鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

夜の室蘭本線

2017-03-24 | 鉄道の旅


2 0 1 6 年 9 月 1 7 日 ( 土 )

午 後 5 時 5 2 分

北 海 道 山 越 郡 長 万 部 町

J R 長 万 部 駅



17時52分、函館本線の列車は定刻どおり長万部駅に到達しました。





長万部駅は、函館本線室蘭本線の分岐駅です。
今夜のお宿は苫小牧市内にとってあるため、ここで室蘭本線に乗り換えることとなります。
駅名標によると、次は「しずかり(静狩)」の方へ向かいます。

室蘭本線の次の列車は・・・



普通列車の表示がない!
手持ちの北海道&東日本パスでは、特急列車に乗車することはできません。



ホームにあった時刻表を見ると、次に乗車すべき列車は19時26分発 普通列車 室蘭行きになります。
室蘭本線は、特急列車を含めると1時間に1本弱の本数がありますが、普通列車に限ると1日に7本のみ。
そして今度の19時26分発の列車が、普通列車では最終となっています。

もっと厳しいのは、小樽方面へ向かう函館本線。
なんと1日4本しかありません。
6時前の早朝の列車を逃すと、13時過ぎの列車まで運行なし!という少なさ・・・なかなかの地獄表っぷりです。





次の列車まで約1時間半の待ち時間ということで、長万部駅の外へ出ました。



駅前の信号。
直進すると、国道5号線で突き当り、そのまま海岸へ行けます。
しかし日没を過ぎ、静かな闇夜の海は怖いので、海には行かず交差点を左折。



カラスがやけに多い・・・
長万部の駅前通りを歩き、あらかじめ調べておいた暇つぶしの場所へ。



「アリス」という喫茶店。
ここで軽く夕食をとって、列車の時刻が来るまで長居させてもらおう、という魂胆です(^_^;)



入店すると、なつかしい昭和のたたずまいが残った喫茶店です。
テーブルがこんなゲームになっている喫茶店、すごく久しぶりです。

 

ミックスピザアイスティーをいただきました。

空き時間を利用してノートPCを開き、旅の記録をメモしていると、カウンター席から喫茶店のオーナー夫妻と常連客と思われるおっさんの会話が耳に入ってきました。
内容をかんたんにまとめると、今の会社に不満があるから辞めたい、けど社長が辞めさせてくれない・・・といった具合。

「そんなの簡単ですよ、『退職願』じゃなくて『退職届』を出せば、約2週間で辞めることができますよ」
「どうしても相手が聞かないなら、『内容証明郵便』を送りつけましょう。私が書きましょうか?」


・・・行きずりの人間の法律相談をしてやるほど、私もお人よしではありません。
右から左へと聞き流して、PCに向かい合っていました。





19時05分、列車の発車時刻にはやや早いですが、長万部駅に戻ってきました。



発車標が消えてる! 駅員もいねぇ!



発車標代わりの案内板。
これを見て、列車が来そうになったら勝手にホームに入れ!ということです。
それはいいのですが・・・駅員が長万部駅のスタンプも片づけて帰ってしまったようです。
駅に着いた時にスタンプをゲットしておけばよかった(T_T)




午 後 7 時 2 3 分

室 蘭 行 き 列 車 に 乗 車


今度の列車も、キハ40形1両編成。



そして19時28分、先発の特急列車に後れること5分、定刻どおり長万部を発ちました。


長万部から2駅目。



車内を撮影したわけではありません。
駅名標を撮影したかったのですが・・・・・・あまりに外が暗すぎて、もはや窓に反射して見える車内の様子しか写りません(T_T)
かすかに「しずかり(静狩)」「れぶん(礼文)」の文字は見えるかな?
この2駅に挟まれた秘境駅中の秘境駅小幌駅です。

小幌駅は三方を山に囲まれ、残る一方は海。駅の両側にはすぐトンネルが迫っています。
人里から隔離されていて、店はもちろん民家も1軒もなし。
自動車はもちろん徒歩で駅に来ることも困難だそうです。

そんな駅に、夜を行く列車はわざわざ停車します。
もちろんこんな駅に誰も下りるわけはありません。
私? まだ死にたくありません。
当然、小幌はスルーとさせていただきました。



