NHKの“世界ふれあい街歩き”を見て、歩いている“ふりをしている”シリーズで、中国の「黄山宏村」を歩いています。
街の外れに近づき、緑が目に付くようになりました。ひとりで散歩している犬とすれ違います。日本でも見かける犬です。
スケッチの道具を手に提げ、先ほど会った、武漢から来た美大の学生さん達のようです。
やってます、傘をさした方は壁に向かって写生ですか? そんな方を向いて何を描いてるの?
出ました。先ほどから、高い壁と狭い路地で、視界が、ずっと、ずっと、遮られ、広々として、遠くを見渡せる場所に出たかったのです。
街の外周は、緑もあり、遠くに黄山の山並みを望む大自然なのです。でも、何で?どうして? なのです。
狭い一画に密集し、狭い路地に、高い壁に、窓の少ない家、どうしてなの? 土地は、いっぱい、いっぱい、あるのにねェ。
昔は敵が攻めて来るので、防衛上の理由からでは?と考えられますが、それは、ずっと、ずっと昔の事では? と思うのですが、やはり、つい最近まで守りを固める必要性があった?
それより、やっぱり、いろいろな事情から、ずっと、ずっと、昔のまま住み続け、暮らし続けて現在に至り、そして、“昔のままが珍しい”で、世界遺産で、観光客が押し寄せ、入村料金“80元”で、ヨカッタ、ヨカッタ・・・・・・と、云ったところでしょうか。
まぁ、その辺の事情は、置いといて、河のせせらぎを聞きながら、遙か彼方の黄山を眺め、一休みして、街の中心に戻ります。
崩れかけ、剥がれかけた土塀の先に、まだ白さの残る“ばとうがき”が見えます。
門から中庭を覗くと、おじさんが花に水をやっています。ちょっと入ってみましょう。
バイクがあります。狭い路地では四輪車より二輪車です。
この“ジョウロ”なんか、どこか、変?デス。全体のバランスが、これまで、あまり、見かけないデザインです。中国固有の伝統に基づくデザインなのでしょうか?
なかなか広い庭です。建物はやはり窓が少ないです。この住居は二百年前のものだと、おじさんが話してくれました。
テーブルに置かれた“赤い魔法瓶”、同じ色、同じ形、同じ大きさ、他でも良く見かけました。きっと、ヒット商品なのでしょう。
部屋に案内してくれました。いろいろなモノが、いろいろと置かれています。
中国の方は、掛け軸が好きなようで、どこのお家でも良く見かけます。ここは居間なのでしょう。高く積まれたイス、滅多に使わないのでしょう、柱から伸びた紐で、しっかりと固定されています。
このおじさんも、現役を引退して、故郷で余生を送っているそうです。ここの住民は、若いときは外で働き財産を蓄え、老後は故郷でのんびり暮らす、そんなスタイルが、ずっと、ずっと、昔から続いているそうです。
そして、世界遺産に登録された現在、ここの暮らしは変わるのでしょうか?
これからは、外からお金を持った観光客が、大勢村にやって来るのですから、住民の暮らしも、いろいろと変わっていくのでしょう。
まぁ、そんなこと、通りすがりの観光客が考えても・・・・・・。
まだ、まだ、宏村を歩き回ります。
それでは、次回。
※明日は一日ドックの為に、たぶん更新できないと思います。宜しく。