前々回に前フリまでした木製釘止めのお手入れです。
いよいよ「お掃除マニアック」もクライマックス(笑)です(大した事はないと思いますが)。
コームの中をクリーナーを染込ませた綿棒で拭き、マスカラブラシでブラッシングします(オーマイガッ!)。
引き返すなら今のうちです。。
これをやり出してからプレートを水洗いする事は殆どなくなりました。
得体の知れぬ化合物が演奏中リードを止めたりすることもありませんし、錆や匂いの発生を押さえてくれます。
最初は面倒でしたが最近は手際よくやれるようになったのでさほど苦になりません。まぁ人前でやると大抵「何やってんの?」と言われます(笑)。
注意:
無意味に思える方はお読みにならない方が良いです。
また作業にリードを曲げてしまいそうな方、曲げてしまったので責任を取れといいそうな方もお読みにならない方がよいです。
それなりにリスクがありますので実行は各自の責任でお願いします。
小分けしておいたクリーナー液を
綿棒に少し染込ませます。ジャブジャブにしないように。
さぁ、勇気をもって綿棒を入れます(笑)。
この時ハープは逆さに持って、リベットの頭が下側になるようにします。
綿棒はリベットのガビガビに触れると毛羽立つので、リベットの頭を超えて潜り込ませます。
リベットの頭を超えたら、綿棒の先端が軽くリードに触れるように当ててゆっくりと押し込みます。これで吹きリードをクリーナーで拭いた事になります。
奥まで届いたら、今度は綿棒をリードから離して上のプレート(吸いプレート)側に押し付けてゆっくりと引き戻します。
この時少しでも抵抗を感じたら一度綿棒を押し込んで綿棒の軸を少し回して下さい。リード先端に綿棒が絡んでいる事が考えられます。そのまま強引に引くとリードを破損(曲がる)可能性があります。
再度押し込むのはリードに引っかかった毛羽を外すためですので、それでも駄目そうな時は大人しくハープを分解して取り除いて下さい(今まで一度もありませんが)。
内側を拭くのなら一般の綿棒より綿が大きい方が良く拭けるのでは?と思い、通常より大きい毛玉のものを使った事があります。かなり急いでいた事もありますが一度だけリードを曲げてしまった事があります(伸ばしてそのまま使用していますが復旧が面倒です)。
リベット頭付近まで綿棒を持ってきたら、抜かずに今度はコーム側面に触れさせて押し込みます。帰りは同じくリードとは反対のプレートに押し当てて戻します。
一通り満足したら、次の穴に移ります。
リベットのガビガビや、木製の場合コーム表面に引っかかって綿棒が毛羽立ったりしたら新しい物に取り替えましょう。ケチって楽器にダメージを与えるより綿棒は安いのですから!
オイラは10の穴を綿棒の片側だけで拭き上げます。SUZUKIは熱溶着なのでリベット頭がないので楽チンですが、HeringやHohnerのClassicタイプはリベット頭が結構ガビガビなので一本使う事もあります。
はい。サッパリしました!
綿棒によごれが沢山ついていたら自分がやったことに対して満足して下さい(笑)。ただし欲を出して強くこすらないで下さい。
さて気をつけてみたものの綿棒の毛羽が中に残留しているはずです。
そこでマスカラブラシで同様にブラッシングします。
綿棒のように毛羽立ちもせず、リードへ深刻なダメージを与える事はありませんが、綿棒同様機を抜かずにブラッシングして下さい。
マスカラブラシを入れてゴシゴシやります。回してみてもOKです。
リベットの頭は毛羽が絡んでる事が多いので念入りに。
この行程の後に「吹き終わったら(ノーマル)」をやればお終いです。
たまにしか吹かないハープは吹き終わったあとこうやってしまっておくと次回もトラブル無く吹けますので数をお持ちの方、数は無いけど大切に使いたい方は参考にして下さい(使い続ければプレートはいずれは劣化しますが)。
最後にもう一度注意です(やってみようと思う人へ)。
汚れを落とそうと力を入れてはいけません。触れるだけでよいのです。
触れて取れない汚れは分解してなければ掃除出来ません。
あくまでも、余計な付着物をぬぐい、錆や匂いの元を除去するだけです。
綿棒は毛羽立ったら直ぐに変える。
綿棒を引く時に抵抗を感じたら、力任せに引かず、一度押して、綿棒を回転させて引っかかりをとる。取れない場合は分解する。です。