学問空間

「『増鏡』を読む会」、第9回は2月22日(土)、テーマは「上西門院とその周辺」です。

院殿大居士の鯨様

2008-02-14 | その他
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2008年 2月14日(木)01時02分20秒

>筆綾丸さん
愛媛県明浜町の寄鯨は天保八年(1837)の大飢饉の際に登場して、我が身をもって住民を救い、報恩として「鱗王院殿法界全果大居士」の戒名をもらったそうですね。
「全果」の二字に、すみずみまでおいしくいただきました、という感謝の気持ちが込められているのかも。
http://www.asahi-net.or.jp/~RN2H-DIMR/ohaka2/10gyogyo/17sikoku/akehama.html


後宇多院の歌はいかにも帝王風ですが、遊義門院の歌は内省的な印象を受けますね。
私は遊義門院を活動的で華やかな女性と想像していたのですが、彼女の歌との間にはかなり隔たりがあるので、少し悩んでおります。
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/gouda.html
http://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/yuugimon.html

>阿哈馬江さん
詳しい引用、ありがとうございます。
個人的には「即成就院」の四文字にやたら惹かれます。

>kariさん
関東であれば参加したいのですが、さすがに津山市は遠いですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

くわんぢやう

2008-02-14 | その他
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2008年 2月14日(木)00時59分37秒

先に紹介した"The Clear Mirror" の後宇多院灌頂の場面、原文はこちらです。
-------------------------
あくる年の春、八幡の御幸の御帰りざまに、東寺(とうじ)に三七日おはしまして、御灌頂(くわんぢやう)の御加行(けぎやう)とぞ聞ゆる。仁和寺(にんわじ)の禅助僧正を御師範にて、かの寛平の昔をや思(おぼ)すらん、密宗をぞ学(がく)せさせ給ひける。六月には亀山殿にて御如法経書かせ給ふ。
http://www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/genbun-masu12-goudainno-kanjo.htm
-------------------------
きびきびした良い文章ですが、英訳すると、正確に説明するためにどうしても冗長になってしまいますね。

>NAO4@吟遊詩人さん
>灌頂
英語でbaptism(洗礼)と訳されているのは若干奇妙な感じがしますが、ま、外形的には似てますよね。
ちなみに後宇多院の灌頂の様子については、側近の吉田隆長(定房の弟)が詳細な記録を残しています。
http://www015.upp.so-net.ne.jp/gofukakusa/hayami-tasuku-mikkyokanjo.htm

伏見については瀬田勝哉氏が「看聞日記ゼミ」の参考文献目録を公開されているので、参考になるのでは、と思います。
同氏の「「伏見古図」の呪縛」(『武蔵大学人文学会雑誌』第31巻3号)、「伏見即成院の中世」(『武蔵大学人文学会雑誌』第36巻3号)は特に面白いですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする