中国の習近平国家主席は平成3年(1991)5月24日、神戸市諏訪山公園の
ビーナスブリッジを訪れ、記念写真に納まっていたと神戸新聞が2019年6月24日の
夕刊で報道していました。
上の写真がその写真で中央が習近平国家主席です。
当時は福建省の省都福州市のトップで、まだ37歳。今よりもやや細身で、口元に
笑みを浮かべている。神戸の福建華僑の人達が案内接待をしたとされています。
来日の経緯は当時の神戸福建同郷会のメンバーが代替わりで不明であるが、伝え聞く
ところ、福建省と姉妹都市の長崎県や沖縄県を訪問した際、神戸にも立ち寄ったとのこと。
詳細は神戸新聞NEXTのサイトで記載されています。
神戸新聞NEXT|総合|若き日の習近平氏 神戸ビーナスブリッジでの一枚 (kobe-np.co.jp)
1993年10月にも習近平国家主席は友好代表団の一員として来日し大阪で京阪神の華僑と
宴席を囲む写真が残っているとのこと。
写真は関帝廟の前にある福建同郷会館に展示されています。
上の写真はビーナスブリッジからの神戸市の景観と愛の鍵のモニュメント付近です。
神戸華僑の歴史については下記のブログで纏めています。再掲載します。
福建商業会議所の石碑 in 福建会館ビル on 2020-9-16 - CHIKU-CHANの神戸・岩国情報(散策とグルメ) (goo.ne.jp)
神戸華僑の歴史は1868年の神戸港開港とともに始まります。最初は長崎から移住
してきた人達であった。華僑は故郷とのつながりを大切にします。戦前から神戸
では、広東、福建、そして三江(浙江、江南、江西)の3つの地域から来た華僑が
夫々、広業公所(広東系)、福建公所(福建商業会議所)、三江公所(三江商業会)
の3団体が作られました。
広業公所は現在その役目を終え解散している。海岸通のKCCビル(華僑歴史博物館が
2階に入っている)の海側に記念碑がひっそりと残っているのみである。
福建公所(福建商業会議所)は現在も財団法人福建会館として活動しています。
主に福建の南部の閩南(びんなん)の人々が中心で戦前は台湾出身の人々も出入り
していた。三江公所(三江商業会)は昔は福建公所に隣接してあったが、現在は
三江会館といい、多聞通の神戸地方裁判所近くに移転しています。
尚、福建公所の前身である神戸八閩公所は明治3年(1870)に設立されています。
華僑を代表する団体として1909年5月、当時の駐日領事の勧告で、神戸中華商務総会
が設立されました。事務所は1893年に創建の中華会館に設置されました。
会長や理事は広江公所、福建公所、三江公所が輪番で担当。
1911年11月、神戸の華僑が当時の辛亥革命政権を支持するため、清政府と直接関連
する中華商務総会が「中華民国僑商統一連合会」に改称され、1912年3月に連合会が
解散され、商務総会の名称に戻ったが、1918年中華民国商会法により神戸中華総商会
と改名した。
戦後は華僑総会が華僑を代表する機関として総領事館や県市の窓口となっている。
現在は大陸系の神戸華僑総会(下山手通)と台湾系の留日神戸華僑総会(北野町)の
二つが活動しています。
習近平国家主席が主導する中国の最新の五中全会2020と全人代2021について簡単に
纏めておきます。
五中全会2020
中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(五中全会)は2020年10月26日~
10月29日に開催されました。
要約
(1)習主席の後継者を示唆する重要人事があるとの観測があったが、なかった。
2022年秋に開催される予定の第20回党大会では、内規の年齢制限にかかわらず
習近平氏が最高指導者として続投する可能性が高い。
(2)2021年~25年の経済運営目標「第14次5カ年計画」では米中対立の長期化を
にらみ、成長の軸足を外需依存から内需主導型への移行を目指す新政策「双循環」
が盛り込まれた。具体的な成長率2021年3月の全人代で決定される予定。
(3)2035年までの国家戦略を先進発展国家の水準に引き上げるとし、高齢化や環境問題、
貧富の格差などを課題に挙げた。2019年の中国の一人当たりのGDPは1万ドル余
(10,162ドル)
関連サイト:
中国共産党第19期五中全会コミュニケの要点--人民網日本語版--人民日報 (people.com.cn)
(1)2021年の国内総生産(GDP)成長率の目標は6%
(2)2021年から2025年の経済目標「第14次5か年計画」で成長率目標設定せず
(3)2035年までの長期目標で1人あたりGDPを中進国の水準に引き上げ
(4)香港の選挙制度に明らかな欠陥があるとして見直しを提案
(5)2021年予算案で前年比6.8%増の国防費計上。2020年予算案より伸び率拡大
関連サイト:
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