俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

雪吊

2019-12-26 | 俳句・冬・人事




雪吊の池に映れる日和かな




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庭木などの枝が積雪の重みで折れるのを防ぐため、

幹に沿って一本の支柱を立て、縄を八方に張り渡し

て枝を吊ったものをいう。







金沢市の兼六園の雪吊は、特に有名で、冬の風物詩と

なっている。







庭園の松の木に雪吊が施されていた。

その雪吊が池の水面にくっきりと映るほど風のない

よい日和であった。






雪吊の上を日輪とほりけり




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クリスマス

2019-12-25 | 俳句・冬・人事




赤ワイン開けしのみなりクリスマス




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十二月二十五日、イエス=キリストの降誕祭のことを

いう。







ただし、実際にいつ生まれたかは不明。







教会では聖樹を飾り、聖歌を歌ってキリストの生誕を

祝う。







クリスマスといってもケーキなどはなく、赤ワインを

開けただけである。






雪を見ぬところに住みてクリスマス




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聖樹

2019-12-24 | 俳句・冬・人事




丈高き聖樹見上ぐるばかりなり




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クリスマスにモール、蝋燭、豆電球、人形、贈り物

などの飾りつけをして立てる常緑樹をいう。







普通、樅や蝦夷松の若木を用い、最上部にベツレヘム

の星を置く。







『クリスマスの起源』(O.クルマン著)によれば、

中世の聖夜の降誕祭の序幕において行われた、アダム

とエヴァの堕罪の舞台劇で使われる「知恵の樹」とし

て、冬に葉が落ちてしまうリンゴの木の代用に、常緑

樹の樅の木が禁断の木の実を飾るために使用されたの

が由来ともされる。







リンゴはオーナメントボールと呼ばれる飾り(金属

光沢のあるメッキボールやガラス製のグラスボール)

になっていることが多い。







丈の高い聖樹があった。

色とりどりの飾りがついていて、上の方までただ見上

げるばかりであった。






二階にて聖樹の星の高さなり




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冬木の桜

2019-12-23 | 俳句・冬・植物




池の端に枝垂れ冬木の桜かな




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裸木となった桜をいう。







桜紅葉が散りつくし、やがて一枚の葉もなくなると、

桜は枯姿となる。







花時の華やかさを内に秘めた枯姿に、俳人は昔から

趣を感じてきた。







「冬桜」は冬季に咲く桜をいい、これとは別。







池の端に枯木となった枝垂桜が青空に立っていた。

その姿が美しかった。






落つる日の掛る冬木の桜かな




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菰巻

2019-12-22 | 俳句・冬・人事




菰巻や茶請けの菓子のほの甘く




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江戸時代から大名庭園で行われてきたとされる害虫

駆除で、マツカレハの幼虫を除去する方法の一つを

いう。







マツカレハの幼虫は、冬になると地上に降り、枯葉の

中などで越冬する習性をもつ。







このため、十一月頃、松やヒマラヤスギの幹の地上

2mほどの高さに、藁でできた菰を巻きつける。

春先にこの菰の中で越冬したマツハレハの幼虫を菰

ともども焼却し、マツカレハの駆除をする。







しかし、菰巻には害虫の天敵となるクモやヤニサシガメ

が大多数を占めているため、害虫駆除効果はなく、

むしろ逆効果であることが研究により証明されたため、

中止するところが増えている。







松の菰巻が目の前にある外の縁台で抹茶をいただいた。

その茶請けの練り菓子はほの甘くて、美味しかった。






菰巻のこと更に日を集めをり




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