ビール飲みオヤジの日々雑感

ビール飲みオヤジが日々感じる雑感を徒然なるままに。

変化に対応したものが生き残った

2012年01月19日 | 時事
これほど見事に「強い者が生き残ったわけではない。賢い者が生き残ったわけでもない。変化に対応した者が生き残ったのだ」がピッタリとハマる出来事はないでしょう。
オヤジの世代にとっても強力なブランドだった・・・のですから。
案の定、いろいろなブログやツィッターなどで取り上げられているニュースです。

デジタル化に先鞭をつけ、その行く末を十分に認識していたはずの企業が結果的に変化に取り残され、生き残れない。
他山の石としなければなりません。
明日は我が身です。

そういえばウチにあるデジタルフォトフレームはコダックなんだよな・・・

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<米コダックデジタル化に乗り遅れ 多角化突き進む富士フイルムと明暗>
産経新聞 http://sankei.jp.msn.com/ 2012年1月19日

 【ワシントン=柿内公輔】写真フィルムでかつて世界を席巻した名門、イーストマン・コダックが法的整理に追い込まれた。急速なデジタル化についていけず、日本企業などとの競争に苦しんだ。コダックの破綻は、衰退する写真フィルム文化の象徴でもある。

 「コダックは別格で、毎日何十本と売れた」。首都ワシントンの写真用品店から、かつての隆盛を懐かしむ声が漏れた。1880年の創業後、機能性に優れた商品を次々開発して業容を拡大し、写真用フィルムの世界最大手になった。米国を代表する企業として、コダック株は2004年までダウ工業株30種平均の構成銘柄でもあり続けた。

 写真を一般家庭に普及させたコダックの功績は小さくない。米紙ウォールストリート・ジャーナルのコラムニスト、ジョン・バッシー氏は「20世紀における伝統的な米国の企業ブランド」と形容する。

 だが、1980年代に入って競争が激化。皮肉なことにコダックが75年に世界で初めて開発したデジタルカメラの普及が業績の落ち込みに拍車をかけた。

 生き残りをかけて進出したプリンター事業も業績回復の決め手にならず、デジタル化を追求した富士フイルムなどと比べ「中途半端な多角化」(アナリスト)があだになった格好だ。

 コダックは現在、資金繰りを助けるため、長年蓄積してきた「虎の子」の保有特許のうち1千件以上もの売却交渉を進めている。だが、買い手探しは難航。昨年末に取締役3人が相次いで辞任するなど、経営体制の混乱も続いている。

 他社との競争は厳しいままだ。再建のため市場を納得させられる「青写真」を示せなければ、長年築いてきたブランド価値が損なわれることは避けられない。

コダックが経営破綻に追い込まれる一方で、同様に写真フィルムを中心とした商品構成を敷いてきた富士フイルムホールディングス(HD)やコニカミノルタHDといったかつてのライバルは比較的順調な業績をあげている。その違いはデジタル化のスピードだけではなく、将来を見据えた事業の多角化だった。

 「長年の競争相手だけに衝撃を受けた。ただ、コアビジネス(中核事業)を失ったとき、当社は事業の多角化でそれを乗り越えてきた」。富士フイルムHDの古森重隆社長は19日、コダックの破産法申請を受けてコメントを発表した。

 2000年度には写真フィルムを中心とする感光材料はグループの利益の6割を稼ぎ出していたが、デジタルカメラの普及に伴いフィルム販売は急減。05年から2年間をかけて、フィルム部門の3分の1にあたる5千人を配置転換やリストラなどで削減した。

 一方、00年以来、約40社に総額6500億円を投じるM&A(企業の合併・買収)を進め、攻めの経営に転換した。04年には「第2の創業」を宣言。液晶パネル用光学フィルム(TACフィルム)に始まり、化粧品、医薬品と次々に新規事業に参入。デジタル化よりも「化学メーカー」として業容を拡大した格好だ。

 一方、コニカミノルタHDは06年にカメラ、写真フィルムなどの事業を分離した。こちらもTACフィルム事業に注力し、次世代照明として期待される有機EL事業も育成してきた。

 半面、コニカミノルタとコダックはパートナー同士でもある。昨年2月にはデジタル印刷機の販売に関する世界規模での協業を発表したが、コダックの経営不安が伝わり「リスクを回避するため積極的な展開を控えていた」(コニカミノルタ関係者)。同社は今回の破産法申請による影響は軽微だとしている。

 米コダックの破綻を受けて、デジタル印刷機などの販売を手がけるコダック日本法人(東京)は「米国での破産法申請は日本法人が対象外で、日本のビジネスに直接影響することはない」としている。
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