昨日も裏磐梯は暖かく気温7°c、三寒四温、吹雪の日も何日かあろう。
餌台のヒマワリの種が今日も残っている、野鳥たちは自然の餌を採って満腹、これも近づく春の証拠。
窓辺のシクラメンにつぼみ発見、ミニシクラメンだろうか、冬中咲いていたヘリオトロープ、ますます花を咲かせ、
甘い香りを部屋に漂わせている。ヘリオトロープ、思い出すは漱石の『三四郎』
淡い恋心を抱く美禰子に店で香水「ヘリオトロープ」を選んあげる主人公三四郎、
学生時代読んだ時、深く私の心に焼き付いた「ヘリオトロープ」その香り、名前すら知らなかった。
やがて美禰子と決別の時(失恋)
結婚するそうですね。手帛が三四郎の顔の前にきた。鋭い香がぷんとする。「ヘリオトロープ」と女が静かに云った。
三四郎は思わず顔を後へ引いた、ヘリオトロープの壜、四丁目の夕暮、
ストレイシープ、ストレイシイプ、空には高い日が明かに懸る・・・
数日前、福島からの帰りの車の中で東京にいる孫娘からLINEが入った、
今「紀伊国屋」にいる、なにか面白い本を教えてと。
同時代の本に限らず、ほとんど本を読まない私に咄嗟に20歳の孫娘に推奨する本などない、
『三四郎』と一瞬思ったか今の若者にバカな、
老人の貧しい読書経験から思いついたのは情けなくも春樹の『ノルウェイの森』
店を出る前にLINEせねば、隣に座っている妻に返事を送ってもらった・・・
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