日比谷公園
宝塚宙組を観て秋の暮
日比谷見附跡(江戸城外郭城門の一つ)
秋の一日の夕暮れをいう。
清少納言の『枕草子』には「秋は夕ぐれ」とある。
秋のしみじみとした情緒は、夕暮れにこそあるという。
『新古今集』には有名な「三夕」の歌がある。
〈さびしさはその色としもなかりけり真木立つ山の秋の夕暮 寂蓮〉
〈心なき身にもあはれは知られけり鴫立つ沢の秋の夕暮 西行〉
〈見渡せば花も紅葉もなかりけり浦の苫屋の秋の夕暮 藤原定家〉
いずれも寂しい夕暮れの風景を詠んでおり、ここから「もののあわれ」の極みという「秋の暮」の本意が定まった。
東京宝塚劇場で昼の部の宙組の公演を観てきた。
公演後、日比谷公園と皇居のお濠端を歩くと、東京の秋の夕暮となっていた。
濠の面に映るビルの灯秋の暮