先日の日経の報道で60歳以上の高齢者対象の調査、ISSP(国際比較調査グループ)4ヵ国(日本、米国、ドイツ、スエーデン)の内容が掲載され、「中高年男性の孤立 注視を」という、本田由紀東大教授の分析に注目した。同調査では「悩みごとを相談できるような友人の数」を質問し、そうした友人が「いない」比率を見ると、日本以外の国では男女とも20%以下に対し、日本の男性の場合60代、70代以上では36%、53%と、日本の70代おっさんの寂しさが目立つ。
私が旅行中感じたことだが、この調査報告にはないイタリアとかスペインなどラテン系の国々では年寄りが朝から近所のバールにたむろしているのをよく見かける。英国では夜になると、街角にあるパブでビールを飲みにおっさん達が集まってくる。日本には居酒屋はあるが、近所の常連が集まるという習慣はない。むしろ会社帰りに同僚と一杯やりながら憂さを晴らすという場になっている。定年退職したらそれでお終いだ。日本では同窓会、OB会という組織があるがあまり地域性はない。年に1,2回集まる程度だ。それも親友が他界すると孤立感が募る。
私の場合、就職して40年後、定年退職して昭島に帰ったとたん、高校や中学の同窓会の会長や幹事を頼まれ、ようやく後継者にバトンタッチしたが、中学の同窓会は古希を機会に解散となった。あまりにも寂しいのかゴルフ仲間で年2回ラウンドしようと頼まれ、幹事を務めている。コロナ騒ぎで現在大学ゼミや高校の同窓会、会社のOB会は休眠中だ。
つまり、同窓会やOB会は組織であって、日常集まっておしゃべりできる場ではない。おっさん達は場所を決めてプライベートのゆるい飲み会でなんとなく集まるか、何らかのボランティアで仲間を増やすなど、で孤立を深めない、流行りの言葉でフレイルにならない努力が求められている。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます