行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

列島が沸いたなおみの全豪優勝

2019-01-27 21:50:53 | スポーツ
昨夜の夕食時、食事の味もわからない熱戦だった。全米に続いての優勝でアジアで初めて世界ランキング1位のプレーヤーが誕生した。こうなると俄然グランドスラムの期待が掛けられ楽しみだ。それにしても今回の全豪は話題が尽きなかった。相手のクビトバ選手は利き腕の左手が強盗にやられて再起不能と言われながらも、3年間の治療、リハビリを経て勝ち進んできた。世界的に見れば、クビトバ選手の方が注目された。大阪選手は日清の宣伝アニメが話題となった。ニューヨークタイムズでも報道されたが、大阪選手の姿がアニメの中では肌が色白で、ヘアスタイルも違うと指摘され、宣伝アニメが取り下げられた。
 
大阪選手は二重国籍で、米国としては何としても大阪なおみを米国選手として登録したかった。大坂が16年全豪で予選を勝ち上がり本戦で3回戦に進むと、米国協会は女子代表監督が自ら乗り出し、多額の支援を約束したという。ところが大阪選手はハイチ人の父親も含め無名の時代から支援してきた日本に恩義を感じ、日本選手としての登録を選択した。もちろん母親が、日本の文化や料理を娘に伝えて来たから、なおみが「カツ丼が食べたい、抹茶アイスが好き」と日本人の若い人と同じ意識にになっていることも背景にある。
 
私の親戚も含め、最近は国際結婚が当たり前になり、こうしたケースはスポーツの世界だけで無く、各分野で生じることだろう。大坂なおみの優勝は日本人に意識改革を促したとも言える。
大坂なおみの才能を見いだし、無名の時代から支援してきた日本テニス協会代表コーチの吉川氏の慧眼、そして専属コーチのバイン氏をはじめ心身のコンデションを整えるスタッフのチームワークが勝利を導いた。優勝のインタビューでなおみは「優勝の最大の要因は精神面の強化」と言っている。スタッフのなおみへの処方箋が公開されれば、他のスポーツ選手強化へ貢献できるだろう。

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