森のなかまと楽しい10Holes

手のひらにすっぽり隠れてしまう小さい楽器10Holesについてボチボチと

ようこそ

まとめ:ハーモニカのお手入れについて
まとめ:ハーモニカの調整について

申し訳ありませんが現在ハーモニカ調整に関する技術的な質問にはお答えしておりません。質問して頂いても無視することもありますので予めご了承ください。

シムテープ UST時代のエンボスの模索

2011-05-23 00:47:13 | ハーモニカのカスタマイズ
全国300万人のエンボスファンの皆さんお待たせしました(過去にこんな出だしが。。)

Dick Sjoebergさんが発明されたUSTはとても革命的なツールですが、森のなかまは未だにその力を100%引き出していないのではないかという思いがあります。

本日は新兵器を併用しながらUSTの力を更に引き出すエンボス方法(まだ模索中ですが)を紹介したいと思います。

新しい時代には新しいやり方です。


まずは新兵器の紹介から。
前回紹介したシムテープです。
【FT-0.02M1】永井 ピストンストックフィラーゲージ0.02mm

いつも工具類でお世話になっているプロツールさんにお願いしたら取り扱ってくれました。


ピンポイントで0.02mmだけを揃えてくれる所が「らしく」て好きです(笑)。
無理を聞いてもらってありがとうございます。


油だけかとおもったら粉状のものが降りかかっています。なんだか「都こんぶ」みたいですよね。舐めてはいけませんよ(笑)。
錆びない配慮ですがハープに使うときは拭取ってアルコール等で脱脂しておきたいですね。

森のなかまは家にあった「【生活の木】芳香器専用クリーナー」を使いました。僅かながら「ティトゥリー精油」も入っています。

コンパウンドを使ってプレートを磨いたりした時にウエスにこのクリーナーをとって吹くと、あの嫌な匂いや味の大半を拭取ることができるのでお気に入りです。
実は本来の用途よりこの用途を見越して買ってもらったのです。ふふふ。


コンパウンドのお気に入りはこれなんですが、なかなか売っていません。まぁ、これだけあれば相当量つかえるのですが。。

シムテープ0.02mmはハサミで簡単に切れます。
もちろん切ったらロール側が錆びないように直ぐに蓋をして仕舞いましょう。

適当な長さに切ったら思う存分洗浄して下さい(笑)。
なお、使用後は機械油、ベビーオイル等を薄くしいておけば錆び難いと思います。
今回ベビーオイルが手元になかったのでSuzukiのHarmonica Slide Oilを間に合わせでしいておきました。次回使用時にまた拭取れば良いのです。


納得したら作業を始めます(笑)。
今回はプレートとコームはバラしません。
何故か?

シムテープをスリットとリードの間に差し込めないからです。。

その理由は後でご説明します。


シムテープをやや弓反りにしながら手元を確保。

あまり期待はできませんが、スリット上面より下方でスリット側面に密着する事で押し出されたバリがリードに達するのをある程度ふせげるかもしれません(本当にあまり期待できませんが)。

このガードについてはまだ改善の余地が沢山ありますが、常にスリットにゲージが入っている状態はやり過ぎの抑止に繋がります。


USTでエンボス作業をします。
これまでの音叉を使った方法ですと、シムテープのようなものをスリットに差し込む事ができませんでした。
もちろん力を入れ過ぎてしまえば、押しつぶされたバリがリードの動きを阻害してしまいますが、ゆっくりとやればそのような事はないようです。

さて、Drawプレートはそのままで良いのですが、Blowプレートはどうするか。。。

プレートを外しBlowプレートをひっくり返しハープのネジとナットでコームに仮止めしました。


Heringのようにプレートが反らしているものは中央一カ所をネジ止めするとようやくプレートが平らになり、演奏時と同じプレート状態になります。
この状態でGap,リードの反りを調整することができます。
もちろん各パーツを普通に組んだ状態でリフターを駆使して調整してもよいのですが、この方が楽ですし、表面からプリンキングが出来るのが最大のメリットでしょうか。


プレートが平らな状態でエンボスできますので、ネジで締めたときにプレートが変形することを殆ど考慮しなくて良くなりますのでギリギリまで追い込む事ができます。ほほほ~。

USTにしてから、あまりにも効率よくエンボスできるのでエンボスする方向についても少し考えるようになりました。

一般的にはリード根元から先端に向けてやっていくのですが、押しつぶした金属はスロットの下側で広がる他、進行方向にもあるていどの質量を押し出していくはずです。

これがリード先端のスロット角に集まると結構厄介な予感がしています。
リード先端から弱い力で始め、根元方向に少しずつ力をいれていくと押し出された質量が根元付近にあつまり、Squealing等に対しても有効なのではないかと考えています。

あくまでも妄想(笑)ですので、これから数と経験をこなして、総合的に良いやりかたを模索していきたいと思います(多分)。


darumaさんから頂いた情報を元にシムテープにケガキ針でキズを入れてみました。

前回0.04mmでバリを均したつもりですが意外にも接触していたところがあったのか、ゲージが接触箇所によって斜めに逃げてしまっていたのでしょうか、0.02mmでは抵抗として感じられたのでこれでバリとりしました。

