午後雪雲が切れ、太陽が顔を出す。午後の傾いた光線が新雪の一粒一粒の結晶に美しい輝きを与える。窓越しにきらめく白砂のような雪に埋まったバラの裏庭をうっとり眺める。が、それは束の間、太陽光線のマジックは消え、雪雲に閉ざされた空からはまた雪。
今年の冬はいったいどうなっているのだろうか。2月、最も気温が下がるこの時期、毘沙門沼は凍りつくことなく青い水面を見せている。こんな風景を見ると何か不気味で背筋か寒くなる思いである。温暖化、いったいどこまで・・・・
今にも雨が降ってきそうな、重くどんより曇った一日。10日ほど前に買い求めたミニバラがようやく咲き始めた。品種も解らないまま買ってしまう、ミニバラにはかわいそうだがそんな気軽さがある。近年、オールドローズやイングリッシュローズが交配されるようになり、花形、花色など変化に富んだミニバラを見かけるようになった。このバラの大きな欠点は香りのないこと。室内、ベランダなど身近におくことの多いミニバラ、香りの良いミニバラの出現が望まれる。
福島に行く。長い土湯トンネルを抜けると、強い春のような日差し、遠くの山々がくっきり、蔵王連山も今日は間近に見える。それにしても暖かい。福島の早春のシンボル、吾妻小富士の雪型、雪うさぎも山肌に出現しそうな温暖な冬である。(R115から吾妻小富士)
特殊な効果を狙わない限り、今はモノクロの写真を撮る人はいなくなってしまった。写真といえばカラー、そしてデジカメが当たり前である。そしてそれは便利さと引き換えに写真の大きな楽しみを失ってしまった。暗い酢酸の強烈な匂い立ち込める小部屋に閉じこもり、安物のラッキーの引伸機を使って自ら撮った写真を現像、四つ切、半切など、大きく引伸す秘密の作業は何かぞくぞくするようなやましい、ある種淫靡な楽しさがあった。この写真もそんな時代に撮って、現像、引伸したお気に入りの一枚である。(1965年4月ごろ立山で撮影)
暖冬といっても今朝はとても冷え込んだ。屋外の寒暖計は-14℃を示している。庭の小川に落ちたカラマツの枯れ枝の縁に水の結晶が美しく成長している。小川の水蒸気が凍ったものである。大きく成長したものは結晶同士がくっつき、薄い膜の様になっている。いつもの冬だと別に珍しいものではないのだけれど。
昨夜は珍しく荒れたらしい。カーテンを開けてびっくり。ぐっすり眠り、吹雪にまったく気づかなかった。今日もまた用事があっていわきに行く。激しい風雪は収まらず、磐越道は不通。R49はまれに見る地吹雪。快晴のいわきは風は強いものの気温8℃、-4℃の裏磐梯と12℃の気温差がある。これで同じ県内。福島県は広い、そして変化に富んでいることに改めて驚く。
昨日からの雪も止み、昼過ぎからはきれいな青空が広がる。そんな青空を映す泉、甲府沼に流れ込む泉の一つである。水温が高く厳冬期でも氷で閉ざされる事はない。今日も貴重な水面をマガモが泳いでいる。甲府沼に集まった泉の水は溢れ、流れとなって凍ることなくカーティスクリークの庭を流れる小川となって、やがて長瀬川に、そして猪苗代湖に流れ込むのである。
久しぶりの真冬日。時々激しく雪が舞う。冬はこのように冬らしくあってほしい。窓の外は魅力的なモノクロの世界。今年はゆっくりと雪見酒をした覚えがない。誘惑に負けそうになったが、ソローはコーヒーも酒も飲まなかった・・・禁欲的な求道者ソローを見習いぐっとこらえて自堕落な昼酒は我慢。