第218回配信です。
一、『梅松論』について
成立年代論は一応の結論を出したつもり。
問題は作者論。
私見は少弐氏関係者説。
少弐氏関係記事の異常な分量と少弐氏に好意的な内容がその根拠。
何故に今まで正面から少弐氏関係者説を唱える研究者がいなかったのか。
成立年代の問題が絡んでいたのではないか。
観応の擾乱以降、少弐氏は尊氏と敵対。
→少弐氏関係者を作者とすると不自然。
私見は『梅松論』は1340年代の明るい雰囲気を冷凍保存した作品と捉える。
→少弐氏関係者を無理なく作者とできる。
武田昌憲・小秋元段氏の見解を簡単に批判して、一応の区切りとするつもり。
成立年代論は一応の結論を出したつもり。
問題は作者論。
私見は少弐氏関係者説。
少弐氏関係記事の異常な分量と少弐氏に好意的な内容がその根拠。
何故に今まで正面から少弐氏関係者説を唱える研究者がいなかったのか。
成立年代の問題が絡んでいたのではないか。
観応の擾乱以降、少弐氏は尊氏と敵対。
→少弐氏関係者を作者とすると不自然。
私見は『梅松論』は1340年代の明るい雰囲気を冷凍保存した作品と捉える。
→少弐氏関係者を無理なく作者とできる。
武田昌憲・小秋元段氏の見解を簡単に批判して、一応の区切りとするつもり。
二、『増鏡』のこと
小川剛生氏の『兼好法師 徒然草に記されなかった真実』(中公新書、2017)をきっかけに中世史・中世文学研究に復帰。
旧サイト『後深草院二条 中世の最も知的で魅力的な悪女』でも『増鏡』の原文を紹介した上で検討を加えてみたが、限定的だった。
2018年上半期に『増鏡』の読み直しを試みたが、鎌倉末期を見通すことができず、1280年代までで挫折。
「昭慶門院二条」を突破口に『増鏡』作者の後半生が見えてきて、更に小川剛生氏の『「和歌所」の鎌倉時代 勅撰集はいかに編纂され、なぜ続いたか』(NHKブックス、2024)のおかげで『増鏡』の歌壇関係記事の理解も深まったので、いよいよ『増鏡』の全体を捉えることが可能になった。
来年一年間かけて『増鏡』の総括的な検討を行う予定。
三、研究会のこと
(1)『承久記』と『梅松論』については研究会で発表の上、論文に纏めたい。
(2)権門体制論について若手研究者と議論の上、歴研大会などの機会に若干の問題提起をしたい。
四、中世史・中世文学講座のこと
趣旨が漠然としすぎていたので、「『増鏡』と『とはずがたり』を読む会」といった名称に変更予定。