斜めにキズを入れているのはシムテープの角からスリットに入れた時にリードと平行にならず、運が良ければ直行してバリを早めに均してくれる事を期待しています。

もう少しキズを深く付けてもよかったのかもしれませんが、確かにツルツルよりは作業が早い気が(?)します。時々に応じて使い分けてみたいと思います。
情報ありがとうございました。
>darumaさん



PUST(マガイモノUST)も少し手を入れました。
前回労働力をケチってレンチのアゴを残したままだったのですが、作業中シムテープに当たったりとあまり宜しくなかったのでアゴを金ノコで切断(エラく苦労しました)しました。

やはりめんどくさいので最小限の切断になっていますので不思議な形です。。
個人的には「星の王子さま」に出てくる「象のみこんだウワバミ」を彷彿します。

さて、仕上がりと効果ですが。。。
さらに良くなりました(笑)。

0.04mmで無理矢理リカバリーしたときよりも0.02mmできっちり付けていくほうが断然良いようです。
また、測定しながらなのでスロットの片側はタイトだけどもう片方は。。。というバラツキにも対処できるのが良いです。

ただし、USTでエンボスした時に思った以上に音量が出ないというか、音が痩せたように感じる場合があるかもしれません(darumaさんも同じように感じられていたそうです)。
この件については、USTの投稿にある5/21の森のなかまのコメントをご覧下さい。


私の場合はこの対処で期待する効果が得られようになりました。


ちなみに0.02mmを差し込みながらエンボスしたものを裏から「とあるもの」(まぁ、灯具なんですけどぉ)で光を当ててみました。

光が沢山あふれていて(笑)思った程狭まっていないようにみえるでしょ?


4番吹きリードに着目してみました。

横からみると結構光が漏れています。きっとスリット角を潰しているからでしょう。
潰れた分はスリットの中で広がりトータルで狭まっているのかと思われます。

これでも、OverBlowは素早い反応です。
Blowリード静止中も息が漏れていく音は殆どしませんし、2step程度のOverBendができました。

必ずしも「光の回拆」という訳ではないかと思いますが、歳のせいか目で確認できる限界もありますのでゲージとプリンキングで世渡りをしていきたいと思います(ゲージも差し込み方で計測値が変わりますよね)。

さて、今回も地味ネタではありましたが(笑)得られる効果はかなりのものと思われます。

調整ばかりしていて肝心の練習が疎かになってしまうのは問題かもしれませんが、バランスをとって成長にあわせてセッティングを見つけていくのも楽しいものであります。

それでは、USTによる新時代のエンボスをお楽しみ(悩む?)んで下さい。

Yes, We にゃ~!!

P.S.

今回プロツールさんに注文したのはもちろんコレだけではありません(笑)。

今回はGW中に事務所を移転され、めでたく御長男も生まれた事もあり「オメデトー」メールしたら、「ありがと。なんかこーてや」(笑)だったのでお祝いもかねて、普段は指をくわえるしかなかったブツをドーンと買ってしまいました。
お祝いというのは良い理由ですよね(笑)。


ツボサン・ブライト900の半丸です。
これは凄い!ヤスリの革命です。
「また革命かい」。はいこれも革命です。

なんてったって、殆ど目が詰まらないんです!!
#知らない人にはなんのこっちゃですが。。

今や100均で組ヤスリが3本買えてしまう時代ですが本格的な利用をするにあたっては、労力と仕上がりを考えるときちんとしたものを使いたくなります。
昔国産の品をつかっていた事もありますが、ブラト900の削り味を知ったら大抵のものが使えなくなる事でしょう。
こんなヤスリがあるなんて。。もっと早く購入しておけば良かっと思う一品であります。


Lenoxのクロスクウォーターソーです。
もっと高いものでブレードを張ってから更にテンションをかけられるものは「異次元の切れ味」なのだそうですが、使用頻度から考えてこちらにしてみました。
なるほど、よく切れますが今回切った相手は100均製とは言え焼き入れされた工具(PUST)なので大変でした(この工具で切っちゃいけないのかな?)。

なんか宇宙チック(意味不明)なガンという感じでカッコよくないですか?


同じくLenoxのドライバ。。。


憧れのSTAHLWILLE社の「シクネスゲージ 」です。
右下にいつも使っているシクネスゲージを並べてみましたが、思ったよりも大きかったです。
ネジを外すとバラして使えるようです。テーパーが付いているのも良いですよね。


やはり基本を知らねばということでMINI MAGLITE AA
既にフィルターに手を入れています。これはゴキゲンです。
やはりMAGLITEには理由がありますね。

「もう沢山だぁ」とお思いかと思いますが後日ねっとりしたレポートをしたいと思います(笑)。

と、最後はプロツール・リンク祭りになってしまいました(笑)。

まぁ、お世話になっているお店ですから、自分のブログで紹介するぐらいは良いでしょう。

これからも頑張って更にお店を大きくして下さいね。
一度大阪のお店に遊びに行ってみたいものです。
行ったら、きっと何か買わされるかと思いますが、それが目的だったりして(笑)。。

