急遽飛び入り原稿です。
所用で都心に出ました。用事が済みN駅から急行に乗りました。乗った車両がラッシュ対策用の折りたたみの座席で三人掛けです。車内は、つり革にほとんどの客が掴まれるような具合の混み方でした。
三人掛けに私が中央に座り右側が私より少し年配の婦人、左側は若い男性でした。男性は腰掛けるとすぐにゲームを始めました。
男性の前と女性の前の立っている乗客が携帯をいじり始めました。
すると、右の婦人がそわそわ始めました。明らかに様子が変です。腕をさすったり、脇を押さえたり何かもぞもぞしています。彼女の前の女性が出口側の座席の壁に移動して、婦人の頭の上で携帯をいじり始めました。
婦人が『すみません。ペースメーカーを入れていますので、止めて頂けますか』と話しかけるのが聞こえました。若い女性は『すみません』と言ってすぐに離れていきました。
途中の大きな経由駅までは各駅停車ですので、客が入れ替ります。開いているつり革にはすぐに客が立ちます。そして携帯をいじりだします。
また婦人がそわそわしだしました。そして出口側のスペースに立った女性がまた頭の上で携帯を取り出しました。年配の婦人が同じように声をかけるかためらっているようです。で、
私『席を替わりましょうか』
婦人『え・・・』婦人は私がペースメーカーに気がついているのが直ぐに判らなかったようです。そして私の左隣の若者を見ながら
婦人『あの人も携帯をかけているのでは?』
私『あれはゲームですよ』
婦人は納得したようで、足元の大きな紙袋を持って私と席を替わりました。周辺の人たちは、私たちがなぜ席を替わったのかまったく関心がないようでした。
婦人『先ほどから気分が悪くて、音がするようなのです。頭によくないと最近発表されてましたよ』
私『それで対策として、イヤフォンを使って頭から離して通話すると良いと言いますね』
婦人『皆さん、私がペースメーカーを付けているのを知らないのですから、仕方がないですが。ペースメーカーは2度目の装着が大変なんですよ。容器を筋肉がしっかり取り囲んで、取り外しが大変です』
私『昔の、後輩にペースメーカー装着者がいてその辺はよく聞いていました。彼は1m80以上あって、とてもペースメーカーを付けているとは信じられなくて、無理な仕事を頼まれて苦労していました』
婦人『そうでしょうね』
私『妊娠している女性がバックなどにつけるマークがありますよね。あんなのが有ればいいのですが』
婦人『こんなのを貰っています』
とバックから、首から下げるケース付きのプレートを見せてくれました。そこには「私はペースメーカーを装着しています」とか何とか朱色で書いてありました。
とてもこんなのでは、周囲は気がつきませんし読まないと思いました。
私『今思いついたのですが、もっとアニメのキャラクターなんかを使った、可愛い何処にでもつけられる目立つものが良いですね』
婦人『いい事を聞きました、今度話してみます』
私『最近だらだら続いていたCMがありましたよね。こういったジャンルのキャンペーンもやってくれると良かったのにと、思います』
こんな話をしているうちに婦人の下車駅に到着しました。『気をつけて』と送ったのは言うまでもありません。
朝急いでいて、携帯を忘れていた私がそこにいたのです。
所用で都心に出ました。用事が済みN駅から急行に乗りました。乗った車両がラッシュ対策用の折りたたみの座席で三人掛けです。車内は、つり革にほとんどの客が掴まれるような具合の混み方でした。
三人掛けに私が中央に座り右側が私より少し年配の婦人、左側は若い男性でした。男性は腰掛けるとすぐにゲームを始めました。
男性の前と女性の前の立っている乗客が携帯をいじり始めました。
すると、右の婦人がそわそわ始めました。明らかに様子が変です。腕をさすったり、脇を押さえたり何かもぞもぞしています。彼女の前の女性が出口側の座席の壁に移動して、婦人の頭の上で携帯をいじり始めました。
婦人が『すみません。ペースメーカーを入れていますので、止めて頂けますか』と話しかけるのが聞こえました。若い女性は『すみません』と言ってすぐに離れていきました。
途中の大きな経由駅までは各駅停車ですので、客が入れ替ります。開いているつり革にはすぐに客が立ちます。そして携帯をいじりだします。
また婦人がそわそわしだしました。そして出口側のスペースに立った女性がまた頭の上で携帯を取り出しました。年配の婦人が同じように声をかけるかためらっているようです。で、
私『席を替わりましょうか』
婦人『え・・・』婦人は私がペースメーカーに気がついているのが直ぐに判らなかったようです。そして私の左隣の若者を見ながら
婦人『あの人も携帯をかけているのでは?』
私『あれはゲームですよ』
婦人は納得したようで、足元の大きな紙袋を持って私と席を替わりました。周辺の人たちは、私たちがなぜ席を替わったのかまったく関心がないようでした。
婦人『先ほどから気分が悪くて、音がするようなのです。頭によくないと最近発表されてましたよ』
私『それで対策として、イヤフォンを使って頭から離して通話すると良いと言いますね』
婦人『皆さん、私がペースメーカーを付けているのを知らないのですから、仕方がないですが。ペースメーカーは2度目の装着が大変なんですよ。容器を筋肉がしっかり取り囲んで、取り外しが大変です』
私『昔の、後輩にペースメーカー装着者がいてその辺はよく聞いていました。彼は1m80以上あって、とてもペースメーカーを付けているとは信じられなくて、無理な仕事を頼まれて苦労していました』
婦人『そうでしょうね』
私『妊娠している女性がバックなどにつけるマークがありますよね。あんなのが有ればいいのですが』
婦人『こんなのを貰っています』
とバックから、首から下げるケース付きのプレートを見せてくれました。そこには「私はペースメーカーを装着しています」とか何とか朱色で書いてありました。
とてもこんなのでは、周囲は気がつきませんし読まないと思いました。
私『今思いついたのですが、もっとアニメのキャラクターなんかを使った、可愛い何処にでもつけられる目立つものが良いですね』
婦人『いい事を聞きました、今度話してみます』
私『最近だらだら続いていたCMがありましたよね。こういったジャンルのキャンペーンもやってくれると良かったのにと、思います』
こんな話をしているうちに婦人の下車駅に到着しました。『気をつけて』と送ったのは言うまでもありません。
朝急いでいて、携帯を忘れていた私がそこにいたのです。