初優勝というくびきが初戦でとれた西郷真央が国内女子ツアー第5戦「ヤマハレディースオープン葛城」で2週連続となる今季3勝目を挙げた。5戦3勝とまさにばく進だ。しかも初日から首位に立ち、完全優勝を成し遂げた。
最終日、5打のリードを持ってスタートし、初めての逃げ切りを経験、結果は冷や汗の一打差だった。西郷真央が苦しみながらも自身初の逃げ切り、特に3打リードで迎えた最終18番のティーショットを右に曲げ、まさかのOB。しかし、パットが安定していて危なげないダブルボギーでのフィニッシュだった。
稲見(予選落ち)、西村(18位)、小祝(40位)が今回不調で、追い上げが無かったことも幸いした。稲見と同期の22歳菅沼菜々が10、11番の連続バーディーで1打差まで迫り、初優勝を意識したのか、残る7ホールで4ボギーをたたき、涙をのんだ。初優勝は間近だ。このくびきを何時超えられるか?
注目選手は高2になったばかりのアマ16歳上田澪空(うえたみく)、2日め、この難しいコースでコースレコードの64で回り、プロの選手の度肝を抜いた。若いがパットが巧くトータル4アンダーで5位、またすごい選手が出てきた。
男子プロゴルフも開幕した。東建ホームメイトカップ、昨年初優勝をとげ、くびきがとれた香妻陣一朗は5番パー4で2打目を直接決めイーグル。折り返し時点で後続に5打差と独走状態に入った。ところが初優勝を狙う桂川有人が後半に猛チャージで14アンダー。一方16番をボギーとした香妻は逆転され12アンダー、17,18番でバーディで何とかプレーオフに持ち込んだ。プレーオフ1ホール目、ロングパットをねじ込み気迫でバーディとしてツアー2勝目を決めた。
注目選手は22歳でプロデビューした河本力だ。松山を思わせる大型選手でドライバーの飛距離は300ヤードを軽く超える。通算9アンダー7位で終えて上々のツアースタートを切った。賞金は429万円、大学時代に故郷・松山市から借りた奨学金の返済に充てると泣かせることを言う。男子プロも若手が伸してきた。