それでは、再度(世の中と無関係に今我が家でブームです)。。

Yes, We にゃ~!!
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地味だけどシックネスゲージ

2011-05-16 01:01:22 | ハーモニカのカスタマイズ
2011.05.20 シムテープ取り扱いについて追記

今回は「Thickness Guage」またの名を「Feeler gauge」が主役であります。
なんとも地味で色気がありません(笑)。

しかし、ハープ調整を紹介したページでは何かと顔を出すツールであります。

高いものは「SUS」と書かれてステンレス製を謳うものなどもあるのですが、大抵は焼入鋼で無防備に放っておくと錆びてしまったりします。

購入時はきちんと油がしかれているので錆びてはいませんが、この油をつけたままハープ調整に使うのは気が引けます。

なので大抵の方は拭いてしまうかと思います。
もし油分を完全に落としたいのであれば手洗い用のアルコールジェル等で落とします。
当然錆び易くなりますので使用後は付いた水分や油分を拭取り、付属のケースに入れてしまいましょう。
ベビーオイル等を湿らせたウエスで拭くのも良いかもしれませんね。滑りもよくなりますし。。

さて、よく顔を出すわりには今ひとつ使い方が良くわからないシックネスゲージですが、森のなかまは二つの用途に使っています。

まず一つ目ですが。。。


シックネスゲージの本来の使い方ですね。プレートとリード間の隙間を計っています。厚さは0.05mm。

はさめるものであればマイクロメータ、ノギス等でも計れますが、隙間にはこの手の測定器は使えませんので決まった厚さにきめられた板を差して隙間を計ります。

差し込んで抵抗を感じるようであれば、より薄いゲージを差し込みます。

この手の写真はギャップ調整の紹介でよく出てきます。
内容をよく読まないで「ゲージであげみを上げるんだ」と思ってしまったりするかもしれません。
えぇ。そうですよ。私がそうだったりするのですが(笑)。。

もしギャップを高くするためにゲージを押し込むのであれば、楔状のものを使った方が効率が良いかと思います。

何故なら、ゲージ厚(高さ)の角の1点のみでリードを押し上げる事になってしまうからです。
かなり無理矢理な行為ですのでリードへの負担も大きく、角を通り過ぎたリードは下へと向かおうとするので下方へカーブしてしまったりする事もあります。

作用があれば反作用があるのです。

なのでギャップを多きくする時は、Lee Oscarのリフター等を使う、またはヘラでリード先端を上げながらリード自体の弾性を利用しつ1点に力がかからないようにするのが良いかと思います。

Kinyaさんの投稿によるとDick Sjoebergさんの用語で"Zero Point"(リベット止めされた付け根)は0.05mmの隙間が最適としています。

実際日本製のハープを計ってみると高域で0.05mmが入るものもあるかと思えば、低域で写真より手前の位置までしかゲージが入らないセッティングもあります。結構アバウトです。

基本的に高域より低域のほうがGapは大きくとった方がよいので、全てのリードのZero Pointが一律0.05mmを取らないといけないかというと、そうでもないようです。

写真のセッティングではちょっとキツいかもしれません。後日拡げるかと思います。
しかし、リードはスロット内に一切沈んでいませんので息詰まりを起こす事もありませんでした。
この辺りは個人の好きずきですかね。

もう一つの使い方は「バリ取り」です。

革命的なツールであるUSTであれ、やり過ぎてしまえばバリがリードを止めてしまう事になります。

こうならないように光にかざしながらチェックするわけですが、かざす時もプレートを正面から見ないとリード自体の厚さや、ギャップ、アーチ等が影響し、なかなか状況を正しく見極められません。

最終的にはプリンキングして接触音がしなければ良い訳なので。。

コリコリ。。チラッ。。コリコリ。。
ベイーン。。。コリコリ。。。ベイーン

この繰り返しになります。文字にしてみても地味です(笑)。

バリがリードをキャッチし動きを完全に止めるときは「ガビッ」と音を立てるのですぐに分かります。

こういう時にもっとも薄いゲージを使ってスリットとリードの間に入れてゴシゴシとしごくとバリがならされ再びリードが振動するようになります(リードが回転してずれてしまっているようでしたら、リードレンチで正しい位置に戻しましょう)。

正しくセッティングたリードは「ベイーンッ」とか「ピーン」元気よく余韻のある音がしますが、「ベシィ。。」とか「ピキッ」と余韻が少ない事があります。

ルーペで見てもリードが接触していないように見えます。
この状態で吹いても、音は出るのですが何となくもっさりした感じになります。

図を用意できなくて申し訳ないのですが。。。

エンボスにより押しつぶした金属は、プレート面より僅かに下で広がります。
スリットとリードの間に入ったゲージはエンボスによってなだらかになった傾斜に沿って僅かながら斜めに入っていきます。
このため、特に抵抗なくゲージが入っているつもりでも、リード振動してスリットを通る時、微妙にリードに触れるものと考えられます。

試しに、リードを沈ませながらゲージを入れてみると抵抗を感じ、それらを除去してみたところリードが元気良く音を立てるようになりました。


薄い棒や、帯を入れてリードをスロットに沈ませます。


リードとスロットの間に最も薄いゲージをいれて抵抗があるようであれば動かしてバリを均します。

Kinyaさんは0.01"(0.0254mm)を使うとありますが、私の手持ちのゲージでは0.04mmが迄でしたので、0.04mmで行いました。
それでも、それなりの効果はあります。
リードとスリットが接触しなければ良いので、バリ取りができれば薄ければ薄い程よいのでしょう。

