行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

妙義龍の妙技に大相撲の醍醐味!

2012-05-12 23:21:01 | Weblog

6大関になった今場所、競り合って盛り上げ横綱の不振をカバーしているが、この大関4人が平幕の妙義龍に敗れた。それに刺激された同部屋の豪栄道、豊響も大関横綱を喰い、境川部屋旋風を起こしている。まさに前半の殊勲賞は妙義龍だ。

妙義龍の相撲は押し相撲で、見ていて気持ちが良い。勝てそうにもない大関に真っ向から押して仕留めている。かねてよりプロとアマの大きな違いは立ち会いのスピードだと思っていたが、妙義龍は立ち会いで強敵にまさり小さい身体で稀勢の里や琴奨菊を押し切った。大相撲の醍醐味といっても良い。

立ち会いで一瞬の勝負がつくから待ったをする力士が多いが、妙義龍は相手との呼吸を合わせた立ち会いでスピードをつけるダッシュを身につけている。はたかれる危険性はあるがあの低い姿勢でしのいでいることは足腰をよほど鍛えているのだろう。

後半はいよいよ大関同志の星のつぶし合いで、サバイバル合戦、横綱の不振を補ってあまり有る活躍を期待したい。

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もう一つのオペラの見方、METのすばらしさ

2012-05-10 18:51:57 | Weblog

MET(メトロポリタン・オペラ)のオペラを映画化したものはテレビで見たが、近所のMOVIXの大画面で見るのは初めてだった。実際のオペラとはまた違った面白さがある。一番良いのはオペラグラスがいらないことだ。10台のHDカメラで撮影しているのでアリアを歌う役者の顔がアップされるからだ。またカメラの角度により、正面から見ている実際の舞台より迫力ある映像にもなる。音響技術が進み、これまた迫力満点、更に良いことは3500円と安い値段でMETが味わえ、オペラが身近になった。

今週はアンナ・ネトレプコのマノンで、見逃せない出し物だ。以前よりやや太ったアンナは妖艶な姿態でマノン役を見事に演じた。真面目な相手役を演じるのはポーランド人のテノール歌手ピョートル・ベチャワ、アンナの兄役を演じるのはブラジル人のバリトン歌手パウロ・ジョット。METの凄いところは世界から優秀な歌手を抜擢して使うところで、主役のアンナ・ネトレプコはロシア人で、まさにグローバルな人材が競っている。

オペラ座では見られないことも映画ではサービスとして提供してくれる。それは幕間に行う舞台装置の設置を移してみせてくれる。米国のメトロポリタンだから機械化が進み舞台装置の変換も簡単と思っていたが、実際は全て人手で配置図を見ながら組み立てて行くことがわかった。今回のマノンでは回り舞台は一回もなかった。

もう一つのサービスは、幕間に主演歌手のインタビューがあり、インタビュアーはMETのオペラ歌手だから気の利いた内容で、言語は英語なのでネイティブでないアンナやピョートルにとっては大変だがこれまた良かった。演目のマノン自体はフランス語でオペラ歌手には語学の素養が必須だ。

来週は椿姫だが、日程がつまっていて行けそうもない。残念だ。

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日本の国会がギリシャ化する可能性

2012-05-08 18:43:35 | Weblog

先週はフランスとギリシャで国政選挙が行われ、かつて無いほど日本の株式市場が影響された。ひとえに両国の緊縮財政策が緩み、通貨ユーロが安くなり円高になる懸念からだ。サルコジ大統領は高額所得者向けの減税が最期まで尾を引いて負けたが、オランド新大統領はユーロの結束を保つと言っているので市場の反応はやや過剰気味だ。一方ギリシャの方は深刻そのものだ。

第一党(緊縮財政派)も第二党(反対派)も連立を組むことに失敗、少数第三党がこの指止まれと連立を模索しているようだが、このままでは政権は成立せず、憲法の規定でもう一度選挙をやりそうな状況だ。多数を形成されないくらいドングリの背比べのような政党が今回の選挙の結果生まれてしまったからだ。

翻って日本の国会を見てみると、これが大人のやることかと思うぐらい混乱し、政治が前進してない。6月までに重要な税と社会保障一体改革が国会でまとまらないと解散ということになる。まとまって解散(話し合い解散)という事も考えられるが、今の世論の支持率を見ると総選挙をやると、自民、民主が連立を組んだとしても多数派が形成されるか判らない情勢になってきた。日本国会のギリシャ化は困る。

