暫くの道に柘榴の熟しをり
ザクロ科の落葉小高木。
西アジア原産。
日本にはシルクロードを経て、平安時代に薬用として渡来した。
秋、球形の果実を結び、熟すと裂けて鮮紅色の多数の種子を現す。
種皮は甘酸っぱい液に富み、食べられる。
花柘榴は結実しない。
柘榴が生っていた道に暫くぶりに通った。
すると、柘榴は大きくなって、既に熟していた。
恋の歌詠みしことなし柘榴の実
暫くの道に柘榴の熟しをり
ザクロ科の落葉小高木。
西アジア原産。
日本にはシルクロードを経て、平安時代に薬用として渡来した。
秋、球形の果実を結び、熟すと裂けて鮮紅色の多数の種子を現す。
種皮は甘酸っぱい液に富み、食べられる。
花柘榴は結実しない。
柘榴が生っていた道に暫くぶりに通った。
すると、柘榴は大きくなって、既に熟していた。
恋の歌詠みしことなし柘榴の実
遠目にも夕日に光る芒かな
イネ科の大型多年草。
日当たりのよい山野、土手、荒地などに自生する。
秋の七草の一つ。
毎年、宿根から芽を出し、夏から秋にかけて二〇~三〇センチの黄褐色か紫褐色の花穂をつける。
屋根を葺くのに使用したため茅(かや)ともいう。
また、花穂が開くと真っ白な獣の尾を思わせるような形となることから、尾花とも呼ばれる。
遠くから見てすぐに芒と分かった。
芒は夕日に輝いていた。
一斉に風に靡けりむら芒
秋日背に入る公園や人まばら
眩しい秋の太陽、あるいはその日差しをいう。
立秋を過ぎても日は衰えず、残暑厳しい日が続く。
秋分を過ぎると太陽は次第に南下し、日差しも衰えてくる。
まだ暑さの残る秋の日を背中に受けながら、公園に入った。
案の定、人はまばらであった。
穏やかな明日を願ひぬ秋没日
めひじわやひとり遊びの原つぱに
イネ科の一年草。
路傍、空地、庭などに自生する。
「めひじわ」は「雌日芝」の別名。
雄日芝よりも穂は細い。
高さ約五〇センチメートル。
まばらに分枝し、広線形の柔らかい葉を互生する。
夏から秋にかけて、枝頂に緑色の小穂をつける。
原っぱには人が誰もいなかった。
ひとりで遊んだが、そこにはめひじわが群生していた。
雌日芝の原と化したる畑かな
夕顔の実に気まぐれな小雨かな
ウリ科の蔓性一年草。
インド原産。
秋に実り、重さ一五キロにもなる。
夕顔の果実は丸形または長大で、未熟果は煮物・漬物にする。
熟したものは干瓢にし、さらに熟して固くなった果皮は炭取り・火鉢・花器などの容器に加工する。
畑に夕顔が転がっていた。
まさか雨は降らないだろうと思っていたが、気まぐれな小雨が夕顔に降ってきた。
夕顔の実や川音の増すところ