エンボスした裏側からゲージを入れてしまうと、せっかく拡げた箇所ごとバリとりしてしまう事になるかもしれませんので注意しましょう。

リードを沈ませた状態でのチェックは意外に気付きませんので、これまで原因が分からず放っておかれた方はチェックしてみては如何でしょうか。

ただし、発音すれどプリンキングしてビーンと余韻がでない原因は他にもあるかと思われますので、必ずしもこの対処で解決するわけではありませんのでご了承下さい。。

以上が森のなかまの使い方です。

もちろん、使わないゲージを削ってリードレンチにしたり、他の道具のベースにしたりしても良いのかと思います。
他に「こんな使い方あるよ」等ありましたら教えて頂けると幸いです。


さて、スリットに入れた棒状のものの紹介です(笑)。

こちらは以前買っておいて今日初めて使ったカガリ用レース針です。
分厚い革を縫うのに使うらしいのですが、この形をみて「曲げればリフター」「先端にペイパーを貼れば調律用ヤスリ」にしか見えませんでした(笑)。


3本入ってこのお値段です。

高域用の細いリード幅より細く、硬度、適度のしなりもあって応用が効きそうです。
40代のアイデアと妄想は広がるばかりであります(笑)。

さて、かな~り地味で重箱の隅的な話題でありましたが如何でしたでしょうか。

元は計測器ですので、バリ取りというのはいささか強引な使い方ではありますが、なかなか代替えのものが見つかりません。
0.04mmくらいになると結構薄く、バリ取りすると変形してしまい測定には使えません(涙)。
そのたびに、あまり使わないゲージと一緒に買い替えるのもなんだよなぁ、と思う方に朗報です。

「シムテープ」

これでGoogle検索してみて下さい。ふふふ。

まだ、私も購入していないのです。今度愛人のところで購入出来るか問い合わせてみたいと思います。

しかし、今回は本当に地味でした(笑)。。

それでは!

P.S.
土曜日に港が見える丘公園にバラを見て来ました。
写真までリサイズしたのに、書いていたらこんな時間になってしまいました。。しゅん。

来週も忙しいとおもうけど、がんばるぞーん。

2011.05.20追記

プロツールさんでシムテープを取り扱ってくれました。厚さは0.02mmだけとピンポイントでありますが(笑)。。

【FT-0.02M1】永井 ピストンストックフィラーゲージ0.02mm

いまから到着が楽しみです♪
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ハープカスタマイズのバイブル Richard Sleigh

2011-03-26 14:17:57 | ハーモニカのカスタマイズ
ハープカスタマイズをする人の間で知らない人はいないと思われるRichard Sleighさん。

森のなかまも彼のメーリングリストに登録(無料です)しています。
不定期でディープな話題を届けてくれます。とても楽しみにしています。
トップページの左側から登録が行えます。登録するとステキな二種類のファイルがダウンロードできます。MarineBandマニアには堪らない内容です。

久しぶりにホームページを覗いたところ、Sleighさんがブログを始められたようです(私が知らなかっただけ?)。

まだ投稿数は少ないのですが、とても刺激的であり示唆にとんだハープ野郎にとって珠玉の内容です。

英語ですが平易な書き方をされていますので自動翻訳等を使って頑張って読む事は可能かと思います。

一度分かったつもりでも時間をおいてから読み直すと新たな発見があるシンプルで奥深い文章も素敵です。

ノックアウトされそうなブログなのですが、中でも「Tool Kit Instructions & Articles」はハープを調整される方、しようとされる方にはバイブルとなるであろうPDF:"ToolKitGuide.pdf"がダウンロードできてしまいます。どうかしています。

勿体なくて(笑)全て読んでいませんが、アーチの付け方一つをとっても「こっ、こんなやり方があったのか!」といささか興奮気味の森のなかまであります。

Sleighさんによると思われる手書きの挿絵は、むかしの教科書を思い出します。
和やかに感じると同時に、少し背筋ピーンと伸びる思いなのであります。

かつて、森のなかまはSleighさんの"Turbocharge Your Harmonica Volume I"を購入しようか、どうか迷っていました。

お金の話ではありません。

きっと、全てがエレガントに書かれているに違いありません。
きっと、書かれている事を実行するに違いありません。
きっと、変な日本語でブログに投稿するに違いありません(笑)

長い時間と多くの失敗、試行錯誤を経て書かれた著作物が有料で販売されているのであれば、それは対価を支払った人のみが知るべき情報であると考えます。

でも堪え性のない森のなかまは、その禁を守る自信がなかったので寄り付かないようにしていました(笑)。
そのかわり自分自身で色々考えトライはしてみました。
秘術を知っているひとからすれば「車輪の再発明」と言われてしまうかもしれませんが。。

もちろん、"ToolKitGuide.pdf"を自由に再配布したりする事はできないかと思いますが、現時点では世界中の愛好家がダウンロードして自由に見る事ができるのであります。ステキ過ぎます!

