俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

寒落暉

2023-01-21 | 俳句・冬・天文

 

 

寒落暉この惑星に戦あり

 

 

 

 

 

 

寒中に没する太陽をいう。

 

 

 

 

 

 

冬は寒さで大気も引き締まり、夕日は眩しいくらいに輝く。

 

 

 

 

 

 

夏の焼けるような赤々とした夕日とは対照的に、寒さで身が引き締まるような明るい輝きを放つ。

季語として大歳時記の「冬夕焼」の傍題となっている。

 

 

 

 

 

 

地球という惑星には、二十一世紀になってもまだ戦争がある。

寒落暉を眺めながら、西方の戦をしている遠い国を思った。

 

 

 

 

 

振返るたびに燃えをり寒落暉

 

 

 

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大寒

2023-01-20 | 俳句・冬・時候

 

 

大寒や榎に夕日当たりゐて

 

 

 

 

 

 

二十四節気の一つ。

太陽の黄経が三〇〇度に達するとき、陽暦一月二十日頃に当たる。

 

 

 

 

 

 

一年中で寒さが最も厳しい時季で、日本を寒波が覆うことが多い。

 

 

 

 

 

 

寒稽古の真っ盛りで、柔道、剣道、弓道、空手などの道場では、海中に入って心身を鍛えるところもある。

 

 

 

 

 

 

榎の大木に大寒の夕日が当たっていた。

寒さの中にもぬくもりが感じられた。

 

 

 

 

 

大寒や人影のなきグラウンド

 

 

 

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臘梅

2023-01-19 | 俳句・冬・植物

 

 

臘梅の匂ひぬマスク外しみて

 

 

 

 

 

 

ロウバイ科の落葉低木。

中国原産で、唐梅ともいう。

 

 

 

 

 

 

晩冬、葉に先立って芳香のある黄色い花を数個ずつ集まってつける。

 

 

 

 

 

 

臘月(陰暦十二月)に咲く梅という意味で臘梅(梅とは別種)、蝋細工のように半透明で光沢があるので蠟梅という説がある。

 

 

 

 

 

 

臘梅が咲いていたので近づいたが匂わない。

そこで、マスクを外して鼻を近づけるといい匂いがした。

 

 

 

 

 

臘梅の雨に濡るるも色香あり

 

 

 

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万両

2023-01-18 | 俳句・冬・植物

 

 

万両のひつそりとして艶やかに

 

 

 

 

 

 

ヤブコウジ科の常緑低木。

暖地の樹下に自生し、観賞用に庭に植栽もされる。

 

 

 

 

 

 

夏、小さな白花を下向きにつけ、果実は小球形でかたまってつく。

冬に深紅色に熟する。

 

 

 

 

 

 

実が千両より大きいことから、万両と名づけられている。

千両は葉の上に実がつき、万両は葉の陰に実が垂れ下がる。

 

 

 

 

 

 

道端に万両が真っ赤に生っていた。

葉陰にひっそりとしているが、艶やかでもあった。

 

 

 

 

 

万両や隠棲の日々諾ひて

 

 

 

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寒禽

2023-01-17 | 俳句・冬・動物

 

 

寒禽の鳴き交はす枝頭上にす

 

 

 

 

 

 

山野、川、海などで厳しい冬の中を生きている鳥をいう。

 

 

 

 

 

 

種類を問わず、寒さにちぢこまっている鳥や逆に寒さとたたかっている鳥をいい、必ずしも寒中に限る必要はない。

 

 

 

 

 

 

寒さに悴んだ姿をしている鳥を「かじけ鳥」という。

 

 

 

 

 

 

寒禽が鳴き交わしていた。

それは、たまたま散歩で通った頭上の枝にいた。

 

 

 

 

 

寒禽のありくや児童遊園を

 

 

 

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