行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

成長戦略を求める経営者?

2010-01-06 15:11:22 | Weblog
昨日の経済3団体新年パーティで大企業の経営者はテレビのインタビューに答えて、しきりに成長戦略を政府に求めていた。自民党も民主党の政策には成長戦略が欠けていると批判をしてきた。

民主党はこれに答えて昨年末成長戦略として、▽2020年度まで平均で名目3%、実質2%以上の経済成長を目指す▽20年度の国内総生産(GDP)は650兆円規模に▽環境、医療・介護などで計476万人の雇用を生み出すといったものを発表した。

成長戦略を政府に求めることに私は疑問を持つ、欧米諸国を見ても国家目標のような成長戦略というものを聞いたことがない。社会主義体制ならともかく、市場主義経済をとる以上、国の政策目標は国民に安心、安全のセイフティネットと社会保障を確立することが基本だろう。確かに日本は国土総合計画とか、列島改造計画とかかつては成長戦略を国が策定してきて膨大な国費を使ってきた。いまやそのような時代ではないことは財政を見れば明らかだ。

経営者はさらに法人税の減税を要求しているが、財源はどこにあるのだろうか、無い物ねだりをしているようにしか見えない。骨のある経営者は自分の企業の経営をグローバルな視点から見て、自分の企業の成長戦略を立て、政府に頼ることはしない。政府のできることは限られているからだ。

今回の事業仕分けで多くの企業優遇税制が温存され、かつGMの例でも解るように欧米に比べて社会保障費の負担や従業員の福利厚生費の負担は遙かに軽いことを忘れられてもらったら困る。

これから税制全般の見直しが課題となるが、前提は納税者番号制度の導入でこれなくして公平な負担を求める税制改革は不可能だろう。法人税減税を言う以上、経営者が反対しないことを願う。

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