行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

為替政策をタブー視するな

2010-01-09 10:41:48 | Weblog
菅直人財務大臣が円高是正を就任の記者会見で言及し、話題になっている。世界の為替市場ではこの発言で1ドル93円台となり、日本の財務大臣の発言も結構影響力があると思った。さてこれが適切かどうかををめぐって鳩山総理は苦言をていした。自公党政権時代は確かに為替市場に影響を与える言質は大蔵大臣、財務大臣はしないという慣習であったが、菅発言はこれを破るものであった。

為替の問題は日本の輸出産業依存経済においては死活問題といってよい。1ドル80円台、70円台になれば成長戦略など吹っ飛ぶ、最近の動きを見ても06年116円から円高が加速し、この1年を見ても2割ぐらいの円高になっている。政府(財務省)はこれを放置してきた。その結果、韓国のサムソン電子や現代自動車はウォン安をてこに米国市場などで日系企業を圧倒している。

新政権の政策として円高是正はデフレ是正にも通じるし、避けて通れない。菅直人財務省の行動は評価できるし、政府を挙げて実行して貰いたい。最大の債務者米国に気を遣い何もしない為替政策は長い間最大の債権国であった日本の経済に悪影響を及ぼしてきた。現在の最大の債権国である中国はオバマ大統領にドル強化を要請し、これ以上のドル劣化だと米国債権を買わないことをにおわせ、通貨元の切り上げを拒んでいる。

フランスのサルコジ大統領もユーロ高、ドル安を問題視し、2011年のG8では議題に取り上げると7日に表明している。為替政策を決してタブー視してはならない
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