俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

寒落暉

2013-01-21 | 俳句・冬・天文


渡良瀬の堤に立ちて寒落暉

寒の入日。寒中の大気は引き締まっているため、落日は輝いて美しい。渡良瀬遊水地の堤に立って寒の落日を眺めた。一度棚引く雲に入ったが、再び現れ、輝きながら山の端に入って行った。その一時に、一種の感動を覚えた。

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連山を翼としたり寒落暉


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枯蘆(3)

2013-01-20 | 俳句・冬・植物


枯蘆に日差し遍し音もなく

かつて村があった渡良瀬遊水地は広大な蘆原となっており、枯蘆を切り取って葭簀の生産が行われている。蘆の高さは2~3メートルあり、人の背丈よりもずっと高い。青空のもと枯蘆が冬の日差しを受けていた。そして、静かであった。

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男体山


十九夜供養塔













枯蘆原夕日に波をなせりけり


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冬木

2013-01-19 | 俳句・冬・植物


かつて村ありし処の冬木かな

冬枯れの木をいう。常緑樹にも用いるが、普通は葉の落ちた裸木に用いる方が多く、「冬木」の感じがある。渡良瀬遊水地を訪れた。ここは、栃木、群馬、埼玉、茨城の四県にまたがり、面積約33㎢という広大な土地で、ほとんどが蘆原となっている。旧谷中村があったところには大きな木と墓石、庚申塔、石仏などが蘆原の中に残っていた。その木は冬木となり枝の妙を見せていた。

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傍らに墓石のある冬木かな


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枯芒

2013-01-18 | 俳句・冬・植物


沼風に光放てり枯芒

葉も穂も枯れつくした芒。冬枯のなかの芒は一層侘しいものがあるが、そこに日本的な風情が感じられる。古典では「枯尾花」の用例が多かったが、現代では「枯芒(薄)」が一般的である。多々良沼の縁に枯芒が見られた。時折吹く風に靡き、光輝いていた。

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遥かなる山見えてをり枯芒


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白鳥(3)

2013-01-17 | 俳句・冬・動物


白鳥の一羽離れて漂へり

この冬は白鳥に縁があったお蔭で、ようやく晴れた中での白鳥を撮ることができた。群馬県の多々良沼は広々として遮るものがなく、また、近くに寄ってくる白鳥を見ることもできた。一羽だけ群れから離れて漂う白鳥がいた。その白鳥は羽を威嚇するようにそば立て、この後、他の白鳥を追い掛け回していた。

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白鳥の一羽が一羽追うてをり

















白鳥の翔けて青空残りけり


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