日本を背負う次世代に何とか負担を残さないようにということで国会がまとまってほしいのだが、小選挙区で選ばれた議員には地元優先で大局的な判断をする余裕がないのかもしれない。

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今年の春の嵐

2012-05-06 18:10:33 | Weblog

5月の連休に入ると昭和記念公園の牡丹を見に行くのが例年の行事となっている。ところが今年は台風並みの嵐が到来し、日本庭園の牡丹は無残な姿をしていた。ご近所の牡丹は傘の下で綺麗に咲いているのに残念だ。
当日咲いたと見られる日本庭園の数少ない牡丹だ。

一方、白馬では中高年登山者が嵐にやられ、遭難死とのニュース。連休には若い頃、毎年白馬八方か立山にスキーに行っていたことを思い出した。この時期、2000mをこえると朝と昼の温度差は大きく、朝凍った雪道をアイゼン装着で登り、スキーで下りた。晴れた日の昼間は反射光で強烈な暑さとなる。

まして、天気が崩れると冬の気候となり、装備は防寒具が必須だ。今回の春の嵐は強烈で、山小屋の方で出発を止めなかったのだろうか。そのへんのところ、新聞報道ではわからない。中高年のように体力がない登山者がアルプスを目指す場合、午前中だけの行程にしておくべきだろう。

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新しい年金生活者のワイン登場

2012-05-04 22:18:37 | Weblog

イオンが新聞の一面広告で大々的に打ち出したチリ産580円ワイン、コンドル、よほど自信があるのだろうと思い試してみた。チリ産のワインは品質が良くコンチャイトロやコノスルがポピュラーで年金生活者向け、ロスバスコスとなると日常飲める値段ではない。

コンドルの白はシャルドネとセミヨン種から作られ、この取り合わせ、今では結構珍しい。よく飲むコンチャイトロのフロンテラはシャルドネ種だけだ。このためかコンドルの方が同じ辛口でも淡泊過ぎて値段の差(100円程度)ぐらい及ばないが、まあ寿司にはコンドルでもいける。

赤のコンドルは白よりできが良い。チリのカベルネソービニヨンは定評があるがその伝統をテーブルワインにするとこうなるという感じだ。2011年産という若さだがテーブルワインをこえていると言っても言いすぎでは無い。定番イエローテールのカベルネソービニヨンには及ばないが、年金生活者のワインがまた増えたことと何よりも580円という値段が嬉しい。

レストランでも気取らずに年金生活者のワインを出してほしい。グラスワインで800円も取る店があるが、このワインなら200円、300円で出せるだろう。

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ざる規制がツアーバスの事故につながる

2012-05-02 17:50:33 | Weblog

今回の関越の事故で国土交通省は1日、運転手の運転距離は1日670キロ以内、運転時間は同9時間以内、連続運転は4時間以内、などの安全基準を全面的に改める方針をだした。一方、長距離を走るツアーバスを巡っては、国の基準を守らないバス会社が続出している。

要はどんな立派な基準を作っても、守らせようとする体制と厳しい罰がない限り、ざる規制となる。私も安くて便利なツアーバスを国内外で利用するので旅行会社を選択する時にはきちんとした会社を選んでいる。また夜行バスには乗らないことにしている。日本では自分でこうした安全策を考えざるをえない。

昨年のスペイン旅行10日間でも、国内移動は全てバスだった。アンダルシアの休憩所で突然警察の臨検があった。ガイドは警察がタコメーターを調べ、バスが基準の安全走行をしているか、特に連続運転時間と休憩時間をチェックすると説明し、当社のバスは大丈夫だと乗客を安心させた。もし違反していれば罰金だけでなく、取り調べで2時間はかかり、旅程に支障が出る。

ユーロ圏ではバスの乗り入れは自由となり、外国のバスが入ってきて事故を起こすと困るので警察は臨検を適時実施している。日本でもスピード違反を摘発しているのだからこうしたツアーバス臨検は可能だろう。罰則も強化し、悪質なバス会社は営業停止処分とすべし。安全基準に魂を入れてほしい。

 

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