俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

冬木立

2013-01-26 | 俳句・冬・植物


誰もゐぬベンチ並べり冬木立

立ち並んで寒々とした冬木の群れをいう。新宿御苑の銀杏並木は冬になるとすっかり葉を落とし冬木立となる。木の下には多くのベンチが並んでいるが、この寒さでは座る者とていない。ただ、冬木立が雄々しく冬空に立つばかりである。

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冬木立黒黒として曇り空


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寒桜

2013-01-25 | 俳句・冬・植物


寒桜今年米寿のひとのこと

山桜の一変種。花期が非常に早く、花は淡紅色。緋寒桜のこともいう。寒い日に健気にも寒桜が小さな花をつけていた。この花を見て、お世話になったひとで、戦中戦後を生き抜いてきた今年米寿になるひとのことを思い出していた。

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子福桜



一歩踏み出してみやうか寒桜


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蠟梅(ろうばい)(2)

2013-01-24 | 俳句・冬・植物


蠟梅の香に誘はれてしまひけり

写真は素心蠟梅。蠟梅の園芸品種で、花の中心部分まで黄色く香りが高い。良い香りがしたと思ったら素心蠟梅で、ついその香に魅かれて近づいて行った。若い女性や老人たちが写真を盛んに撮っていた。この時季に咲く数少ない花の一つである。

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蠟梅にけいたい立つる女かな


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蠟梅(ろうばい)(1)

2013-01-23 | 俳句・冬・植物


蠟梅や曇りて午後の散歩道

ロウバイ科の落葉低木。中国原産。日本へは江戸初期に渡来。一~二月頃、葉に先だってほのかな香りの黄色い花を下向きにつける。「唐梅」「南京梅」ともいう。朝晴れていたと思ったら昼頃から曇ってしまった。散歩道には早くも蠟梅が咲いていた。寒さの中に咲く蠟梅がいとおしかった。

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らふばいと言ひて過ぎ行く夫婦かな


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寒暮

2013-01-22 | 俳句・冬・時候


塒へと寒暮の鳥の帯なせり

寒中の夕暮れどきをいう。寒々とした夕暮れには星が光りはじめ、瞬く間に夜となる。その短い時間の情景に趣を感じたもの。日が沈むと、数百羽の水鳥が帯をなして山の端近くを塒へと飛んで行った。その壮観さを見ることができて、都会では味わえない感動を覚えた。

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男体山(なんたい)に笠雲かかる寒暮かな


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