東京 後楽園ホール
1982年11月1日 第4回チャンピオン・カーニバル
【日本Jライト級タイトルマッチ】
世界8位でもある王者・安里に、世界挑戦の経験もあるベテラン
友成(世界4位)が挑む この年のカーニバルの目玉カード。
予想は五分。
友成は世界挑戦(セラノ戦)後の再起中。
急上昇のヨネクラ・イコニからダウンを奪って判定勝ちした試合の
気迫あふれる戦いぶりは、同様に若き安里の前に立ち塞がる可能性
充分と思われた。
第1R
やや様子見の友成に対し、安里は積極的。ジャブからワンツー、
それがヒットすれば左フック・アッパー(レバー含む)を交えた
コンビネーション。
単発で放つ左フックも友成の出鼻を正確に叩く。
この攻撃は試合全般において有効となった。
両者とも長身、エンジ色のトランクス。
しかしボクシング・スタイルは違う。
キャリアとともにスピードが落ちた友成は、押しつけるようなジャブから
左右フック・アッパーを狙う しつこいボクサーに変貌していた。
スタンス広く前進する友成、安里のアッパーで起され、右ストレートの
追撃を受ける事も しばしば。
友成の あっさり系の整った顔が赤味を帯びる。
第4R
このままでなるかと友成が攻勢に出る。プレッシャーを強めボディを連打、
ロープに追い詰めて右フックを痛打すると安里がクリンチに回るシーンも。
第5Rも友成が勢いで攻め、安里もアイカットで出血を見る。
しかし終盤、安里が正確なコンビネーションでリード。
第6R、安里の この攻勢パターンが強烈な終焉を呼んだ。
前に出る友成に立て続けに左フックをカウンター。
堅い上体を それなりに反らしながらの迎え撃ち。
友成の動きが止まったかと見るや、ワンツーから左フック右ストレート
左アッパー左フック右ストレート・・・と
全弾命中の脅威的コンビネーション!
6分の力の連打だが、ここまでヒットされたら友成も堪らない。
弾け飛ぶように背中からダウン!素晴らしいコンビネーションだ!
やっと立った友成だが大勢は決していた。
再度、安里の攻勢を受けスリップダウンを喫した後、スタンディング・
ダウンを宣せられる。
ここで意を決してファイトを続行するも 再び安里のコンビネーションの
的となり、滅多打ちされたところで、レフェリーの島川威が試合を止めた。
それにしてもダウンを奪った最初のコンビネーションのなんと鮮やかな
コトよ!自慢するほどのモノではない私の観戦歴だが、これほど鮮やかな
コンビネーションでのダウンシーンは それ以降の国内戦において(世界戦も
含めて)、お目に掛かった覚えはない。
だからと言って私は簡単に「安里の方が畑山より上だった!」などと声高に
アッピールする積もりも無いが。
スタミナに難ありと言われた安里より、体力にまかせた畑山のエネルギッシュな
アタックが上回る可能性も高い。
突っ立った構えから引きの甘いジャブを繰り出す安里は、その後 韓国人世界
ランカー文泰鎮のラッシュの前に苦杯を喫する事となった。
それにしても、なぜ「敵地」で 文泰鎮戦のような冒険マッチとなったのか、
今でも疑問でならない。金平マジックも錆びついたか。
安里は世界挑戦に足りうる素材であったと確信していただけに、本当に残念だ。
1982年11月1日 第4回チャンピオン・カーニバル
【日本Jライト級タイトルマッチ】
世界8位でもある王者・安里に、世界挑戦の経験もあるベテラン
友成(世界4位)が挑む この年のカーニバルの目玉カード。
予想は五分。
友成は世界挑戦(セラノ戦)後の再起中。
急上昇のヨネクラ・イコニからダウンを奪って判定勝ちした試合の
気迫あふれる戦いぶりは、同様に若き安里の前に立ち塞がる可能性
充分と思われた。
第1R
やや様子見の友成に対し、安里は積極的。ジャブからワンツー、
それがヒットすれば左フック・アッパー(レバー含む)を交えた
コンビネーション。
単発で放つ左フックも友成の出鼻を正確に叩く。
この攻撃は試合全般において有効となった。
両者とも長身、エンジ色のトランクス。
しかしボクシング・スタイルは違う。
キャリアとともにスピードが落ちた友成は、押しつけるようなジャブから
左右フック・アッパーを狙う しつこいボクサーに変貌していた。
スタンス広く前進する友成、安里のアッパーで起され、右ストレートの
追撃を受ける事も しばしば。
友成の あっさり系の整った顔が赤味を帯びる。
第4R
このままでなるかと友成が攻勢に出る。プレッシャーを強めボディを連打、
ロープに追い詰めて右フックを痛打すると安里がクリンチに回るシーンも。
第5Rも友成が勢いで攻め、安里もアイカットで出血を見る。
しかし終盤、安里が正確なコンビネーションでリード。
第6R、安里の この攻勢パターンが強烈な終焉を呼んだ。
前に出る友成に立て続けに左フックをカウンター。
堅い上体を それなりに反らしながらの迎え撃ち。
友成の動きが止まったかと見るや、ワンツーから左フック右ストレート
左アッパー左フック右ストレート・・・と
全弾命中の脅威的コンビネーション!
6分の力の連打だが、ここまでヒットされたら友成も堪らない。
弾け飛ぶように背中からダウン!素晴らしいコンビネーションだ!
やっと立った友成だが大勢は決していた。
再度、安里の攻勢を受けスリップダウンを喫した後、スタンディング・
ダウンを宣せられる。
ここで意を決してファイトを続行するも 再び安里のコンビネーションの
的となり、滅多打ちされたところで、レフェリーの島川威が試合を止めた。
それにしてもダウンを奪った最初のコンビネーションのなんと鮮やかな
コトよ!自慢するほどのモノではない私の観戦歴だが、これほど鮮やかな
コンビネーションでのダウンシーンは それ以降の国内戦において(世界戦も
含めて)、お目に掛かった覚えはない。
だからと言って私は簡単に「安里の方が畑山より上だった!」などと声高に
アッピールする積もりも無いが。
スタミナに難ありと言われた安里より、体力にまかせた畑山のエネルギッシュな
アタックが上回る可能性も高い。
突っ立った構えから引きの甘いジャブを繰り出す安里は、その後 韓国人世界
ランカー文泰鎮のラッシュの前に苦杯を喫する事となった。
それにしても、なぜ「敵地」で 文泰鎮戦のような冒険マッチとなったのか、
今でも疑問でならない。金平マジックも錆びついたか。
安里は世界挑戦に足りうる素材であったと確信していただけに、本当に残念だ。