日本バプテスト大阪教会へようこそ!

教会設立73年 都会と下町とが交差する大阪のどまん中にある天王寺のキリスト教会 ぜひお立ち寄りください!

天の国は・・・

2010-06-06 08:16:49 | メッセージ
宣 教 マタイ13:31-33 

イエスさまのお働きは4章のところにありますように「悔い改めよ、天の国は近づいた」と言って宣べ伝え始められました。この世の権力や悪に支配され流され、滅びに向うそんな人々の間で天の国の到来を宣言されたのです。
この箇所は、イエスさまがその「天の国について」お話になられたところでありますが。その天の国が一つは「からし種」に、もう一つは「パン種」にたとえられています。

最初にイエスさまは「天の国はからし種に似ている。人がこれを取って畑に蒔けば、どんな種より小さいのに、成長するとどの野菜よりも大きくなり、空の鳥が来て枝に巣を作るほどの木になる。」と言われます。
からし種というのは成長すると数メートルほどの木のような大きな野菜になるそうです。からし種はマスタードなどにも入っている小さな小さなな粒くらいの大きさです。どうですか、その粒くらいの種が、成長すると鳥がやって来て枝に巣を作るほどになるというのです。その様子が想像つくでしょうか。

聖書の他の箇所でイエスさまは、からし種を私たちの「信仰」にたとえて次のようにおっしゃっています。「はっきり言っておく。もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向って、「ここから、あそこに移れ」と命じても、そのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない」(マタイ17:20)。
「からし種一粒」の信仰をもって、主に期待し、依り頼んで生きるとき、思いもよらない神さまの力が働き、人の業ではない神さまのみ業が起こると言うのであります。
私たち人間の小さな小さな信仰を通して、計り知れない神さまのご支配と力が豊かに大きく働かれるのです。
私たちひとり一人の信仰は、ある意味からし種ほどの小さな小さなものといえるのかも知れません。けれども、そのからし種ほどの天の国が私たちの畑、私たちの間に蒔かれる時、そこに神さまの恵みと力が働いて、それは育まれ、大きく成長していき、遂には様々な形の御国の祝福がそこになるということであります。私どもの信仰は神さまから見ればほんとうに小さなからし種のようなものといえるでしょう。しかしその祝福の種を日々の生活に、そして私たちの間に希望をもって種蒔いてまいり ましょう。

さて、イエスさまは又天の国について別のたとえで「天の国はパン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」とおっしゃいました。
パン種はイーストやパン酵母のことですが、粉状で小麦粉に少し入れ水にこねると発酵してパンが大きく膨らむんですね。
先ほどのからし種は「小さい」ということが強調されていましたが、このパン種にいたっては粉を混ぜ合わされて、もはやその存在が隠れて見えない。人の目にも、どこにあるのかわからなくなります。しかし、やがて全体を大きく膨らますその働きは確実に見えないところ、隠されているところで豊かに発揮されている のです。祈りというものがまさにそうですね。そこに天の国にたとえられるパン種の存在とその働きを見ることができます。それは、人の思いや計画によらず、神のみ旨とご計画による世界です。
それではイエス・キリストを通してもたらされた天の国というパン種を、信仰者、キリスト者が如何に持ってこの地上で生きるのか。如何にこのパン種を生活の中に、信仰の歩みの中に混ぜ込んでいくのか。そのパン種が本物であり、よく練られているのならば、おのずその人は、その教会はこの地上にあって隠れた神さ まの存在とその働きを指し示し、証しと執りなし、その天の国の豊かさを地上にあって多くの人たちと喜び合うこととなるでしょう。そういうことがここには聖書のメッセージとして私どもにも語られているのではないでしょうか。
私たち主を仰ぎ見て生きるものの信仰について、ヘブライ書11章1節にこう記されています。「信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです。」
まさにこの天の国にたとえられた「パン種」のように、信仰もまた目には見えなくとも、神さまの存在とその働きがなされていることの確信を得、さらに豊かなことはその事実をしっかりと確認することが主を仰ぎ見て生きる者に賜物として与えられていくということです。
お一人お一人のうちに、神さまのみ国、天の国の種が蒔かれているということをおぼえ、感謝します。同時に、その種は天の国の祝福と広がりをともに喜び合い、豊かに成長していくために、キリストの教会に与えられていることを覚えたいと思います。
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