どうやら義父のスイートスプリングは高く売れないらしい。
去年の春3月20日に東京神奈川の緊急事態宣言が明けて、直近の香川へ向かった。1泊2日の強行で。帰ると決めた時はまだ義父は自宅にいたのに、確か明日帰るというタイミングで入院したのだっけ。遠い昔のようだ。
予定通りに帰省した。会えるかどうかわからなかったけども。
既に入院してた父ともコロナ感染予防で本来は面会出来ないところ、義姉が先生に頼んで5分だけ会えることとなったからだ。
面会した義父は案外元気そうで。スイートスプリングの話もした。「30万円になった」と笑顔だった。まさかあの面会が義父と最後の別れになるとは思わなかったけども。それから義父はすぐに病院で誤嚥性肺炎を起こして亡くなった。だからダンナにとってはこだわりたい「お父さんの残したミカン畑」なのですよ。8月下旬に香川に引っ越して以来、ダンナはコツコツとスイートスプリングの世話を続けていた。
で、1月下旬、待望のスイートスプリングの収穫をした。
そんな折、スーパーで高値で売られているスイートスプリングを発見した。
トップ画像です。
なんと一袋498円で売られているらしい。
うちのスイートと小豆島のスイートはどこが違うんだ!とダンナは御立腹。
そうだよね?と検証開始。

まずは大きさ。小豆島のスイートくんは家のスイートより二回りは小さい。

続いて食べてみる。
まずは果肉の色。小豆島のは色が濃い。うちのは淡めです。
では実食。
小豆島のスイートは甘かった。
通常売りの温州みかんより甘い。ネーブルと張る甘さ。すごい。これなら一袋500円はありだ。たとえ小豆島のスイートくんの表面の皮に傷が結構あってもアリアリです。
続きましてうちのスイートくんを実食する。
うん。普通。甘さはあまりないけど果汁はうちのが多いね。で柑橘らしい酸っぱさがある。香りは?私が好きなスイートくん特有のとうもろこしの香りがまだない。けどさ〜?そおっとダンナの顔を伺ってみる。
うん。うちのスイートくんのボロ負けです。
「糖度計って持ってないよね」と聞いたらダンナはすぐにアマゾンくんに注文しまして。
ダンナはあれこれ調べたらしい。私は義母に頼まれた「庭の寒菊を全部切って肥やしをやってほしい」という新たなミッションの遂行中です。手強くて今は手伝えない。
糖度計到着。計測。
ダンナ曰く「柑橘は糖度が10−15。15あれば1個で5000円で売れる」だってさ。
そうよね。今の日本は果物は甘さが全てだよ。
ダンナ曰く「小豆島のスイートは糖度が13度を越えている。うちにあった温州みかんが12度以上。で、家のスイートは11度超えだった」
そっか〜。
ダンナ曰く「柑橘の生産者は糖度を0、1度上げるのに苦心してる」
そうよねえ?
私「うちのスイートに米糠と発酵鶏糞をあげよう」ついでに今回は特別にバーク堆肥も上げようと思う。本来は米糠はボカシにしてから入れないとダメらしいのだけども。既に2月上旬に入っている。米糠ボカシを作る時間が足りない。米糠は寒い季節でないと虫を寄せてしまうらしく使いづらいのだ。
方針は決めた。とりあえず同じ大きさのスイートくんを一袋に5キロでまとめて市場に持ってかないとあかんのです。
ちなみに、スイートスプリングは生をくし切りにして食べるのが一番ですが。

他の食べ方を試してみた。

まずはゼリー。ってかゼリーの素がないので寒天で。
スイートくんの皮が硬すぎて絞るのが大変。1個で50ccしか絞れなかった。剛腕ならばもっと絞れると思うけど。オバさんにはこれが限界。
次。

スイートくんを皮剥きして、いちょう切りにして15分トロ火で煮込んでみた。幸い汁気が多いので、何も入れずとも15分焦げ付かない。
実食。
まずはスイートスプリングの寒天ゼリー。
スイートくんのほんのり風味はいいけども。今の日本では甘さが全く足りてない。
で、煮込んだほう。これまた甘さがない。
ってなことではちみつの出番です。

うん。美味しい。砂糖よりスイートくんにははちみつのがあってると思う。
でも、クッキーや甘味に使えば何かもっといいものが出来そうだ。けども今の私には時間が足りない。春野菜の土づくりが始まったのです。いつまでも義母の寒菊ミッションに時間は避けんのである。あ〜、おばさんの体力が悲しいわ。