森のなかまと楽しい10Holes

手のひらにすっぽり隠れてしまう小さい楽器10Holesについてボチボチと

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まとめ:ハーモニカのお手入れについて
まとめ:ハーモニカの調整について

申し訳ありませんが現在ハーモニカ調整に関する技術的な質問にはお答えしておりません。質問して頂いても無視することもありますので予めご了承ください。

El Capitan QTC by PEAK LED SOLUTIONS

2012-04-01 22:27:47 | フラッシュライト
つい触っていたくなるものが二つも合わさってしまいました。まさにカレー・ハンバーグです(笑)。

長らく入荷が無かったPEAK LED SOLUTIONS社から春風にのって気ままなライト達が入荷したようです
今回はたまたま現物を目にして購入できる機会がありましたので3週間程ラブラブ、そしてラブラブな蜜月を過ごさせて頂きました。


単3一本でおよそ54ルーメンと12時間のランタイム。単3一本で100ルーメンを軽々超えるライトが多い中このスペックからしてもう既にシブイ存在のEl Capitanです。ちなみにEl Capitanはヨセミテ国立公園巨大な一枚岩の名前です。Eigerはスイスの山だそうです。洒落ているなぁ。。


すべり止めのローレットが施された軽くて強いアルミに、これまた定評がある強いType3HAで素っ気なく仕上げられています。ロゴや型番の刻印もありません。
失礼な言い方ですが「手作り感」が強く、黒一色だとちょっと野暮ったいカンジがするライトです。でも何気なく触ってみたのです。

「駄目だ!抗えない。。」

最初に購入したPEAKの製品はEigerのステンレス製でした。ステンレスはアルミよりも重い素材ですが単4電池1本なのでさほど重さは気にならないのですが、アルミ製のEl Capitanのこの軽さ、直径、ローレットの感触はちょっと言葉では表し難いくらいのラブ度であります(笑)。
配光を見るとEigerよりスポットが出ますが、夜道を歩くにはちょうど良い感じです。もうベタベタ触りまくってしまいます。

「森のなかまさん、またシブイの気に入りましたね。。。これQTCが載ってるんですよ。。こうやってゆっくりと締め込むと。。」
「おーーーーっ!調光してるじゃないですか!」
「でしょ?」

Quantum Tunnelling Composite(QTC)はPERATECH社が取り扱う複合素材で「過重により金属粒子間の距離が変化するに従い量子トンネル効果により抵抗値が現象するという」よくわからないけれど(笑)、そのままだと電気を通さないけれど、圧力を加えると電気が良く通る素材のようです。詳しくは"What is QTC?"をご覧下さい。


ツイスト式のEl Capitanのヘッド。ねじ込む事で電池とヘッドが通電し点灯します。ねじ込むとヘッドが電池を徐々にオッペスので圧力が発生します。この発生した圧力をQTCにかける事でライトの調光をしてしまおうという、実に直感にマッチした方法です。


余談ですが(余談ばかりですが)ヘッドの端子と触れる電池のプラス端子です。最初は真っ平らでしたがそのうちこんなかんじに凹んできます。これくらい凹んでくると端子との接地面が増えるので何かと都合が良いようです。なので何回も使うようなエネループは使わないようにしました。

実際の製品で調光している映像をdouguyaさんがネットにあげられています。

動画 QTC実演

実にスムーズに調光しているように見えますよね。でも実は結構ムズイのですよ。。これが。。


ライトの奥にある6角形のところにQTCがあるようです。
原理からするとヘッド端子と電池の間にQTCをそのまま挿入しても良い訳ですが、電池交換時になくしてしまったり、部材がQTCを摩耗させるのを回避するための工夫がなされています。


取り出したQTCのユニット。筒を下にして手のひらにトントンと叩くと何とも嫌そうに(笑)姿を現します。適当なところまで出て来たらピンセットや先細のプライア等で下界に引きずり出してあげます。

森のなかまは時々興味本位でこのユニットを引きずり出しては、コショコショと磨いたり掃除したりします。何となく調子が良くなったような気がする事もありますが、きっと気のせいだと思います。もし同じような愉しみをなさる方は自己責任でお願いしますね。


左側に穴があいた黒くて四角いのがQTCです。金属のバンズでサンドイッチすることでネジの締め込みに応じた圧力がQTCにかかるよう工夫されています。単純ですが良いアイデアだと思います。

注意するのはこれらのパーツは非常に細かいです。QTC単体での取寄せは恐らく出来ないようですから、不用意に取り出してスパコーンと飛ばしてし無くしてしまうと泣いてしまいます。

