それで、夢の話なんです。
夢と云っても、まあ、当然、将来の夢を語る何て事ではありません。
当然、寝ている時に見る夢の話です。
我が家の周囲の風景と云うか、様子が、変なのです。
似ている風景のようで、よく見ると、見知らぬ建物とか、見知らぬ道とか、周囲に崖があったり、丘があったり、坂があったり、荒れ地、原野があったり。
でも、見知らぬようでいて、よく見ると、懐かしいような、いつか見ていた風景に思えたりする、不思議な風景なのです。
ここは何処? 私は誰? そんな、不安を抱きつつ、眼を覚ますのです。
そんな夢を、これまで何度か見たような?気もしたり、いつも同じ風景を見ているような?気もしたり、でも、もしかして、一回きりしか見ていないような、そんな気も?
それで、ある日のこと、ウォーキングの時、いつものコースを外れて、この風景に足を踏み入れたのでした。
いつもは、横目で見ながら通り過ぎていた湿地帯です。夏場は木も草も茂り、この風景よりも、未開の原野感・荒野感があります。
左側を眺め、右側を眺め、
未舗装の道に分け入ります。
こちら、左手方向にチラホラ見える住宅の一画に、我が家も在るのです。この方向から我が家を眺めるのは初めて。
しばらく眺めていると、エっ! これって! もしかして! 夢の中で見た風景!では、と、そんな気がしてきたのです。
とても、不思議な感覚でした。
こんな風景が、我が家の、直ぐそばにあったとは、30年近くも知らずにいたとは、なんとも、なんとも、不思議で、新鮮。
と、そのとき思ったのです。
で、そのときは、いまから2年前ことでした。
あれから、週に1・2回とか、2・3回とか、このコースを歩くようになりました。ここに掲載した写真は2年前のものです。
道は、ほぼ中間地点で二股に分かれ、一方は住宅地に上がって行きます。
左手方向、原野沿いに進みます。
陽当たりも、風当たりも良さそうな家。
こんな風景がつづきます。
このあたり、道を横切るタヌキと遭遇したことがあります。タヌキと云えば、昨日も買い物に行く際、道路の端に横たわるタヌキを見かけました。
まあ、タヌキとは昼間でも年に数回遭遇します。
遭遇と云えば、蛇、こいつは、あまり、好きではありません。この道でも3回ほど出くわしました。
一度は、もう少しで踏みつけるところでした。蛇は、他の生き物の気配を感じると、じっとして、固まることで、気配を消し、姿を消す、そんな習性があるようです。
と、云うことで、夏場、このコースはあまり歩きません。雑草が生い茂り、歩きにくかったり、蛇が発見し難くなったりするからです。
こちら、見にくいのですが、湿原を横断する木道です。
我が家がある一画につづく木道。ここを横断して我が家に帰ると、ホントに、ホントに、別世界から、突然、現実の世界に戻る感覚があるのです。
でも、残念ながら、その感覚を楽しめたのは、2回目まで。
そろそろ終点です。
この朽ち果てたポンプ、いい風景です。
ここで終点。
それで、この原野道は、実は、実は、つくば市より危険なので通行は禁止されているのです。
でも、何故か大きな禁止看板の側に、小さな「ADOPT a Road(アダプト ア ロード)」の看板。この看板は強行突破した後で気づきました。
ボランティアが、月に一度、歩きやすいように草刈りなどしているのです。
※ADOPTには「養子にする」と云う意味もあるようです。
私も利用させてもらっているので、たまには草刈りの手伝いをと、考えてはいるのですが、いまだ実現していません。集団行動は苦手なのです。
ネットで調べてみると、全国的にアダプト・プログラムとして、市民と行政が協働で進める、新しい「まち美化プログラム」だそうです。
危険なので通行は禁止しているのに、歩きやすいように整備している、何だか、よくわからない道なのでした。
私としては、珍しく、通行禁止の立て看の文面を素直に受け止め、30年近く通行を差し控えていたのです。
そして、立て看を無視して、分け入って、別世界の経験をしたのでした。
やはり、お上の言葉は、そのまま素直に受け止めてはいけないのでした。
まあ、兎に角、身近でいい体験でした。
そうでした、距離にして800メートルほどの道です。
それでは、また。