他にもステキなものがありますが、あとは御自身で散策してみて下さい。
やっぱり宝箱は自分で開けるのが楽しいですもんね。

P.S.
以前「FreeBlues6本を赤いケースに納めたキュートなキット」を紹介しましたが、谷口楽器さんより通販で購入できるようです。

【最終入荷】HERING FreeBlues 6 Kit【数量限定】【送料無料】

その気マンマンの人はBbも合わせて購入しておくと1本用の赤いケースも手にはいりますよ(カートンボックスタイプもまだあるかもしれませんのでお店に問い合わせて下さい)。

7020 Free Blues 赤いプラスチック・ボディが鮮やかなエントリー・モデル

自分が購入したときよりも安いです。ケースカバートップの「Hering」のエンブレムが印刷になったようです。シンプルで良いかも。相変わらずラブリーなブラジルのハープです♪

バッグに入れられる手頃なケースをお探しの方はこの機会にどうぞ。
"ToolKitGuide.pdf"をバイブルにカスタマイズを始めるにはもってこいのセットかと思います。
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大きく口を開けてみよう Special 20

2010-12-26 19:02:51 | ハーモニカのカスタマイズ

今年はホールケーキを二人で食べるという事はせず、アダルトにピースで食べてみました(笑)。なんか火の鳥に出て来た生物みたいなかんじ。。それとも寄生獣か。。おいしかったです♪

Marine Band Deluxe/Cross Over等でカバー後ろのヘリ(hem)が平らになったハープが身近になりました。このタイプのカバーのメリットとしては。。

・音量が大きくなる
・音質が変わる
・リードの調整がし易い

等と言われています。

音量、音質に関してはそれぞれ意見があるかと思いますが「リード調整のし易さ」については本当にし易くなります。

開口部からReed Lifterを入れてチョイチョイする際、ヘリがあると思うように作業できないので、カバーを外してしまいますが、カバーのアリ/ナシでちょっと状況が変わるので、出来ればカバーをつけてやりたいところです。

デメリットとしては、ヘリが直角に曲がっていることで稼いでいた強度がなくなり、ハープを強く握るとカバーを潰してしまう可能性がある事でしょうか。。
#Jason Ricciさんのカスタムハープは長いネジを貫通させてカバーを支えるようにしていましたね。カラーリングや形状が大胆でカッコいいですよね。

加工方法については Kinya Pollard さんの記事に詳しく出ています。

 The Big Cover Up
 Venting Hohner Special 20 Cover Plates

しかし、この加工ですがハンマーをトントンとやるわけで、住宅事情によってはムリかな?と諦めるか、ペンチやプライヤで当て布をしてやる事になるかと思います。

自分の技術ではプライヤ等で曲げていくとガビガビのデコボコに仕上がってしまいそうです(もちろん上手くやれている方もいらっしゃいますよ)。

今回は先に道具だけ揃えてしまい「ハテ?トントンするとマズいけど、どうする?」と窮地に立たされた森のなかまが(いつもですが)なんとか捻り出した、あまり音を出さずに加工する方法をご紹介します。

■道具



・プラハン(プラスティック・ハンマーの略称)
 PBスイスツール ショックレスナイロンハンマー#2
・指サック
 100均一で購入しました。
・カッティングマット
 これも100均一で購入しました。いつも写真に写ってますね。

最初はトントンするつもりだったので、こんな凄いもの(ショックレスハンマー)を購入しました。

何が凄いって、ハンマーのヘッドの中に5円玉みたいなものが連なって入っています(製品リンク先に中が見える写真があります)。
ハンマーを打ち下ろした時に5円玉達がガシャっと移動し、ショックを吸収し、無駄無く打点に力を伝えてくれるそうです。ググルと使われている方はその素晴らしさに感動されているようです。

もちろん森のなかまも感動しましたよぉ(笑)。

PB製品のなかではドライバ、Hexレンチについで人気が高いアイテムだそうです。ヒッコリーの柄がドラムスティックのようでステキです。

ヘッドは固いナイロンで出来ています。この子が自身の身を削る事で叩く相手を傷つけずにすみます(涙)。
ボロボロになったらアンパンマンよろしく交換ができるのです。

今回トントンはないので、ショックレス機構は発揮できないのですが、この固いナイロンヘッドが大活躍します。
なので、購入する際はヘッドがゴム等の滑り難いものではなくナイロンヘッドのものをお選び下さい。
また、ヘッドは平らな面と、僅かに丸みのある面を持ったものにすると綺麗に仕上げられるかと思います。
#せっかくのショックレスハンマーなのに専門家が見たら泣くよな。。

あと、地味ですが指サック!これはとても重要です。
私たちは素人です。道具や素材の正しい使い方や、怖さを知りません。

今回の作業はトントンやらない分、力で攻める事が多いのでカバーを確り押さえる事が重要ですので、保護具が無い状態でやる事は非常に危険です

少なくともハープカバーのエッジは指を切るくらいの鋭さがありますので、必ず滑り難い素材のもので指先を保護して下さい

最後に、もっと秘匿性が高く隠密裡に行動したければ(笑)、テーブルにタオルのようなものを敷いておく事をお奨めします。
こまめにハンマーをテーブルに置いたりする時の音が押さえられます。

力を入れる際の「よっこらしょ」「エッホ」「ハァーッ」等のかけ声はそれぞれの住環境に合わせてお願いします。。。

■作業

基本的に折り紙を折るようにヘリを折り潰していこうというものです。

作業は以下2つの行程からになります。
・ヘリを内側に少し曲げる
・曲がりかけているヘリを押しつぶして平らにする。

座って出来る作業ではありません(汗かきます)。
また失敗しない為には少しずつ仕上がりを確認しながら作業を進める必要があります。
手元等を小気味よく照らしてくれる照明があるとベストです!