既に御存知かと思いますがdouguyaさんのBlogに細かい注意点がありますので必要な方は参照して下さい。早い時期にこれだけの情報を出される販売店にも頭が下がります。ありがたいですよね。

もし、QTCユニットが外れてしまったら・・・ EL Capitan編
もし、QTCユニットが外れてしまったら・・・ Eiger編


筒にもどす時は、こんな風に6角形が上になるようにして入れ、電池でゆっくり平行にオッペスです。QTCを挟むパーツを確り挟んでおかないと入れている間にバラバラになったりします。構造的に6角部を押すとあっという間にばらけます。

ねじ切り部で抵抗を感じたら無理に面のまま入れるとネジ切り部を傷つけてしまいます。
パーツを立てねじ切り部を通過させたのちに棒等でツンツンして面になるように方向転換させましょう。
もしQTCを外に出す時は、泣かない為にもきちんと整頓した場所で作業をしましょうね。


集光はリフレクター(反射板)ではなくコリメータ(レンズ)によって行われます。


最大発光での明るさです。右側は上から除いた配光です。うっすらと180度方向にも周辺光が出ているのがわかります。下の板が茶色いので色温度が低く見えるかもしれませんが、実際は左側のような色合いです。


微灯で点灯させるとLEDを発光させたまま覗き込む事ができるくらいです。
原理的には最小から最大までねじ込む量に応じて無段階の調光が可能なのでありますが。。。

正直いいますと調光は思うようにできない事が多いです。

圧力が加わったQTCの復元や、ねじ切りのピッチ、Oリングのすべり具合、ヘッドの回し方等に左右されてスムーズに調光出来る時もあれば、2段階調光みたいな挙動をする事があります。一旦緩めてカラカランと軽く振ると治る事もあれば、そうでない時もあります。

特に希望する位置で停止させるのが難しく感じます。

「ここで停まって欲しいんだけど。。」
「さっき通過したからいいじゃん」
「。。。。」

このためSunwayman Vシリーズのようなスムーズな調光を期待されると、とても残念な気持ちになるかもしれません。

でも。。

森のなかまは、このライトがとても好きになってしまいました。


後ろには何やら怪しげなものが詰まっていました。同社の加モーメンタリースイッチは使えないとの事ですがネットではこのスイッチを付けて押す圧力で調光するという強者もいました。

3週間も使ってると癖が段々とわかってきました。

「一旦これくらい戻して、こうじゃない?」
「残念でーした!。。あれ?まんまと。。」
「ふふ。。」

絶好調の時は片手でも連続して希望する明るさで止める事が出来たりするとかなり嬉しいです(笑)。


後ろ姿もなかなか良いですね。

「意に従わない道具を使っていて何が面白いのさ。。」

と言われてしまうかもしれませんが、確かに。。でも楽しいんです。
そういう付合い方を楽しめるようだったら、現在のQTCはとても楽しめるし、実用性はあると思います。

もちろん、そんなの「イヤ」というのであればQTCの機能を使わずガサッと回してあげれば良いだけです。もしかしたらQTCだけ取り外せば普通に動作するかもしれません(確かめていないですがQTCのみを取り出しパーツを元に戻せばこれまでのようなOn/Offのみでの使用ができました。一応選択肢はあるのですね)。


「あるもの」と一緒に購入したPBのSwissGripハンドルのキーリングです。
なんとドライバ(ネジ回し)のハンドルのアクセサリです。
もう常人には分からない世界だと思いますが、PBを愛すあまりこんなものが売り出され、これを買う人間がいるのです(笑)。。ここに。。

どちらも触っているだけで上機嫌になるシナプス結合ができあがっているのでとても嬉しいマーベラスなセットです。風変わりなヌンチャクにも見えますね(笑)。

で、「あるもの」なんですが。。またPBであります。


PBのピックツールストレートタイプ」です。

Oリング等、傷を付けてはいけないモノを引っ掛けて取り外したりするためのツールです。

ライトにはOリングと呼ばれるゴムの輪っかが入っています。防水性を確保する目的もありますがリングが筒の内側を触れる事によって安定した締め心地を作り出します。定期的にグリスアップする事で無用な摩耗を減らす事ができます。
今までは楊枝を使用していましたが。。QTCの調光でネジの開け閉めがスムーズでないと調光し難いのでは?と勝手に思い、どうせ作業するんなら一度試してみたかった専用ツールを購入してみる事にしました。これが使ってみてビックリです!

