ビール飲みオヤジの日々雑感

ビール飲みオヤジが日々感じる雑感を徒然なるままに。

遠くに在りて思う。

2016年11月20日 | 私事
昨日、東京である演奏会が開かれました。

オヤジも当初は出演予定でしたが、どうしても仕事の都合で福岡を離れることができず、2か月ほど前に出演を断念しました。

会社のオーケストラで知り合ったチェロ弾きの若者でした。
オーケストラの中では数的に圧倒的にマイノリティなビール営業、しかも地方営業の第一線で頑張って働く若者に、オヤジは親近感を持っていました。

お互いが地方からの遠距離団員だったので滅多に会うことはありませんでしたが、若者が首都圏の営業に転勤になり、こちらは相変わらず遠隔地でしたが練習で会う頻度も少し多くなり、室内楽をやろうとクァルテットも組んでオヤジの上京時に合わせて何回か練習を始めたところでした。

2年前の会社のオーケストラの演奏会に、福岡市民オーケストラで一緒に演奏していた大学オケの後輩が東京に転勤になっていて、聞きに来てくれました。
オヤジが先輩だからというだけでなく、この演奏会の指揮者もまた福岡市民オーケストラにかつて在団していて、その後輩とは懇意にしたこともあったからです。

そこでチェロ弾きの若者が彼の高校での後輩に当たり、高校時代に若者がチェロを始めたキッカケにも関わっていたことを知りました。

アマチュアオーケストラの世界が狭いと言えども、この再会の素晴らしさを感じずにはいられませんでした。

それから1年半後、若者は病と必死に戦い、31歳の生涯を閉じました。
クァルテットも練習録音が残っていますが、本番にかけることは叶いませんでした。

若者と高校、大学、会社、人生の各段階で関わった音楽仲間が彼の死を悼み、彼への思いを所縁の音楽で天国へ届けたいと昨日演奏会を催したのです。

残念ですが、その場にいなかったオヤジには会場の臨場感が伝わってきません。
「福岡で遠くに在りて思う」と決めながらも、実際には仕事の間に気が付けばその時間は過ぎ去っていました。
しょうがないことと思っていても、オヤジには何か忘れ物をしたような。

でも、とても素晴らしい演奏会だったようです。仲間の思いはしっかりと天国に届いたことでしょう。
そしてオヤジは1日遅れで仕事を終えて単身先の自室で一人、ようやく「遠くに在りて思う」・・・丸ちゃんへ献杯。



コメント
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