行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

衝撃の人工知能

2016-03-05 22:55:59 | Weblog

自動運転によるタクシーの実証実験が藤沢市内の住宅地とスーパーを結ぶ公道で開始されたとの報道、カメラとセンサー、レーダーを人工知能が制御する自動運転だ。自動運転はグーグルが提唱して、米国で実証実験をしていることは昨年ニュースになった。最近グーグル自動運転車が接触事故を起こしたとのことだが、藤沢ではタクシー会社が参加し、2020年実用化を目指すとなると現実味を感じる。いろいろな分野で人工知能が研究されているが、このタクシー分野でのニュースは即、雇用に大きな影響が出ると思わざるを得ない。タクシー運転手だけで約40万人働いている。

技術革新と雇用については、何時の時代でも課題となる。1980年前後、ME(マイクロエレクトロニクス)革命の波が押し寄せ、この時電機の職場は配電盤がICチップに取って代わり、重電から家電まで教育訓練で何とか乗りきった。私の勤めていた三菱電機のモーター、配電盤が主力製品の名古屋製作所は最も影響を受け、1年間工場をほとんどストップし、現場の教育訓練に費やし、2年間ぐらいは赤字の状態だった。幸い雇用に影響はほとんどなかった。その後、通信がコンピューターをつなげインターネットから今やIoT革命になりつつある。これらはシステムとプログラムに多くの人材が必要とされ、雇用への変化は質に影響し、膨大な量の高度な知識労働者とそれほどでもない労働者へ2極分化という現象が出てきた。

ところが、人工知能の発展は上記のタクシードライバーだけでなく高度な知識労働者にも深刻な影響を及ぼすことが徐々に判ってきた。つまり、工場の組み立てロボット、ホテルのフロント係、農作業トラクターやトラックの無人運転、ドローンによる農薬散布、から新聞編集、設計、システムエンジニア、教師など考えるだけでもぞっとするほど雇用に影響する。1980年代最初にロボットが自動車や電機の現場に登場した時は塗装など嫌忌職場であったため、歓迎されロボットに名前までつけた。その流れで日本ではロボット導入にはマスコミを初めあまり抵抗感がないが、現在起きてる人工知能革命は人間社会に大きな衝撃を与えると予感する。

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