「マーベラス!ファンタジェスタ!」


相手の部材を傷つけない事を目的としているので、先端は丸くなっていて磨きあげられています。

Oリングと部材の間にスッと差し込み、えぐると簡単にOリングが滑るように外れます。これはかなり感動します(笑)。

あまりに感動したので数本メンテナンスをしてしまった程です。病み付きになりそうです。


感動してしまったのでつい写真に撮ってみたくなります。 ハンドルを光らせたかったのでEigerを後ろにくっつけて発光させています。


一応やる事はやっておかないと(笑)。。Quadで着色です。毎度すみません。。


最後にEigerと記念撮影です。黄色いのはリボンがついた帽子の飾りがついたヘアゴムです。何かをちょいと押さえたりするときに重宝していますが、単に。。

「可愛いから」

付けています(笑)。安くて可愛いものが多くて楽しいです。

不思議な魅力が詰まったPEAKのライトは気ままに仕様や姿を変えてやって来ます。そして直ぐに売れてしまいます。
明るさや高級感とかを求めている方は不用意には手を出さない方が身の為ですが、何かを感じる人はすぐにでも行動に移した方が良いでしょう。一度無くなってしまうと次は何時入荷するのかサッパリわからないようです。

それでは!

P.S.

2012.04.01 22:26現在で、douguyaさんにEl Capitan QTC HAの在庫があるようです。ふふ。
コメント (2)
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Suzuki Olive

2012-04-01 15:16:07 | ハーモニカの機種
3/22に発売されたSuzukiの新しい10Holes、Oliveがやってきました。

昨日は「ピューッ、ゴーッ」と台風のような風が吹き荒れていました。いかがお過ごしでしょうか。

このところ土曜日が荒れ模様で日曜日にお散歩という流れができていましたが、花粉と日頃のダメージであまり都内へ出かける事がなく発売後も購入を見合わせていたOliveですが。。。

「通販で買えば良いのでは」

と閃きました(笑)。
工具ならプロツール、ライトならアカリセンター、と通販を使うのが当たり前になっていたのですが、ことハーモニカをネットで購入するという習慣がなかっただけに思いつきませんでした。

ならば、「ハーモニカ担当のつぶやき」や実店舗でお世話になっている「谷口楽器」さんで購入してみようと平日にOliveを注文してみました。
本数にもよりますがポストに配達される普通郵便でしたら送料200円という選択肢があるのも嬉しいです。

店頭でも見た事がありますが出荷前にフイゴで「ブファー」と発音確認をしてくれていますし、ケースが潰れないよう段ボールでカチンと巻いてくれていますので郵送も安心なのであります。


いつもの樹脂ケースではなくカートンボックスです。

持ち歩き用にクリーナークロスのような素材でできた巾着袋がつきます。
打撃や圧力には無力ですが埃や汚れ避けには十分であります。

正直ハープのケースはこれで十分だと思います。
最初は不安かもしれませんが、これまでの樹脂ケース(特にSuzukiのものは大きい)は数が増えてくるとかさばりますし、何本も運搬する時は専用のケースの方が使いです。
また樹脂ケースがそれなりに丈夫なので「ぞんざい」に扱い鞄のなかでゴロンゴロンさせておくとケースが空いてしまいハープが外へ飛び出してしまう。。ので打撃や圧力がかからないように思わせるぐらいのもので良いのではないかと思います。

やや引き算的アプローチでしたが。。。

演奏するまでポケットに入れて楽器を温めておきたい時には裸でポケットにいれるよりもこの巾着に入っている方が断然よいでしょう。ポケットって意外に埃等が貯まっているので演奏中にリードに挟まって音がでないトラブル等が圧倒的に減るかと思います。


オリーブの名前を忘れても「緑のハーモニカください」で通じるくらいの個性です。


ちょっとライトを当ててロゴを光らせてみました。どちらがお好きでしょうか。。


裏側です。木の繊維を混入した樹脂で出来たコームは「もの凄く濃い茶色」です。


ローズウッド・コームのFireBreathと並べてみましたが引けを感じない出来です。



サイドホールが無く、リードプレート全長をカバーするボックス型のカバー。
Harp MasterManjiを除く全機種で交換が可能なので自分なりの組み合わせが楽しめるのです。

このカバーも随分と息が長く「そろそろ変わっても良いのかなぁ」という思いはあるのですが、外装の処理で印象をがらりと変えてくるあたりは毎回驚かされるのであります。

ボックス型カバーはMarine Bandのような明るい輪郭のハッキリした音を出す事が目的ではないので。。

「Marine Bandと違うから」

という理由だけで使わないのはちょっと勿体ないですね。。。
Special20, GoldenMelody等の音色が好みの方は一本トライしてみる価値は十分過ぎる程にあります。


