この1週間を振り返ると、なんだかんだ震災に関わる話題ばかりになりました。
被災地から離れてはいますが、公私とも決して無関係ではいられません。今しばらくはこうなってしまうでしょう。
まだ被災地の本当の被害の酷さは、判ってもいないし、伝わってもいないと考えるべきなんだと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/goo.gif)
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<生産再開見通せず 設備破損、燃料不足…、企業直撃>
河北新報 http://www.kahoku.co.jp/ 2011年3月27日
自転車で駆け付けた10人以上の従業員が、がれきと格闘する。仙台港(仙台市宮城野区)の工業団地にある工業用刃物製造の東洋刃物(仙台市)の本社と隣接の工場。津波で甚大な被害を受け、今も工場内にがれきがうずたかく積もる。
敷地内にある工場は7棟。外壁には津波とともに押し寄せた大型トラック、コンテナが食い込み、どの棟の内部にも無数のがれきや乗用車が流れ込んでいる。
浸水は2階建て本社の1階天井部分まで達した。敷地内にいた従業員は全員避難して無事だったものの、業務で外出中の女性1人が亡くなった。
「2008年秋のリーマン・ショックの影響から、ようやく立ち直ったところだった」と肩を落とす庄子公侑社長。被害の大きさに「あまりにも痛い」と漏らす。
●「必ず復興を」
7棟の生産額は全社の3分の1を占める。宮城県富谷町の工場に本社機能も移して増産するなどしているが、7棟が担うはずの受注量の半分を補うのがやっとという。
いつ復旧と生産開始にこぎ着けられるのか。全て新調すれば数十億円かかる生産設備を、どう整えたらいいのか。庄子社長は「生産開始は見通せない」と途方に暮れる。
ただ大阪府など各地の工場も含め、400人近くに上る従業員は再建を信じているという。「もう失うものはない」。庄子社長は懸命に働く従業員の姿に「みんなで一丸となり、必ず復興させてみせる」と誓う。
●製造ストップ
仙台港近くのキリンビール仙台工場の津波被害も深刻だ。熟成用の貯蔵タンク15基のうち4基が倒壊。東北6県と新潟県に供給するビールの製造は完全にストップしている。
約32万平方メートル。日本製紙クリネックススタジアム宮城にして約10個に相当する広大な敷地の中は安全性が確保できず、数人の従業員しか立ち入りが認められていない。
「被害状況の確認を続けている。復旧のめどを検討できる状況にすらない」と同社東北統括本部は説明する。
仙台工場は1983年、仙台市青葉区小田原の旧工場から移転する形で操業を始めた。その旧工場ができたのは23年7月。同9月には関東大震災で横浜工場が全壊し、仙台がビール製造を担う拠点になったという。
「わが社にとって今回の震災は、関東大震災に匹敵する未曽有の危機。だが復興に向けて一歩一歩前進するしかない」
旧工場の誕生から88年。人でいえば米寿の節目で直面した災害に、東北統括本部の従業員たちは立ち向かう覚悟でいる。(山形泰史、鈴木美智代)
被災地から離れてはいますが、公私とも決して無関係ではいられません。今しばらくはこうなってしまうでしょう。
まだ被災地の本当の被害の酷さは、判ってもいないし、伝わってもいないと考えるべきなんだと思います。
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<生産再開見通せず 設備破損、燃料不足…、企業直撃>
河北新報 http://www.kahoku.co.jp/ 2011年3月27日
自転車で駆け付けた10人以上の従業員が、がれきと格闘する。仙台港(仙台市宮城野区)の工業団地にある工業用刃物製造の東洋刃物(仙台市)の本社と隣接の工場。津波で甚大な被害を受け、今も工場内にがれきがうずたかく積もる。
敷地内にある工場は7棟。外壁には津波とともに押し寄せた大型トラック、コンテナが食い込み、どの棟の内部にも無数のがれきや乗用車が流れ込んでいる。
浸水は2階建て本社の1階天井部分まで達した。敷地内にいた従業員は全員避難して無事だったものの、業務で外出中の女性1人が亡くなった。
「2008年秋のリーマン・ショックの影響から、ようやく立ち直ったところだった」と肩を落とす庄子公侑社長。被害の大きさに「あまりにも痛い」と漏らす。
●「必ず復興を」
7棟の生産額は全社の3分の1を占める。宮城県富谷町の工場に本社機能も移して増産するなどしているが、7棟が担うはずの受注量の半分を補うのがやっとという。
いつ復旧と生産開始にこぎ着けられるのか。全て新調すれば数十億円かかる生産設備を、どう整えたらいいのか。庄子社長は「生産開始は見通せない」と途方に暮れる。
ただ大阪府など各地の工場も含め、400人近くに上る従業員は再建を信じているという。「もう失うものはない」。庄子社長は懸命に働く従業員の姿に「みんなで一丸となり、必ず復興させてみせる」と誓う。
●製造ストップ
仙台港近くのキリンビール仙台工場の津波被害も深刻だ。熟成用の貯蔵タンク15基のうち4基が倒壊。東北6県と新潟県に供給するビールの製造は完全にストップしている。
約32万平方メートル。日本製紙クリネックススタジアム宮城にして約10個に相当する広大な敷地の中は安全性が確保できず、数人の従業員しか立ち入りが認められていない。
「被害状況の確認を続けている。復旧のめどを検討できる状況にすらない」と同社東北統括本部は説明する。
仙台工場は1983年、仙台市青葉区小田原の旧工場から移転する形で操業を始めた。その旧工場ができたのは23年7月。同9月には関東大震災で横浜工場が全壊し、仙台がビール製造を担う拠点になったという。
「わが社にとって今回の震災は、関東大震災に匹敵する未曽有の危機。だが復興に向けて一歩一歩前進するしかない」
旧工場の誕生から88年。人でいえば米寿の節目で直面した災害に、東北統括本部の従業員たちは立ち向かう覚悟でいる。(山形泰史、鈴木美智代)