薪ストーブ前、本を読む時は酒を飲みながら、今宵は何を飲もうか、ほとんど手をつけたことのない下段、
見覚えのない、埃だらけのボトルが出てくる。よく見れば LE COMPTOIR DE MATHLDE「Pastis de Marseille」
イギリスの作家ピーター・メリルのエッセイ『南仏プロバンスの12ヶ月』
1993年本訳本が発売され、日本でもベストセラー、私も読み、いつかプロバンスにいつか行ってみたい、と思った。
文中、飲酒場面が多く、特に「パスティス」がやたら出てくる、「パスティス」?
アブサンの毒性で身を滅ぼす人が多く出て(ベルレーヌ、ロートレック、ゴッホなど)フランスでは1915年製造中止となった。
その「まがい物」としてペルノ、リカール等の「パスティス」が誕生、パスティスとは「まがい物」の意。
本のヒットで酒屋から「パスティス」が消えた。地方の酒屋には置いてない、青山の紀伊国屋でも売り切れだった記憶がある。
無論現在の我が家の酒棚にペルノはある。
マルセイユで作られ、アルコール度数45度以上、アニスが1リットルあたり2グラム以上含まれるものには 「Pastis de Marseille」
と表示されることが認められる。この埃だらけの「Pastis de Marseille」はいつ、どこからやってきたのかだろうか?
そういえば若い頃、読んだヘミングウェイの『日はまた昇る』主人公ジェイクが街で拾った若い娼婦とカフェーで酒、
娼婦はペルノを飲む。若い女が飲む酒じゃない、ジェイクが言う。
ペルノとは一体どんな酒か、知らない私はとても気になった記憶がある。
昨夜は村上春樹『ノルウエイの森』を「Pastis de Marseille」を飲みながら、レイコさんがレコードがすり切れるほど聴いたという
ブラームス『ピアノ協奏曲第2番』を聴きながら薪ストーブ前で読了。
『ノルウエイの森』の読後感は追ってまた・・・
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