これまで三話を見ていたので、まあ、それなりに楽しめ、それなりに面白かったです。
ストーリーの展開は、それなりに予測でき、それなりにハラハラがあり、落ち着く処に、落ち着いて、ヨカッタ!ヨカッタ!の結末。
連続ドラマはその回だけ見ても、ドラマの世界に入り込めず、一歩距離を置いて見るので、何度こりゃ?になります。でも、しかし、嵌まってしまえば楽しめるのです。
東京の外れ、昭和の匂いが残る町で、物語は展開します。
それで、今回は、冬子と殺された旦那との関係を中心に展開か?と、思っていたのですが、その辺にはあまり時間が割かれていませんでした。
予想外に、宗田行介(高橋克典)の出所して来た刑務所仲間、中里茂(渡部秀)と、花屋の主人島木雅大(八嶋智人)の愛人、キャバクラ嬢の南野千果(倉科カナ)との絡みで、ドラマは展開します。
それにしても刑務所から出所して、待っている恋人に会いに行くと、既に彼女には男がいた。よくある話、よくある展開。
前科者には世間は冷たい、女にふられ、また悪の道に・・・。で、ドラマは展開します。
悪の道に引き込むのが、冬子の旦那の仲間、取り立て屋の矢部(津田寛治)です。こいつ思っていたより、ずっと、ずっと悪党でしたした。
単なる取り立て屋ではなく、手下を抱えて、窃盗、強盗、等など、手広く裏街道で稼いでいるのでした。やくざ、組織暴力団とは異なる、所謂、半グレ?
と、云う事は、冬子の旦那も同類なのです。冬子の旦那は、矢部と冬子の会話から、手下ではなく対等な関係にあったと思われます。
矢部は手下を抱え、国産最高級車に乗り、出所して来た茂にマンションに住まわせる等、かなりの羽振り。と、云う事は、冬子と殺された旦那との生活は、それなりの生活をしていたのです。
何をしているのか、よくわからないそんな男を、冬子は何も疑わず、それなりの「甘い生活」を送っていた。冬子を騙すのは赤子の手をひねるようなもの?
それにしても、冬子は、亭主の日頃の服装、言動、立ち振る舞いから、収入の多さから、堅気の人間では無い、と、気づかなかった?
行介と冬子の会話で、
『青野のやったことを聞いて信じられなかった。ひどい人間だと思いました。でも、私はそんな青野とずっと暮らしていたんです。ちょっとお金を借りただけの真面目な人たちの幸せを踏みにじりながら・・・』
仲間だった矢部に商店街で偶然出会った以降、何度か会い、初めて亭主の仕事を聞かされたのです、がァ・・・。
矢部から『あんたも仲間だ、青野の稼いだ金で飯食ってたんだろ』の言葉。それとなく気付いていた?冬子に、過去の自分に・・・。
『あなたは何も知らなかった訳ですから・・・』
ほんとに知らなかった? ほんとは、それなりに、薄々は、気付いていたが、亭主に問い質すことはしなかった。甘い生活を失う事が怖かった。
『私が青野の妻だった事を隠してあなたに会ったのは、どこかであなたが酷い人だったらいいなんって。もし、そうだたら気が楽になれるって、だけどあなたは、みんなの人生を変えられるような、温かいコーヒーを淹れてくれる人だった。私は狡かった卑怯だった。私は最低の人間なんです』
この言葉から、殺した犯人が悪党であれば、殺された人間は善人で、亭主の悪行の免罪符になる?亭主の事、やっぱり、知っていたのです。
♪知っていながら 知らんぷり 何故!何故!何故なのォ~~! 人間は弱いのです。自分に都合良く解釈するのです。正常性バイアスですか?
それで、結末は、行介、冬子、千果たちの助けで、茂は矢部の魔の手から逃れ、行介と冬子の関係もより近づき、茂と千果は互いに大切な人になり、ハッピーエンド。
千果と茂が鯛焼きを食べるシーンの背景は此処でした。
花屋の主人だけが、千果との関係が切れて、悲しく、寂しく、辛い結末。奥さんに土下座?
でも、最終回ではありません。
次回が最終回で、壇蜜演じる居酒屋の女将を中心に、物語が進行するようです。
それでは、また。