●とにかくヘリを内側に曲げよう

いきなり曲げるのは無理だと思って下さい。
ヘリは既に直角に曲がっていますが、押しつぶすには多少内側に曲がっていてくれないと、折り目で曲がらずにひしゃげてしまいます。


カバーを確りと押さえ、プラハンの平らな側を使います。


平らな面でヘリを内側に傾かせていきます。


必要であれば内側に力を加えつつ、全長方向にスライドさせると歪まずに傾けられます。


分かり難いですが、この程度で良いのです。
不安であればもう少し頑張って寝かせても良いです。

●ヘリを折り紙のように折潰そう


今度はアールの付いた面を使用します。
平らな方で良いのでは?と思いますが、平らな面で潰すとヘッドのカドで跡が付いてしまいます。
なのでカドカドしていない丸い方を使用したほが良いかと思います。


あーっ。ここまでくると最後までやるしかありません(笑)。
平らな面を使っていたときは内側に力を入れていましたが、今度は下方向に力を入れます。

腕の力だけでやると相当疲れますので体重を載せつつ、一度に潰さないように腰を使って少しずつ、少しずつ、少しずつ潰していきます。

多少波打ちますが、それは平らな面でスライドしながらならしていけば良いのです。
そのうする為にも一気に押しつぶさず、マージンを残しながら作業して下さい(目で見て、指で触って確認しましょう)。


今回は目論みというかリスペクト(笑)があって中央部を潰さずに残しました。指サックの跡が気になりますが。。


水洗いして、内側から見てみます。
このように、この加工をしてカバーを水洗いをすると拭けない箇所が出てきます。
こんな時は、カメラ用のブロワーを使って水滴を吹き飛ばしてから拭くと簡単です。

一応これで完成です。

■なんで中央部を残したのさ?

はい。個人的にはドイツ人の職人魂を紹介したかっただけでした。

Cross Over発売当初、予約して購入したもののカバーを見て頂きましょう。


私の程ではありませんが、ヘリの端っこに比べて中央部が僅かに潰しが甘くなっています。。
黄色い線の部分が隙間が僅かに大きいですよね。

水洗いしていて気付いたのですが「なんでドイツともあろう国の人が手を抜いているんだ?」と思ったのですが。。。

完全に折り曲げると只の板になってしまうところ、潰しを甘くして高さを稼ぐ事で剛性を確保しているのではないか。。。

おぉーん!、凄いぞ!凄いぞ!凄いぞ!

職人が一つずつ手作りするのでも感動しますが、機械で作る工場出荷品にまでこんなコダワリがあるなんて何てステキなんだと非常に感銘を受けたのです(笑)。

時々この工夫を思い起こして、次回この作業を自分でやるときは真似てみようと思っていると、イメージが強調されて今回のように中央部を潰し残してしまったのです(脳内でイメージが強調され過ぎました)。


水洗いして綺麗にした状態です。


もっと潰しても良いのですが、今回はここで止めました。

さぁ、どうだ見てくれドイツの人よ!
僕のリスペクトを受け取ってくれ(笑)!

と想い、最近購入したCross Overのカバーをみたところ。。

いたって普通に全部折り畳まれていました。。

よくわかりませんが、自分の思ったようにやれば良いのですね(笑)。

■仕上げ

せっかく、開口部を大きくしたので、コームから生えている柱を取り去ります。


この子を。。


前回紹介したタミヤのプラ用ニッパーで切断します。邪魔にならないので購入当時のパッケージに入れて保管しています。
蛍光灯が反射してTAMIYAの文字が白トビしてしまったので、影を作って長秒で撮りレタッチしたので絵が破綻しています。ご容赦を(作業中は撮影がかなり疎かです)。


直ぐ近くにネジがあります。邪魔なので一時的にどいてもらいます。
スパンと切れます。良い仕事をしてくれます。中々切れ味よいでしょ?


こんな感じになりました。
厚さは個人の信念と作業量で決まりますので自分好みに仕上げて下さい。

なお、今回はLow-Ebがお相手でした。
Lowのベンドは結構大変です。通常キーよりももっと喉を開けて音程を意識しないと響いてくれませので、音の出し方、ベンドの練習にはもってこいです。

こころなしか音が大きくなったような気もしない事もありませんが、明らかに違うかと言われると他の要素(吹き方)の方が支配的かと思います。
あくまでも背面からのアクセス確保の為にやっています。

■番外編

Hohnerと言えばPoziとマイナスネジです(笑)。
今回はマイナスドライバーの紹介です。

プラスドライバには#00,#0,#1,#2等と規格があり、そこそこ厳密に作られているのですが(国によって微妙に違うらしいです)、マイナスは番号こそあれど「多少隙間があっても近い物で回せる」的なところがあります。

実際、Hohnerのネジは#1で殆ど回せるのですが、微妙に隙間がある。。。
PBのドライバだと、そこそこ滑らずに作業できるのですが。。
と思ってプロツールさんを眺めているとWeraの取り扱いを始めたとの事。。

精密ドライバを見ると番号ではなくミリで表記されています。おぉー。

ということで早速購入してみました。

【550MC-3.5】Wera 精密マイナスドライバー【3.5x0.60】
【550MC-4】Wera 精密マイナスドライバー【4.0x0.80】

なお【刃幅x刃の厚さ】を表します。

ちなみに普通#1と呼ばれるものは刃の厚さが0.5mmとなっています。
【120-1-75】PBスイスツール 精密マイナスドライバー#1



写真はPBの精密とWeraの刃厚が0.6mmのものです。
見た目が派手で独特のグリップは好き嫌いはあるかと思いますが握り易く、回し易かったです。

Special 20のカバーネジや、クロマチックのマウスピースを押さえているネジは通常#1(0.5mm厚)で回しますが、0.6がもっともしっくりきました。素晴らしいです!

