30本ほどの芍薬の花束を抱いて熱塩加納の花美氏御夫妻が突然お越しになる。
これほどすばらしピオニーを見たことがない、これぞゴージャスの極み、
残念ながら裏庭にいたので花美氏の来訪に気づかず、
お茶、お話しさえできず、残念でならない。早速妻が花瓶三本に分け、居間、ダイニングルームへ。
小寒い一日、夕食後、薪ストーブに火を入れる、外気温10°c、室温一気に上がり27°c、
最近飲みすぎ、夕食後は飲まない覚悟をしていた、で薪ストーブで沸かしたお湯で紅茶、
香り付にコニャック、飲みながらルネ・ヤコブ(Rene Jacobs)のマタイ、3時間近く一気に聴き終える。
録音、演奏ともに素晴らしい、現在最高の『マタイ受難曲』と言い切れる。
紅茶を飲みながら音楽を聴きながら半世紀近く前の遠い記憶を辿っている、
薪ストーブの薬缶のお湯を湯呑のティーバッグへ、キオスクで買ったダルマ小瓶(オールド)を大量に注ぎ、
一人黙然と啜っている、古い昔の朝日岳小屋の思い出・・・
すでに5年前、その朝日岳に行った、新しい小屋は電気が煌々と灯され、トイレは水洗、
食事も山の中を忘るほどの素晴らしさ、すべてが変わっていた。
時の流れの速さ、恐ろしさ、今の自分に朝日岳を訪れる体力、気力は既にない。