カバーを取ってチューニング・マークを見てみます。レーザによるものかと思われますがリードの先端にしか見られません。ちょっと削っている部分が多いのでちょっと驚きました。なんだかUSB端子のパターンみたい。。

Suzukiの10Holesを購入するのはManjiが発売されて以来です。当時も先端部がレーザによって削られてはいたかと思いますが、個体によっては根元付近にキサゲかヤスリなどで処理されているように見えるものもありました。

個人的な経験則ですが根元付近の質量を減らすとチューニングが安定し難く、時間をおいて再度チューニングするケースが多いです。振動による変形の影響が根元付近の方が多いのではないかと考えています。

後日再調整。。工場でそんな事はやっていられませんので、比較的安定してチューニングできる先端部の質量を予め多くしておき、必要量レーザで削るというワークフローにしたのではないかと勝手に思っています(笑)。

そのせいなのか、Manji発売当初よりオクターブのチューニングが安定しているように思いました。数年ですが細かい所が改良されているのだなぁと思います。


相変わらず綺麗で緻密なアーチです。

音の出は詰まったりせずソフトに立ち上がります。平均律の採用、ボックス型のカバーからメロディを中心とした使い方をしてみたくなります。
OB,ODも出し易いですが、多用するのであれば個人的にはもう少しアーチの量が少なくしたのが好みではありますが、それは自分で調整すれば良いわけです。
OB,ODをしてもSquealingが殆どないのは高い工作精度によるものだと思われます。スゴイです。


高い精度で加工されたリードスロット。このリードプレートはManjiと共通に使用されているのか、写真左下にはカバープレートのネジ穴が二つ見られます。

もちろん、時間をかけて調整すれば更にセンシティブな反応を魅せてくれそうですが、箱から出してそのまんま結構イケてしまいます。
Hohnerといい、Seydelといい基本性能が高いハープが本当に増えました。


刻印一つない裏です。なかなか綺麗です。


いびつに凹んでいるように見えるのは写り込みです。


向きを変えてみるだけで微妙な色の変化を魅せてくれます。

Fabulousというハイエンド・ハープを作る事で得られた技術がふんだんに取り入られながらも、高い目標を掲げてコストダウンを果たしているのか、かなり戦略的な価格が付けられています。


何故か一緒に陳列用のケースが一緒に送られてきました(笑)。面白いので撮影してみましたが、森のなかまスタジオ(笑)ではかなり大物になってしまいバックがムラになってしまいました。
何故か天使が眠っていますね。スヤスヤ。。

全体を通して「Oliveを使った天然素材のコスメ」を思わせるようなパッケージングです。バリバリのアメリカンチックなCross Over, Thunderbirdのカートンボックすに比べてすごく柔らかいイメージですよね。

ブッ飛ぶような躍動感や生き様を感じさせるような濃密な側面を持つ10Holesですが、ふわふわの布団に優しく埋もれていくような。。そんな一面も10Holesにある事を改めて気付かされます。

「ハーモニカ始めようかと思うのですが、沢山あってどれを選んだらよいのでしょうか?」

と女性に尋ねられたら。。色々な選択肢が増えましたね(笑)。


最後に音色ですが、とても当たり前な音がします。

もちろん吹き方によるかと思いますが、味付けを濃くしていない分料理の仕方で素材(ハーモニカではなく自分自身です)の味がそのまま出てくるというカンジです。

それは、時には自身の青臭さ、未熟さを再確認させられるという恐ろしい事でもありますが(笑)、何かを「ストレートに表現してみたい」という気持ちに、どこまでも応えてくれる良い楽器だと思います。

手を出し易い価格、高い出来映えから、初めての方はもちろん、これまでボックス型カバーを試された事がないプレイヤーにも是非試して頂きたい一本であります。

しかし、毎度思いますがこれだけ選べるハープがあるということはハープ吹きにとって本当に幸せな事であります。

それでは!

P.S.
昨日、日本赤十字から12回目の義援金を送金しました。これでお終いなのかなぁと思っていたところ、期間が9/30まで延長になっていたようです
ネットでは2000円から受け付けています。

オリーブの花言葉「平和・知恵」は色々と思いを巡らせる事から始まるのだと思います。
余裕のある方は思いを巡らせていて頂ければと思います。
コメント (2)
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