函館本線のときとは違って、車窓は夜のため楽しむことはできません。
こうなれば、あとは眠るのみ。




午 後 9 時 0 5 分

北 海 道 室 蘭 市

東 室 蘭 駅 に 到 着




室蘭本線の分岐駅・東室蘭駅に到着しました。



ホームの向かいには、特急「スーパー北斗21号」 札幌行きが待機していますが、もちろんこれには乗りません。

室蘭本線は、苫小牧方面から長万部へと続く本線と、東室蘭から室蘭までの支線があります。
先ほどまで乗っていた列車は、支線に入り室蘭まで行くもの。
苫小牧へ向かうには、東室蘭で本線を進む列車に乗り換える必要があります。

 

発車標によると、苫小牧へ続く普通列車は21時59分発、つまりは約50分待ち。
室蘭へ行く列車は21時22分発で、東室蘭で15分強停車するようです。

ここで私はひらめいて、駅員氏に尋ねます。

私『21時22分発の室蘭行きですが、室蘭まで行ったらこの後東室蘭に戻ってきますよね?』
駅員「そうですね」
私『その戻ってきた列車は、21時59分発の苫小牧行きになりますよね?』
駅員「そのとおりです」

思ったとおりです。
こんなことは「時刻表」一冊持っていけばすぐにわかることなのですが、荷物を減らしている関係で「時刻表」は持ってきていません。
とにかく、先ほど乗ってきた列車にず~~っと乗っていれば、自動的に苫小牧まで行けることがわかりました。
東室蘭での暇つぶしは考えてなかったので、22分発の室蘭行きに乗ることとしました。



列車の停車時間を利用して、駅の外へ。
東室蘭駅の西口。わかりづらいですが、現代的な赤枠の駅舎です。



反対側の東口。
さらにわかりづらいですが、西口と同じく現代的な赤枠の駅舎です。



東室蘭駅のスタンプは「工場夜景とくじらのまち」
室蘭は古くから北海道有数の工業都市として発展してきました。


21時22分、列車は定刻どおり発車。
これより室蘭支線に入ります。


21時35分、

 

終着・室蘭駅に到着しました。
列車を下りると、階段もなくまっすぐ歩くだけで、



駅の外へ。
入口と時計台というシンプルな駅舎ですが、なかなか小粋なデザインですね。



この駅もすでに駅員は帰り、もぬけの殻。



今度の列車は、21時43分発 普通列車 苫小牧行きです。
長万部から乗ってきた列車に再び乗車します。




午 後 1 1 時 1 4 分

北 海 道 苫 小 牧 市

苫 小 牧 駅 に 到 着




ついに苫小牧までやってきました。



この日は苫小牧駅を発つ列車はありません。
函館駅を14時31分に出発して以来、約8時間半の列車旅もここに完結したわけです。



オレンジ色のナトリウム灯に照らされる苫小牧駅を尻目に、ホテルに急ぎます。
早く横になりたい~
早くいかめしを食べたい~



この日は、某バス旅の蛭子先生ご納得のビジネスホテル(*^_^*)



うんうん、お宿はこれでいいのです。もちろん内風呂付きです(^^♪
これで朝のパン・バイキングがついて4,200円ですから、なんの文句もありません。



シャワーで旅の垢を洗い流したところで、



いかめし登場♪



レトルトパウチのいかめしさんと、阿部商店秘伝のたれが入っています。



ホテルの電子レンジを探すのが面倒だったので、冷えたままいただきます。

 

阿部商店のいかめし! 冷えてもうまいぃぃ!!
これは機会があったら、ぜひまた食べたいですね。


いかめしで、わずかながらの至福の時を過ごし、この日は床に就きました。



【今回の乗車記録】

JR北海道 (H47)長万部駅 3番線 19時28分発
[H][M]室蘭本線 普通 室蘭行き 1両ワンマン
(H32)東室蘭駅 3番線 21時05分着  17分停車
(M36)室蘭駅 1番線 21時36分着

(M36)室蘭駅 1番線 21時43分発
[M][H]室蘭本線 普通 苫小牧行き 1両ワンマン
(H18)苫小牧駅 4番線 23時14分着

*所要時間 3時間46分(移動時間 3時間22分  待ち時間 24分)
*移動距離 149.2km  *運賃 北海道&東日本パス使用(不使用の場合は2,910円)