行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

先週のビッグニュースはウナギの「完全養殖に成功」だ

2010-04-11 18:55:57 | Weblog
独立行政法人水産総合研究センターは8日、卵から育てたニホンウナギから採取した卵と精子を使って2世代目のウナギを人工ふ化させる「完全養殖」に、世界で初めて成功したと発表した。

現在のウナギ養殖は、太平洋の彼方で孵化し育ったシラスウナギと呼ばれる天然の稚魚を回遊してきた河口で捕りウナギの成魚にまで育てているが、過去30年余の間にシラスウナギの漁獲量が10分の1程度まで急減してるだけに朗報だ。

同センターの養殖研究所(三重県)は2002年、人工ふ化させた仔魚を育ててシラスウナギにまで変態させることに世界で初めて成功した。

このシラスウナギが成長して体長45~70センチの親ウナギになったため、ホルモン処理をして性成熟を促し、今年になって精子と成熟卵を採取することに成功した。この精子と卵を使った人工授精で3月26日に約25万粒の受精卵が得られ、翌日、仔魚がふ化した。

ウナギは私が電機連合に居た頃、麻布十番のやつめやとか東京タワー近くの野田岩で食べたが、唯一の欠点は値段が高いことだった。欧州ものシラスを養殖した中国産ウナギは安いが皮が固く脂ぎっていて口にあわなかった。

シラスウナギはスペインで稚魚(アンギラと呼称バスク料理の一種とか)をオリーブ油・唐 辛子・にんにくで炒めたものを食べたことがあるが、今ではかなり高いものになっているだろう。

いずれにしろ、早晩安いジャポニカウナギを食べられると期待したい。

子供の頃、海老の養殖に成功したと言うニュースを記憶している。今では日本で食べる海老の8割は輸入した養殖物で値段も手頃だ。ヴェトナムやインドネシアなどでは海老の養殖でかなりの経済効果があり、雇用も生まれている。

ウナギの養殖も途上国の経済発展に寄与することだろう。但し、海老の場合、マングローブ林をつぶして養殖池を作り、環境破壊を伴ったこともあったので、配慮しなければいけない。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 週末の花見お奨めスポット | トップ | バンコクの悲劇 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事