行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

不可解なビール系酒税の改定

2016-11-26 22:21:30 | Weblog
政府・与党はビールの税を下げ、発泡酒や第三のビールの税を上げて同一税率にする方向でビール会社と調整に入ったという報道。何のためにするのか誠に不可解な話だ。報道によれば、市場のゆがみを是正するというのが目的のようだが、現在ビール(350ml)の値段は180円ぐらい、私がよく飲むベルギー製第三のビール、ベルジャンキングは88円だ。年金生活者にとって、第三のビールはコストパフォーマンスが良く大変助かっている。格差社会となった日本のビール市場で第三のビールの存在は大きいと思う。市場のゆがみどころか消費者にとっては合理的だ。
 
消費税議論でかつてブログに書いたが、欧州では貧者でも生活が維持できるように食料品だけは5%程度の税率に低く抑えている。今回のビール系酒税を55円に統一すれば、当然ビールの値段は22円下がるが、第三のビールの値段は26円近く大幅に上がり、ビールが158円に、第三のビールは113円になるはずだ。しかし、政府・与党はビールと発泡酒だけにして第三のビールはなくすという。消費者を無視した案だ。ヴェルサイユのバラで、「庶民は貧しくパンを食べられません」ということを言われたマリーアントワネットは「それならケーキを食べれば良い」と言ったセリフを思い出した。
 
第三のビールが無くてもビールを飲めということで誰が利益を得るのだろうか?ビール会社か財務省か?第三のビール愛好家はコストが倍掛かることになることは確かだ。

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