少年サンデーに荒川弘作「銀の匙」という漫画がありまして。舞台は北海道。作中にもぎたてとうもろこしを茹でてとても美味しそうに食べるシーンがありまして。私は耕作放棄地を再開墾しつつ、じゃがいもだけでなくとうもろこしも食べたい!という欲望の元、とうもろこし用の畝を用意したのが3月初めのこと。
とはいえ食べるのはダンナと私の二人だけ。そう何本も食べれない。となると、購入したゴールドラッシュの種を全部植えてしまっては、後々困るだろうからと、種まきトレー(2列×6個=12個用)に種まきしたのが3月初めでした。
思い出して欲しい。今年の3月初めは突然の高温となり、その後寒くなりまして。温室で育苗してたとうもろこしは芽出ししたものの、その後の保温に失敗し、3個だけ生き残りまして。がっかりして放置。4月半ばに気を取り直し、再度種まきしたらば順調に育ちましてね。トップ画像は5月29日のもの。
問:これは何でしょうか?
答え:とうもろこしの雄花。
実は最初に出たのが上の画像の雄花です。初見な私。
雄花が出たのは3月最初に生き残った3株の中の一株です。スーパーで見たことのある皮付きとうもろこしと違う。これは3株しか残らなかったものは全部雄株だけだったのだ!とがっかりです。まあ3株しかないし、そんなこともあるよね。と私の中で生き残った3株のとうもろこしはナシなことにして。追いかけられて負けそうな作業をこなしてて忘れがちになっていたのですが。ふと追加で植えたとうもろこし12株はどうだったのだろうか?と思い出し確認に行けば。
見たことにある形の雌株を発見!しかも、私はとうもろこしは雄株・雌株で独立してる植物だと思い込んでいたのですが。実は違っていたのです。
構造はこう。
つまり、雄株が先に出て、後から雌株が出る仕組み。
ん?ちょっと待て!野菜は受粉して実になるのですよ。ということは、とうもろこしは雄株の花粉が雌株で受粉されないと黄色い実がびっしりついたとうもろこしは食べられないということです。
マジで?上の画像を見て欲しい。距離があるよね?なぜに雄株と雌株の距離がそんなに遠いの??これ、受粉が無事に成立するのだろうか?ここは種まきに約一月の差があるのも含めて僅か15個のとうもろこししかないのですよ。他の雄株から飛ぶ花粉を無事に受粉できないと、とうもろこしにはならんということですよ。
そういえば、かつて八百屋で一山いくらで売られてたとうもろこしはちょっとしか実がない奴が混じってたなあ。あれは受粉に失敗したのだろう。
ってなことで、教えてYouTube先生!「とうもろこし」の動画を視聴すれば、家庭菜園のように少ししか植えなかった場合は人工授粉を推奨してました。つまりてっぺんにつく雄花を切り取り、下の雌花から出てるヒゲに花粉を振りかければいいらしい。
無事に受粉したかどうかは数日後にひげが茶色になれば受粉成立らしい。
ついでに、とうもろこしの天敵はアワノメイガという害虫なのですが。此奴は雄花に付いて食害しつつ実に食べ進む。ということは、雄花を切れば、ってか雄花に寄生された段階で切れば美味しいとうもろこしは確保できるということで。
切ります!
ジャッキン!
下のヒゲにフリフリして受粉させつつ僅かしかないとうもろこしの周りを回る。
念のためにもう1本。たくさん花粉を飛ばしてるだろう雄株を切って、逆回りにふりフリフリ。この時は朝6時ごろやったので。まだ花粉が飛んでない時間帯だったかも?と。後日、もう少し遅い時間にまた雄株を切って花粉を振りかけて回りました。
画像撮影は5月29日です。一昨日(6/4)の夕方、ある株はうっすらひげが茶色になってるのを確認。別の株のひげはまだ黄緑色のままだったので、残してある雄株でまた人工授粉させることとして。
実はとうもろこしは1本に1個のとうもろこしを育てるのが普通らしい。育てるのは上の最初にヒゲが出た雌株だけで。後から出た雌株は取り除きヤングコーンとして出荷するものらしい。ということは、家庭菜園に15株しか作ってないのだから。私のものね。ってなことでヤングコーンを採集する。全部で8個取れた。けど採れたてヤングコーンってどうやって食べるの?と。またまたWEBで検索。結果、ひげを残してある程度皮剥きしたら、ヒゲをアルミホイルで巻いてグリルで8分焼いたら塩、もしくはしょうゆをかけてヒゲごと食べる。のが一番美味いと料理研究家さんがYouTubeで披露してたので、その通りにしました。
感動的にうまかったです。惜しむらくは、グリルがないので、フライパンで焼いたので8分の調理時間では時間が足らず甘みを凝縮するとこまでいけなかったことですわ。8個しか採集してないんだよね。もしかしたら、遅れて出てくる雌株があるやもしれん。その時は再度蒸し焼きに挑戦する。
ってなことで、記事としてはうまい感じに仕上がったのですが。ここで私の不信感を披露。
実はですね。とうもろこしの雄株をフリフリしたり、受粉が無事に成立しますようにと、ここ数日は切り取らずにとうもろこしを株ごと揺すったりしてたのですが。どうも花粉症の症状が出ます。具体的にはサラサラの鼻水が出る。
もしや?とうもろこしの花粉って花粉症を発症する花粉なの?
花粉症といえば、あまりにスギ花粉が有名ですが、実は反応する花粉に個人差があるって知ってますか?アレルギー科で血液検査すれば簡単にわかります。私の場合、ハンノキ類の花粉とカモガヤの花粉がレベルが高かったのを覚えてるのだけど。そこにとうもろこしがあったかどうか記憶がおぼろ。だって、私の人生にとうもろこしを種から育てる未来が来ようとは、あの時かけらも思ってなかったからね。幸い目が痒いほどの症状は出ない。けど、くしゃみは出る。今時のくしゃみはテロ行為に受け取られかねないのでちょいと困りものです。
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