あるBOX(改)

ボクシング、70年代ロック、ヲタ系、日々の出来事などをウダウダと・・・

モーズ・アリソン死去

2016年11月19日 | 洋楽
オリジナル・モッズのアイドルだったジャズマン、
モーズ・アリソンが亡くなってしまった。

11月15日、米サウスカロライナにある自宅にて。
享年89、老衰だったとの事。

まぁ、90を前にして老衰なら
普通は「苦しまずに往生なさったんだろうな」と
思うところだが。

アリソンさんは2012年の5月にブルーノートTokyoで
初来日の公演を実現された「現役」だっただけに、
妙にショックが大きい…。

※あの時はジャパン・ブルース・カーニバルもあって
 ジョニー・ウィンター観に行ったんだよな。
 もう両者とも故人になってしまいましたよ…



アメリカの白人ジャズ・ピアニストにしてシンガー・
ソングライター=モーズ・アリソン氏。

粋な作風ながら、ミシシッピのデルタ出身でブルースを
聴いてきた彼の音楽には同業者を惹き付けるものがあった
のだろう。

その影響はジャズ界だけでなく、ブルースやロックの
フィールドにも及んだ。

ファンを公言するミュージシャンは数多く
レイ・デイヴィス、ジョージー・フェイム、ヴァン・
モリソン、ピート・タウンゼント、ポール・ウェラー、
エルヴィス・コステロなど、枚挙に暇はありません。

もっとも有名なカヴァーソングは、ザ・フーの
『Live At Leeds』に収録された「Young Man Blues」だろう。
※ハードロック・ナンバーに仕立てた手腕には脱帽ですわ。


 
アシュトン・ガードナー&ダイクのグルーヴィーなカヴァー
・ヴァージョンも素晴らしいので、若いモッズ志願者には
そちらも聴いて欲しいトコロです。

ヤードバーズ、クラッシュ、レオン・ラッセル、エルヴィス・
コステロ、ジョン・メイオール、ヴァン・モリソン、ロバート・
パーマーなど、多くのアーティストが彼の曲をカヴァーしている。

2012年の来日を見過ごした私は「次があれば」なんて悠長な
事を弊ブログで述べているが…。

そんな事を言ってたらお亡くなりになってしまったよ…。
しかも老衰で…。

間接的にではありますが、彼が作った芳醇な音楽の恩恵に
あずかった私。

感謝あるのみです。
モーズ・アリソンよ、安らかに…。

「この世界の片隅に」で落ち込むオレって

2016年11月19日 | アニメ・特撮
…おかしいのかしら。

皆「2回目も感動した」「色んな人に観て欲しい」と語られてるが、
なんか私は微妙に沈んだままだ。



心動かされたし、中盤から泣きっ放しだったし、感動したし、凄くて
良い映画だと心の底から思うのですが

なんか観終わってからの落込みが継続してしまっている。
「それでも日常が続く」「希望も見える」…そう思うのだが、
こっちも色んな知恵が付いてますからね。

その「黒澤映画/羅生門の最後にあったような希望だって、どうなるか
分からないじゃないか」…と、後ろ向きな事を考えてしまうのです。

性格だな。
てきとうに受け流す反面、悪い方に考えて勝手に落ち込む…。



ヒロシマで取り敢えず「生き残った」って人も、暫く経って後遺症というか、
いわゆる原爆症で「急に吐血して絶命」なんて事あったんだし。

生き残った「ほのぼの家族」だって、誰がどうなるか分からない。
※私は原作読んでないから益々不安だ…

主人公特典で「日常が続く」と思われるすずだって、病に伏せてしまい
「私が何をしたっていうんだ!」と運命を呪うことになるかもしれない。

何もしてません。
何も悪い事してなくても災いは降り掛かってくるのです。



あの映画に出てきた、人柄が良くて時にエゴも見せる善良な人々が、
悲しい日々を送りかねないと思うと、自動的に落ち込んでしまう私なのです。

やっぱりおかしいのかなぁ…。

「日本レコード大賞」特別功労賞に冨田勲先生

2016年11月19日 | 邦楽
まぁ、お亡くなりになった方に特別な功労賞を…というのは
どの世界でもありますからね。

ボクシングの年間表彰も亡くなった名選手には賞が贈られる
ものです。



富田先生以外でも、伊藤ユミさん(ザ・ピーナッツ)
永 六輔さん、喜早 哲さん(ダークダックス)、
佐々木 行さん(ダークダックス)といった方々が表彰の
対象になっておいでです。

TBSの番組内でも紹介して欲しいですね。
映像付きでね。
出来たら「FREEDOMMUNE 0<ZERO> ONE THOUSAND 2013」や
「イーハトーヴ」「Dr.コッペリウス」など最晩年も旺盛な
表現意欲を持っておられた事も広く伝えてほしい…。



私自身は性分なのか、あんまりメインの「大賞」や「作品賞」には
興味が持てないですねぇ。

※和田アキコさんや布施明さんが獲ってた頃は別格なんですが…



【特別話題賞】を受賞した「PPAP」ペンパイナッポーアッポーペン
(ピコ太郎)なんて面白いパフォーマンスしてくれそうなので
そういう意味じゃ楽しみです。



「シン・ゴジラ」(鷺巣詩郎・伊福部昭)特別賞もね、伊福部曲の
素晴らしさが再認識された事が凄い嬉しかったけど。 

鷺巣詩郎さんが、あの「うしおそうじ」さんの息子ゆえ、感慨深さも
ひとしおだったワケだったですよ。

※テリー伊藤さんのスタイリストとして、お笑い雑誌で対談相手を
 努めていた大久保篤志さんが、伴淳三郎さんの息子さんだという
 事に通じる感慨深さでした。
 
 微妙に畑違いとはいえ、やっぱり芸能・アート方面で才能を発揮
 されるんだなぁ…と。



冨田先生関連では最新の「Dr.コッペリウス」の分厚いプログラムが
印象深いですよ…。

松武秀樹さんの「僕が先生と呼ぶのは富田先生だけです」には泣けた。

若者にTOMITAサウンドを啓蒙した宇川直宏氏のコメントもブッとんでた。

そもそも冨田先生は、それ以前のインタビューで音響への並々ならぬ
拘りを語られてるが。



その中で「音響のHzは細かいほど良いとされたが、逆にトレヴァー・
ホーンがアート・オブ・ノイズをやったときには、そのクオリティを
悪くした音を使って面白いアルバムを作りましたよね」なんて、若手も
驚く凄い目配せっぷりを見せていらした。

イーハトーヴの公式HPにはリック・ウェイクマンが登場し、最大限の
敬意を語っていた。


※内容は以下の通り。

「私は何年か前にTOMITAと共に仕事をする機会を得た。それは大変
 喜ばしいことであったし、言うまでもなく彼との仕事は実に楽しい
 ものだった。TOMITAは偉大な音楽家だ。彼にしか表現できない音楽が
 ある。それは彼が音楽に対し長年に渡り情熱を傾け、一途に献身的で
 あったから。そして何より彼の真の紳士たる人柄があってこそ創り出
 されるものだ。TOMITAに会う機会があれば、私がそう言っていたと
 伝えてくれ。-Rick Wakeman-」

S・ワンダーから、M・ジャクソンから、K・エマーソンから、ウェイクマン
から…。
錚々たる海外ミュージシャンの尊敬の対象でもあった冨田勲先生。

改めて偉大さが分かります。
レコ大でも大きく扱ってくれたら…と思います。