昨日、NHKの「サラメシ」を観た、特に好きな番組ではない、
が吉右衛門が出る(彼の映像はない)ということを聞いていたので。
番組の最後にほんの少し、吉右衛門と並木藪、
いつも吉右衛門はまず笊蕎麦、そして天ぷら蕎麦、最後にまた笊蕎麦を手繰ったという。
菊正を飲み、蕎麦を楽しんだ、天ぷら蕎麦は「天ぬき」と想像したりしている。
海老は車海老ではなく、芝海老のかき揚、これが本道と思う、神田藪も同じ。
東京時代はよく蕎麦屋に通った、そして酒を飲んだ。
この地に居を移し驚いたこと、天ぷら蕎麦は天ぷらが別盛り、
そして蕎麦つゆの薄いこと、粗末なこと。
特に並木藪の蕎麦つゆは濃い、辛い、蕎麦を全部猪口に入れていまうと辛すぎる、
汁の濃さに合わせて蕎麦を入れる、吉右衛門はそばの先を少しだけ入れる、
と先代から教わっていた言っていた、江戸文化の粋の極みの一端。
ところで二八蕎麦、語源は諸説あるが落語家が控えめに言うところによると、
二×八=十六、ご存知落語「時そば」蕎麦一杯十六文、二八蕎麦、いかにも江戸の粋、そう思いたい。
会津若松に買い物にいったついで、そんなことから昼食は鶴ヶ城近くの蕎麦となった、
妻、天ぷら蕎麦、私は笊蕎麦、例のごとく天ぷらは別盛り、お味はともかく、
東京にいって蕎麦を、天抜きを、そしてうなぎ屋で酒を飲みたい。