俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

春昼

2012-04-25 | 俳句・春・時候


春昼や亀石の目のやさしくて

春の昼には、のどかでのんびりとした明るさがある。その反面、どことなく物憂く、うとうとと眠気を誘われる。以前から一度見てみたいと思っていた明日香村の亀石を訪れた。のどかな春の昼であったが、亀石の目も微笑んでいるような優しさをたたえていた。

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中学生達へのガイドによる説明


橘寺の二面石

春昼や背中合はせの二面石


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踏青

2012-04-24 | 俳句・春・人事


青き踏む飛鳥の遺跡広々と

中国の行事からきているが、春の青々とした草の上を踏むことをいう。「青き踏む」と言いかえることが多い。伝飛鳥板蓋宮跡を訪れた。ここには溝や掘立柱跡などが残り、かなり大きな建物があったものと思われる。一面に青草が生え、その上を古代を偲びながら歩いた。

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踏青や飛鳥の御代を偲びつつ


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春陰

2012-04-23 | 俳句・春・天文


春陰や亀形石に水流れ

春の曇天をいう。「花曇」とほぼ同じ意であるが、花時に限らず用い、語感から受ける感じは暗く重い。平成十二年に発見された亀形石槽を見に行った。ここは酒船石のある丘の麓の窪地で、石造物は祭祀に使用されたのではないかといわれている。生憎春の曇天であったが、亀形石を見て精巧に彫られた技術の高さには驚いた。

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春陰や酒船石にガイドつき


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2012-04-22 | 俳句・春・人事


首塚の隣耕す飛鳥人

種蒔きや作付けの前に田畑の土を鋤き返し、柔らかくすること。昔は牛馬に鋤を引かせたりしていたが、現在はトラクターなどを使用し、機械化されてきた。飛鳥寺の裏門を抜けると蘇我入鹿の首塚があった。その脇で、飛鳥人が黙々と畑を耕していた。

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蘇我入鹿の首塚



耕人の点景として明日香村


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三葉躑躅(みつばつつじ)

2012-04-21 | 俳句・春・植物


声のよき鳥鳴き三葉つつじかな

ツツジ科の落葉低木。山地に自生するが、庭木としても植えられる。四~五月、葉に先立って枝先に紅紫色で漏斗状の花を一~三個つける。山道を歩いていると、きれいな鳥の声が聞えてきた。何鳥かはわからなかったが、その声に応えるかのように、道端に三葉躑躅が可憐に咲いていた。

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采女(うねめ)恋ふ三葉躑躅の咲けばなほ


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