日経は「新型コロナウイルスの感染拡大で企業業績が大幅に悪化している。世界の主要企業を対象に2020年4~6月期決算を集計したところ、3社に1社で最終損益が赤字だった」と報じてる。その中で、GAFA+Mと呼ばれるIT大手5社は2020年4~6月期決算は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うオンライン需要拡大の追い風を受け、アマゾンの最終(当期)利益は過去最高を更新し、アップル、マイクロソフトとフェイスブックも増収増益を確保した。グーグルの親会社アルファベットのみ04年のグーグル上場以来初の2%減収,3割減益となったが、純利益は69億ドルもの巨額を確保している。
アマゾンは、「巣ごもり消費」でネット通販が好調を維持し、食料品は売り上げが前年同期の3倍となった。ベゾスCEOはアマゾンは現在100万人以上を直接雇用していると胸をはっている。クラウド・サービス部門が29%の増収で寄与した。
アップルは、遠隔授業で需要が高まったタブレット端末iPadが31%増、パソコン「マック」も22%増。音楽やアプリ配信のサービス部門も伸び、クック最高経営責任者(CEO)は「不確実な環境だが、歴史的な業績となった」と述べた。今や、時価総額は世界一、多くのアナリストがアップルは所詮家電メーカーと年初低評価していたが、見事に覆した。
フェイスブックは最終利益が倍増した。月間の利用者が27億100万人と1年前から12%増え、売上高の大半を占める広告収入が10%増となった。
米国のバロンズ誌は、「バロンズ誌が選ぶ2020年世界の優れたCEO」20人を選んだ。パンデミック下でCEOの主な職務が危機管理へ変化したことを受け、「CEOが未知の困難に備えて、いかに十分な準備をしていたか」、「従業員の安全、顧客の安心、投資家の信頼を守るために、いかに迅速かつ巧みにパンデミックに対応したか」、場合によっては「新型コロナウィルスとの戦いに貢献したか」を論点に選定した。IT企業で選ばれたCEOとその理由は
アマゾン:ジェフリー ベゾス 17万5000人の従業員を新たに雇用、急増する顧客の需要に対応
アップル:ティム クック 早い段階から危機について警告を発し、ビジネスを多様化
フェイスブック:マーク ザッカーバーグ オンライン小売企業の立ち上げ、黒人がオーナーのビジネスに対し資金提供
マイクロソフト:サティア ナデラ パンデミックによって需要が大きく増える以前から、サービスをクラウドコンピューティングへ移行
日本企業の決算も発表されてるが、同じ業態でもCEOの手腕で差が出ている。例えばスーパーではヤオコーの業績が飛び抜けている。商社でも三菱商事、三井物産を超えて伊藤忠がついに時価総額でトップに躍り出た。
企業にとって、優秀なCEO選びが如何に重要か危機の時にこそ判る。
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