また、270Cのカバーネジは0.8がぴったりでしたが、もしかしたら少し舐めて大きくなってしまっていたのかもしれません。

そんなにドライバ買い集めてどうすんの?と思われるかもしれませんが、ピッタリしたサイズであれば、ねじ山も潰れず、マイナスでも滑らずネジの開け閉めが苦痛でなくなります(むしろ楽しくなります)。
#開けてどうする?というのはナシでお願いします(笑)。。

マイナスネジを見るたびにヤレヤレと肩を落とされる方は購入してみては如何でしょうか?

というわけで、今年5月から始めたブログですが、初年の更新はこれが最後になるかと思われます。

しょうもない記事を長々と書き連ね、要点だけを書いてくれよと思われたかもしれませんが、このスタイルは変わりそうにもありません(笑)。おおめに見てやって下さい。

2010年、森のなかまのブログを御覧頂きありがとうございました。

今年も残り少ないですが、年末年始風邪等ひかれませぬよう御自愛くださいません。

それでは良い年をお迎え下さい!


■超番外編 ヤツが来た。。

クリスマスの朝、「ぴんぽーん」と呼び鈴がなります。
ヤマト運輸のおじさんが爽やかに登場です。

ヤツが来た。。。


警鐘意味する黄色と黒のストライプのシールが貼られた小箱。そして。。



いつもは、やんちゃな森のなかまが達が違和感を感じ、近づく先には今まで出会った事が無い巨大なモノリスのようなものが。。。

To be continued...
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Golden Melody への償い

2010-12-19 01:16:25 | ハーモニカのカスタマイズ

先週初めて新兵器を外で使った夜景です。暗くてもファインダー内で水平が分かるので手持ちでサッと撮れるのは便利です。前半写真が少なく寂しいので貼りました。本文に関係ありません(笑)。

年末なのに新しい仕事が始まり「???」な事ばかりで知恵熱がでそうな森のなかまです。

金曜日の忘年会も終わり、さぁ土曜日は寒空のした元気よく夫婦でお散歩にでかけようかと思ったところ、ワイフが「頭いたい。。デコ冷たい」

幸い喉の痛みや、悪寒はないようなので年末ダウンしないように大人しくしている事にしました。

さて、関東も平年並みに寒くなってきましたが、「寒さ」というと、私は去年壊してしまったGolden Melodyの事を思い出します。

長いですが経緯をご説明いたします。。

樹脂コームでHohnerのClassic Series(Special 20, Golden Melody)やSuzukiのHapr Master, Blues Master(既にカタログにはありません、CPが高い機種ですので愛用されているかたは今のうちに)のコーム内には桁が通っています。

強度の為なのか、製造上の問題なのか分かりませんが、綿棒を入れて掃除したり微調整でReed Lifterを入れたりするのが大変難しくなります。
#TomboやMSシリーズ、ヘリングの樹脂モデルにはこの桁はありません。空気の流れをコントロールする整流板とも考えましたが、それなら他の機種にも展開するかと思いますし、効能を高らかに謳い上げるにちがいありません(笑)。

なので、この桁をプラスティック用のニッパーで取り去ります。
どうやるかは敬愛するKinyaさんの記事を御覧下さい。

なお、この作業に関しては写真がありません。何故なら桁のある樹脂製ハープ全てにやってしまったので材料が無い為です。。

私は大学時代友人にそそのかされてプラモデルを作る事にハマったことがあり、その時大枚(笑)を投じたタミヤのニッパーを未だに大切に使っています。プラスティック相手には非常に良く切れます。
#私が購入した時よりも結構値段あがりましたね。。今買うならKnipexを買ってしまいそうです。。。

注意して頂きたいのは、ニッパーというと細いワイヤー等を切ったりする事にも使用しますが、プラスティック用のものは、たとえ相手が細いものでも銅線や針金を切ってはいけません。すぐに刃がやられてしまい、切断面が汚くなってしまいます。

Kinyaさんの記事の写真を見て頂ければわかるかと思いますが、桁の根元からニッパーで切断します。
この時、ニッパーの刃が桁を押し上げます。押し上げられた桁は、コームの柱(?)を圧迫し。。「おーっ、大丈夫なの?」というぐらい変形します。

Special 20やSuzukiに使われている黒いABS樹脂というものは、結構柔らかさをもつ材料のため簡単には割れたりはしませんが(無理をすれば当然壊れますが)、Golden Melodyに使われている材料は固いため、ある程度の力が加わると簡単に割れてしまうようです。Kinyaさんも「Golden Melodyではやらないほうが良いよ」といった事を書かれています
#ショッキングな写真がでていましたよね?

