』 と私を責めて大騒ぎだったのよ。」


 そう言いつつもこの私が義母の希望に従って、それの装着練習を年明けに施設へ行って実施するに及んだ。

 
 ただ、大いなる懸念点はある。

 耳鼻科からの帰り道に、義母が何故あれ程までに私に向かって特注耳栓拒否発言をしたのかと言うと。
 今に至っては義母が学習能力はおろか、学習意欲すら一切失っているからに他ならない故であろう。
 誰かが親切に(耳鼻科での最初の装着は補聴器担当者氏が実施して下さったが)耳栓を自分の耳に入れてくれる分には嬉しくて、よく聴こえたものの…
 いざ「さてその練習をしましょう」との段階に入ると、既に学習意欲を喪失している義母の身にして、苦痛以外の何ものでも無いのであろう…


 年明けにはこの私が義母の住む施設へ出向き、特注補聴器装着練習をする予定でいるが…

 おそらく練習を始めた時点で、義母が「こんなもの要らないのよ!」とまた怒り始めるのが我が目には見える… 


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