鬼ヅモ同好会第3支部・改「竹に雀」

鬼ヅモ同好会会員「めい」が気ままに旅して気ままにボヤきます。

本土最東端の旅・第3章~望郷の塔

2017-06-26 | 公園・庭園


2 0 1 6 年 9 月 1 9 日 ( 敬 老 の 日 )

午 後 1 2 時 1 8 分

北 海 道 根 室 市

本 土 最 東 端 ・ 納 沙 布 岬



本土最東端・納沙布岬の先っちょ・納沙布岬灯台にて、



近いながらも遠い存在になっている北方領土を眺め、



本土最東端の食堂「鈴木食堂」さんま丼花咲ガニのてっぽう汁をいただきました。


自分の足で本土最東端の地に立ち、自分の舌で本土最東端のグルメを味わったわけですが、もう少し本土最東端の地に留まります。
こんどは本土最東端を空から眺めようというわけです。



本土最東端の地にそびえ立つ望郷の塔
通称は「オーロラ・タワー」で、以前は「笹川記念平和の塔」といいました。
高さは96メートルで、竣工は昭和62年(1987年)の夏。
日本船舶振興会(現・日本財団)を運営していた笹川良一が私財を投じ、建設されました。


駐車場は広く、観光バスが数台停まっていました。
が、中に入ると・・・寂しい・・・。
私が入ったときには、観光客が誰もいませんでした。
入口には受付の女性がただひとり。
この女性に、入場料500円を支払い、塔を上ります。



昭和の香りが色濃く残るエレベータ。
1階が「イベントフロアー」「ライブステージ」とありますが、そんなものは気配すら感じませんでした。


展望フロアに到着しました。
さっそく景色を眺めてみます。



先ほどまで立っていた納沙布岬の様子がよくわかります。
岬の先っちょにある白い納沙布岬灯台
さんま丼をいただいた「鈴木食堂」は、灯台の下にある青い屋根の建物です。
このあたりの納沙布地区には、それなりに民家も建っていることがわかります。



向きを45度変えて、南東方向。
海に向かって突起している岬のような地形がふたつあります。
そのうちのひとつ、右側の突起がポンモイチャシ跡【国指定史跡】。
24ヶ所存在する根室半島チャシ跡群のひとつです。



今度は南方向。
納沙布地区のとなりは珸瑤瑁(ごようまい)地区です。
集落の中心にある珸瑤瑁漁港は、本土最東端の漁港です。
空から黒く見える森林が、一本の帯となってのびています。おもしろい景色です。



塔の西側は温根元地区。
地区の生活の中心であろう温根元漁港が見えます。
漁港の対岸にあるのは、先ほど訪れたヲンネモトチャシ跡【国指定史跡】です。



北東方向の足元。
望郷の岬公園四島(しま)のかけはしです。
この日こちらで行われていたイベントのため、ついに四島のかけはしの所までは行けずじまいでした。


北方領土の様子も、地上から見るものとではまた違ったものが見えます。



納沙布岬灯台の先に見えていた2つの島。
手前の小島が萌茂尻(もえもしり)で、奥側が秋勇留(あきゆり)です。
萌茂尻島は納沙布岬の沖合約6kmで、最も本土に近い北方領土となっています。



北東方向に浮かぶ島は、水晶島です。
納沙布岬の沖合約7kmで、この島にはロシア国境軍が駐留しています。
日本は島国で、国境という概念にあまりイメージが湧かない国民性でありますが、目と鼻の先に不法占拠ながら外国の軍隊が存在している事実・・・・・・この地が(不本意ながら)最前線の地となっていることを感じられます。



萌茂尻島や秋勇留島と水晶島の間、東北東の方角には、うっすらと勇留島が浮かんでいます。
手前には貝殻島灯台もありますね。



タワーの中は寂れた雰囲気でいっぱいだったのですが、上からは北方領土の島々をよく見渡せました。





本土最東端の旅・第2章~最東端の食堂

2017-06-26 | グルメ


2 0 1 6 年 9 月 1 9 日 ( 敬 老 の 日 )

午 後 1 2 時 1 8 分

北 海 道 根 室 市

本 土 最 東 端 ・ 納 沙 布 岬



本土最東端・納沙布岬の先っちょ・納沙布岬灯台にて。



近いながらも遠い存在になっている北方領土を眺めてきました。



しばし感慨にふけっていましたが、時刻は正午を回りました。
ここいらで食事でもしていきたいところです。

納沙布岬周辺はある程度観光地化されていて、食事できる商店もそれなりにありますが、



本土最東端の地に来たからには、本土最東端の食堂で舌鼓を打ちたいものです。
そんなわけで、レンタサイクルを引き続き駐輪させていただき、「鈴木食堂」へ。

「“さんま丼”はここで生まれここだけの味」と、デカデカと掲げている食堂。
その標語?の脇にあるサインのようなものは、いったい誰のものなのでしょうか?
少しばかり疑問に思いながらも、ガラス戸を開いて入店しました。

座席は奥側のテーブル席と、入口近くのカウンター席?があります。
本土最東端の食堂に来た私は、座席もこだわって本土最東端と推定されるカウンター席の一番隅の席に着座。
窓越しにオホーツクの海と空を眺めながらの食事となりました。



鈴木食堂の手書きのメニューを拝見。
ホタテ丼やイクラ丼もいいかな~とは思いましたが、店頭であれだけ堂々とうたわれているさんま丼をいただかないわけにはいきません。
さんま丼セット(1,800円)を注文しました。
ここで生まれたとされるさんま丼に、花咲ガニのてっぽう汁がついてくるというものです。
メニューに貼ってあるピンクの注意書きによると、この時季は生さんまを使用しているとのこと。
(旬でない時季だと、冷凍さんまを使用しているそうです)


約7分後、



さんま丼、うまい!
てっぽう汁、これまたうまい!!


旬のさんまがうまいこと。
それを味わいつつあたたかいご飯をかき込むことに、この上ない幸福感をおぼえます。
小鉢の昆布の佃煮も、本場らしい一品です。
白菜のお新香は苦手なので、お残ししてしまいました。

そして花咲ガニのてっぽう汁。
私はこれが初体験だったのですが、カニの風味が色濃く味噌汁に出ていてうまかった。
身もそこそこ残っていて、はさみとカニスプーンでほじくり出していただきます。
トゲトゲのあるカニとの闘い。何度か指をトゲが攻撃し、なかなか痛かったです。
てっぽう汁をいただく時間が、さんま丼をいただいた時間の2倍くらいかかったと思います。



白菜のお新香以外完食。ごちそうさまでした。