はい。次は私のGolden Melodyのショッキングな写真です。。

   

哀しいので大きいサイズでは貼りませんが、クリックすると大きくなります。どうです?哀しいでしょう。。

写真の日付は2009/02/08となっていました。多分壊してしまった日はショックで写真を撮る事なんて出来なかったと思います。
実はGolden Melodyでこの作業をするのは4本目でした。前3本は何の問題もなかったのですが4本目でこの有様です。

原因を考えてみたのですが、おそらく寒い場所に置いておいたGolden Melodyをいきなり切断したので、ただでさえ柔軟性の少ない材質が寒さでより固くなり、パキンと割れてしまったのではないかと考えています。
#前3本は暖かい時期に加工した覚えがあります。

やっと本線に戻りますが、「寒い日」の作業で思い出すのはこの事だったのです。

これからGolden Melodyでこの加工をしようとされている方は次のような事を考えておかれると良いかもしれません。だって失敗すると哀しいですから。。

・切断する前にコームを温めておく(最低でも人肌以上に)。
・切断する桁の中央を予めノコギリなどで切断しておき(この時にも割らない工夫が必要)、ニッパで切断しても隣の柱を押し上げないような工夫をしておく。

このGolden Melody以来桁取りはやっていません。上の事をやったからといって必ずしも失敗しない事はありませんので、作業の際は各自の責任でお願いします。

この失敗以来一ヶ月くらい、このコームをどうやって治そうかあれこれ考えるようになりました。

以下に復活作業を書きますが、既に半年も前(多分ブログを始める前だと思います)の事なので当時の写真がありません。
現状写真での説明となりますのでご了承下さい。

接着材を使うと必ずはみ出し、プレートが接する面が凸凹になってしまうでしょう。。
溝を掘ってホッチキスのタマのような「コ」の字のアングル材を埋め込むなんて事を考えましたが、結局接着剤を使う事にしました(笑)。

始めにABS樹脂用の低粘度の接着剤を毛細管現象で流し込みましたが強度が十分な接着力が得られなかったので「エーイ」と瞬間接着材を使用しました。強度も十分であっという間に接着作業は終了です。

しかし、それなりに樹脂も溶けてしまったり、はみ出したりと表面を均一にする作業が必要になります。


そこで問題になるのが、プレート後ろの辺をガイドする凸部。。。
コレがあると表面をヤスリで均す事ができないので、これを削る事にしました(#140等の荒めで削り取ります)。これが結構大変でした。

他にも色々出っ張っている所がありますが、そんなところもガンガン切断してしまいます。


これが均し終えてフラットにした状態です。ペーパーは#800位で終わりにしました(プレートとの設置面)。

さて、一応これで元通り使えるようにりました。しかし今回コームをひどい目に遭わせてしまったので「償い」ということでコームをピカピカにしてあげようと思いました(笑)


唇の当たるところはHohnerらしく樹脂製でも鋭いのでヤスリで面取りをして表面がドーム状にしてペーパーを#2000までかけて更にコンパウンドで磨きあげます(笑)。
#コンパウンドにはHasegawaのTT-25 セラミックコンパウンドをおごっています。償いですから。。

コーム先端は樹脂のヒケ等が多いので結構削りとってしまいました。。がプレートを止めていた凸部が無いので、プレートを後退させられるためマウスピース面(プレートのエッジ、コーム先端)を揃える自由度があったのは幸いでした。


修理した箇所は余計な事はしません。また折れたら哀しいので。。
アールが付いて滑らかなのでタングブロックがやり易い!と言うと負け惜しみになりそうですが、確かに感触は滑らかで良いです。


Gap, Profileが調整されていました。。今みると随分アーチさせています。。当時は苦労したんでしょうね(今も苦労しますが)。。


Squealingをセッティングで対処しきれなかったのでTurbo Tape式で対処していました。
結構いい加減ですが、これでも効いてしまうのが凄いところです。
比較的高いGapにも有効ですのでベンド、Over Blow時の「キーン」という音に悩まされる方は是非トライしてみて下さい。


私はTipScoopingは表にはあまりやらず、裏側をメインにやります。
今はリュータを使ってしまいます。
また、裏側にもEmbossをするようにしています。


悪い癖が出てしまいました(笑)
なんでもかんでもアールを付けてしまったせいか、カバーを支える箇所まで削ってしまいました。
何事も「想い」だけでは成就しないものです(哀)。。

でも、問題ありません(笑)。


左が丸くしたもの。右がノーマルです。


上が丸くしたもの。下がノーマルです(はいはい)。


折角ですのでGolden Melody Familyで記念撮影をしておきます。

金色カバーのGolden Melodyは「真のGolden Melody」等と言われますが(そんな事はないと思いますが)10Holesに関してはクロームメッキの方が落ち着いていて好きだったりします。
トレモロ(大きいやつ)のはなんとプレートが釘止めでした。。

Golden MelodyはHohnerの中では珍しい平均律。
大型で丸みのあるキュートなボディでありながら小さめなクラシックなリードプレート。
ネジの止め方も裏表から止めるというユニークな機種ですが、吹いて良し、眺めてよしなのであります。

今回は失敗談の紹介でありましたが、失敗しても諦めなければ何とかなるというポジティブな話として見て頂けたらと思い紹介しました。

では。


先週赤レンガに立ち寄ったときの写真です。。
今年は珍しくツリーがありました。暫く楽しめそうですね。
むむ?来週の土曜日は25日。。師走は早いです。。
コメント (8)
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